IPMP グループに関連する次のシステム共通パラメータを設定するには、IPMP 構成ファイル /etc/default/mpathd を使用します。
FAILURE_DETECTION_TIME
FAILBACK
TRACK_INTERFACES_ONLY_WITH_GROUPS
# pfedit /etc/default/mpathd
手順については、pfedit(1M)のマニュアルページを参照してください。
次の 3 つのパラメータのうち、1 つ以上のデフォルト値を変更します。
次のように FAILURE_DETECTION_TIME パラメータの新しい値を入力します。
FAILURE_DETECTION_TIME=n
ここで、n は ICMP 検証がインタフェースの障害が発生していないかどうかを検出する時間 (秒単位) です。デフォルトは 10 秒です。
次のように FAILBACK パラメータの新しい値を入力します。
FAILBACK=[yes | no]
IPMP のフェイルバック動作のデフォルトです。障害が発生したインタフェースの修復が検出されると、ネットワークアクセスはこの修復されたインタフェースに復帰します。詳細は、物理インタフェースの回復検出を参照してください。
データトラフィックが、修復されたインタフェースに戻らないことを示します。障害が発生したインタフェースの回復が検出されると、そのインタフェースに INACTIVE フラグが設定されます。このフラグは、現時点でそのインタフェースをデータトラフィックに使用すべきでないことを示します。ただし、そのインタフェースを検査信号トラフィックに使用することはできます。
たとえば、IPMP グループ ipmp0 が 2 つのインタフェース net0 と net1 から構成されているとします。/etc/default/mpathd ファイルで FAILBACK=no パラメータが設定されています。net0 が故障すると、FAILED としてフラグが付けられて使用不可能になります。修復後、このインタフェースは INACTIVE としてフラグが付けられ、値 FAILBACK=no が設定されているため、使用不可能なままとなります。
net1 が故障し、net0 のみが INACTIVE 状態である場合には、net0 の INACTIVE フラグが解除され、このインタフェースが使用可能になります。IPMP グループに同じく INACTIVE 状態のインタフェースがほかにも含まれている場合、net1 の障害発生時にそれらの INACTIVE インタフェースのいずれか 1 つ (必ずしも net0 とはかぎらない) がクリアーされ、使用可能となります。
次のように TRACK_INTERFACES_ONLY_WITH_GROUPS パラメータの新しい値を入力します。
TRACK_INTERFACES_ONLY_WITH_GROUPS=[yes | no]
IPMP 動作のデフォルトです。この値を指定した場合、IPMP は、IPMP グループ内に構成されていないネットワークインタフェースを無視します。
すべてのネットワークインタフェース (IPMP グループ内に構成されているかどうかは無関係) で障害と回復を検出するように設定します。ただし、IPMP グループ内に構成されていないインタフェースで障害や修復が検出されても、IPMP では、そのインタフェースのネットワーク機能を維持するためアクションは一切起動されません。したがって、値 no を指定することは、障害の報告には役立ちますが、ネットワークの可用性を直接向上させることはありません。
このパラメータと匿名グループ機能については、障害検出と匿名グループ機能を参照してください。
# pkill -HUP in.mpathd
デーモンは、新しいパラメータ値が有効になった状態で再起動します。