IPMP のアウトバウンド負荷分散が、Oracle Solaris の以前のリリースのようなネクストホップ単位ではなく、接続単位で発生するように拡張されています。この改善された機能は、異なるアウトバウンドインタフェースを使用して、同じオフリンク先への異なる 2 つの接続を有効にすることによって機能します。Oracle Solaris の IPMP サポートを参照してください。
このリリースの IPMP は、Oracle Solaris 10 とは異なる方法で動作します。1 つの重要な変更は、IP インタフェースが 1 つの仮想 IP インタフェース (たとえば、ipmp0) にグループ化されるようになったことです。仮想 IP インタフェースはすべてのデータ IP アドレスを処理するのに対して、プローブベースの障害検出に使用される検査用アドレスは net0 などのベースとなるインタフェースに割り当てられます。詳細は、IPMP の動作方法を参照してください。
既存の IPMP 構成から新しい IPMP モデルに移行する際には、次の一般的なワークフローを参照してください。
IPMP を構成する前に、DefaultFixed プロファイルがシステムで有効になっていることを確認します。Oracle Solaris 11.3 でのネットワークコンポーネントの構成と管理 の プロファイルを有効および無効にするを参照してください。
SPARC ベースのシステムでの MAC アドレスが一意であることを確認します。Oracle Solaris 11.3 でのネットワークコンポーネントの構成と管理 の 各インタフェースの MAC アドレスが一意であることを確認する方法を参照してください。
dladm コマンドは、データリンクを構成するために使用します。IPMP 構成内で同じ物理ネットワークデバイスを使用するには、最初に各デバイスインスタンスに関連付けられたデータリンクを識別する必要があります。
# dladm show-phys LINK MEDIA STATE SPEED DUPLEX DEVICE net1 Ethernet unknown 0 unknown bge1 net0 Ethernet up 1000 full bge0 net2 Ethernet unknown 1000 full e1000g0 net3 Ethernet unknown 1000 full e1000g1
これまで、IPMP の構成で、e1000g0 と e1000g1 を使用していた場合は、今後、net2 と net3 を使用できるようになります。データリンクは、物理リンクのみでなくアグリゲーション、VLAN、VNIC などをベースにすることもできます。詳細は、Oracle Solaris 11.3 でのネットワークコンポーネントの構成と管理 の システムのデータリンクの表示を参照してください。
ipadm コマンドを使用して、次のタスクを実行します。
ネットワーク層を構成します。
IP インタフェースを作成します。
IP インタフェースを IPMP グループに追加します。
データアドレスを IPMP グループに追加します。
このリリースにおけるネットワーク管理コマンドの変更点の詳細については、Oracle Solaris 10 から Oracle Solaris 11.3 への移行 の ネットワーク管理コマンドの変更を参照してください。