sd および ssd ドライバは、特定のチューニング可能プロパティー値を設定できる JSON テキスト name:value 形式をサポートします。
sd ドライバには次の構文を使用します。
sd-config-list = duplet [, duplet]*;
ssd ドライバには次の構文を使用します。
ssd-config-list = duplet [, duplet]*;
ここで、duplet は「VIDPID」、「tunable [, tunable]*」です
SCSI INQUIRY コマンドへのデバイス応答のベンダー ID (VID) フィールドの内容。VID フィールドは 8 文字の長さにする必要があります。VID フィールドが 8 文字未満の場合、VID の長さが 8 文字になるように空白を追加する必要があります。使用例 4を参照してください。
SCSI INQUIRY コマンドへのデバイス応答の製品 ID (PID) フィールドの内容。PID には左揃えの 16 文字まで含めることができます。16 文字未満を指定した場合、比較は指定した PID の長さに制限されます。
tunable は name:value ペアです。
PID 値は、SCSI INQUIRY コマンドによって返された接頭辞値と sd-config-list または ssd-config-list の PID が同じである場合に、一致とみなされます。たとえば、CMS200 が sd-config-list または ssd-config-list エントリの PID であり、SCSI INQUIRY コマンドで返された PID が CMS200-R、CMS200-T、または CMS200-UV10 である場合、すべて一致とみなされます。
SPARC プラットフォームで、ターゲットデバイスが FC デバイスであるかどうか、およびデバイスで MPxIO が有効にされているかどうかによって、そのデバイスを sd または ssd ドライバにバインドできます。prtconf コマンドを使用して、デバイス構成情報をチェックできます。prtconf(1M) マニュアルページを参照してください。
使用例 4 sd.conf ファイルの 2 つのターゲットデバイスの構成次の例では、sd.conf ファイルで 2 つのターゲットデバイス SAMPLE および SUM を構成する方法を示します。
sd-config-list = "SAMPLE STTU1234566AB", "delay-busy:6000000000", "SUM ABC200_R", "retries-busy:5, throttle-max:300";
この例で、デバイス SAMPLE の場合、VID は SAMPLE で、PID は STTU1234566AB です。再試行までの遅延時間は 6 秒に設定されます。
デバイス SUM の場合、VID は SUM で、PID は ABC200_R です。I/O ビジーステータスでの再試行回数は 5 に設定されます。最大スロットル値は 300 に設定されます。
使用例 5 ssd.conf ファイルの 2 つのターゲットデバイスの構成次の例では、ssd.conf ファイルで 2 つのターゲットデバイス GATES および SINE を構成する方法を示します。
ssd-config-list = "GATES AB568536611CD46G", "reset-lun:TRUE", "SINE XYZ200_R", "retries-notready:6, throttle-min:200";
この例で、デバイス GATES の場合、VID は GATES で、PID は AB568536611CD46G です。reset-lun チューニング可能パラメータの TRUE の値は、LUN がリセットされることを示します。
デバイス SINE の場合、VID は SINE で、PID は XYZ200_R です。I/O の準備ができていない場合の再試行の回数は 6 に設定されます。最小スロットル値は 200 に設定されます。