テープ I/O マルチパス化は、SPARC ベースおよび x86 ベースのシステムの両方でデフォルトで無効になっています。I/O の送信に使用されるパスは 1 つしかないため、テープ I/O マルチパス化では、負荷分散を意図的にサポートしていません。
テープ I/O マルチパス化を使用する場合は、テープデバイスが Oracle Solaris I/O マルチパス化によってサポートされているかどうかを確認してください。次のいずれかの条件に該当する場合、ドライブは scsi_vhci の下に列挙され、sg_inq コマンドを使用してドライブの照会データを取得します。
ドライブの照会データには、ターゲットポートグループサポート (TPGS) ビットが設定されています。
ドライブの照会データには、マルチポート (MultiP) ビットが設定されています。
特定の fops プラグインの内部 VID と PID の表には、ドライブの照会ベンダー ID (VID) と製品 ID (PID) が一覧表示されます。
次の手順を使用して、内部 VID と PID の表を取得できます。
scsi_vhci.conf ファイルの scsi_vhci_f_tape を有効にします。詳細は、テープドライブでマルチパス化を構成する方法を参照してください。
システムをリブートします。
内部ベンダーと製品情報を確認します。
# mpathadm show mpath-support libmpscsi_vhci.so | ggrep -B 1 SAMPLE Vendor: EXAMPLE.Inc Product: SAMPLE-4A3 -- Vendor: EXAMPLE.Inc Product: SAMPLE-4DT
ユーザーは VID と PID のペアを scsi_vhci.conf ファイルに追加し、システムに認識される fops プラグインを指定します。例:
scsi-vhci-failover-override = "VENDOR1 ProductA", "f_tape";
scsi-vhci-failover-override プロパティーを設定する方法の詳細については、サードパーティー製デバイスを追加する方法を参照してください。
次の手順では、テープドライブでマルチパス化を有効または無効にする方法について説明します。この手順は、Oracle Solaris 11 OS 以降の SPARC ベースのシステムおよび x86 ベースのシステムの両方に適用されます。
詳細は、Oracle Solaris 11.3 でのユーザーとプロセスのセキュリティー保護 の 割り当てられている管理権利の使用を参照してください。
ドライブの照会データに TPGS ビットが設定されている場合は、次の行のコメントを解除します。
# "misc/scsi_vhci/scsi_vhci_f_tpgs_tape",
ドライブの照会データに MultiP ビットが設定されている場合は、次の行のコメントを解除します。
# "misc/scsi_vhci/scsi_vhci_f_tape",
/etc/driver/drv/ ディレクトリの構成ファイルには、カスタマイズされた構成が含まれている必要があります。
/dev/rmt の既存のデバイスノードは、リブート後に存在しなくなるデバイスを指すため、テープのマルチパス化を有効にすると無効になります。
テープ I/O マルチパス化では、テープデバイスへのパスが複数ある場合でも、一度に 1 つのパスのみを I/O に使用します。残りのパスは、自動フェイルオーバーに使用されます。