VM のサイズは、その VM が起動される基盤となるフレーバによって示されます。VM インスタンスを作成する手順については、VM インスタンスを作成する方法を参照してください。次の図は、Horizon ダッシュボードに表示されているサンプル VM hr_vm1 に関する詳細を示しています。
図 6 VM インスタンスのサイズ
この図は、hr_vm1 のサイズが、Oracle Solaris non-global zone - tiny フレーバに定義されているサイズであることを示しています。インスタンス名をクリックすることにより、特定のフレーバに関する詳細を確認できます。
RAM = 2G バイト
VCPU 数 = 1 VCPU
ディスク = 10G バイト
インスタンスのサイズを変更することは、インスタンスに別のフレーバを使用することを意味します。
デフォルトでは、サイズ変更プロセスは、新しいサイズのインスタンスを新しいノード上に作成します。ただし、非大域ゾーンのフレーバにサイズ変更している場合は、同じノード内で完了するようにサイズ変更プロセスを設定する必要があります。非大域ゾーンは、その元の大域ゾーンと同じバージョンのものである必要があります。非大域ゾーンのフレーバにサイズ変更し、そのインスタンスが別のノードに作成された場合は、そのインスタンスが大域ゾーンのバージョンが異なるノードに配置されるリスクがあります。このリスクを回避し、サイズ変更されたインスタンスを同じホスト上に作成するには、/etc/nova/nova.conf ファイル内の allow_resize_to_same_host を true に設定します。
ただし、カーネルゾーンには非大域ゾーンのこの制限はありません。そのため、カーネルゾーンを別のノードにサイズ変更できます。
始める前に
変更する VM インスタンスの現在のサイズを知っていてください。この情報はダッシュボードから取得できます。例については、図 6を参照してください。
# export OS_USERNAME=nova # export OS_PASSWORD=service-password # export OS_TENANT_NAME=service # export OS_AUTH_URL=http://$CONTROLLER_ADMIN_NODE:5000/v2.0"
allow_resize_to_same_host=true
# nova flavor-list
# nova resize instance-name flavor-id
たとえば、現在、インスタンス hr_vm1 のサイズが Oracle Solaris non-global zone - tiny フレーバ (ID 番号は 6) に設定されているとします。このインスタンスのサイズを Oracle Solaris non-global zone - medium フレーバ (ID 番号は 8) に変更します。その場合、次のように入力します。
# nova resize --poll hr_vm1 8
–poll オプションを使用すると、サイズ変更プロセスが完了するまでその進行状況を確認できます。
あるいは、次のコマンドを使用して同じ確認を行うことができます。
# nova show instance-name
flavor フィールドの値が、前の手順の新しいフレーバを指定していることを確認します。
次の例は、展開された出力です。インスタンス hr_vm1 が TenantA という名前のプロジェクト内に作成され、Oracle Solaris non-global zone - medium にサイズ変更されています。
# export OS_USERNAME=admin # export OS_PASSWORD=admin-password # export OS_TENANT_NAME=TenantA # export OS_AUTH_URL=http://$CONTROLLER_ADMIN_NODE:5000/v2.0" # nova show hr_vm1 +----------------+-----------------------------------------------+ | Property | Value | +----------------+-----------------------------------------------+ | ... | | created | 2016-01-26T12:38:47Z | | flavor | Oracle Solaris non-global zone - medium (8) | | ... | +----------------+-----------------------------------------------+