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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの使用
12c (12.2.1.1)
E77298-02
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1 WebCenter Portalの紹介

この章では、WebCenter Portalの概要について説明します。重要な用語の意味の定義やこのガイドの概要説明も行います。

この章の内容は次のとおりです。

1.1 このガイドについて

このガイドは、WebCenter Portalを通じて情報の使用やユーザーとのやり取りを行うナレッジ・ワーカーを対象としています。

1.2 WebCenter Portalの概念

この項には次のトピックが含まれます:

1.2.1 Oracle WebCenter Portalとは

企業ではOracle WebCenter Portalを使用して、Oracle Fusion MiddlewareおよびOracle Fusion Applicationsに次世代のユーザー・エクスペリエンス(UX)の基盤を提供する、エンタープライズ規模のイントラネットおよびエクストラネット・ポータルを構築します。通常、Oracle WebCenter Portalを使用して構築されたポータルでは、何千ものユーザーによる、複数のバックエンド・ソースからのコンテンツおよびデータの作成、更新およびアクセスがサポートされます。WebCenter Portalは、主要ポータル製品と関連テクノロジーの豊富なポートフォリオから最高のUX機能を利用して、直観的なユーザー・エクスペリエンスを提供します。ユーザーの観点から見た場合、統合はシームレスです。

図1-1 ポータルのホーム・ページ

図1-1の説明が続きます
「図1-1 ポータルのホーム・ページ」の説明

図1-1に、「Avi Intranet」という名前の最初のランディング・ページが表示された、Oracle WebCenter Portalの基本構造を示します。ヘッダー領域内の企業ロゴによるブランド、ナビゲーション領域、コンテンツ領域などがあります。

ユーザーはどこでポータルにアクセスできるのでしょうか。すべての場所です。WebCenter Portalは、レスポンシブなページ・デザインとページ・バリアント機能(携帯電話やタブレットなど、特定のデバイスでレンダリングするよう最適化可能)によってモバイルに対応しています。

ビジネス・ユーザーは、Portal Composer、あるいは事前に作成された再利用可能なコンポーネントからなるライブラリを内蔵するページ・エディタを使用して、新しいポータルや複合アプリケーションを簡単に構築できます。コンポーネントのページへの統合、コンテンツのパーソナライズの構成、統合されたソーシャル・ツールの使用、データ視覚化コンポーネントの作成によってユーザー・エクスペリエンスを向上させることができます。

WebCenter Portalは、ユーザーがパーソナライズされた安全かつ効率的な方法で、ビジネス・プロセスのコンテキストに合った情報を入手し、人やアプリケーションとやり取りすることを可能にします。人々、情報、アプリケーション間のつながりを最適化し、ビジネス・アクティビティ・ストリームを提供することでユーザーが目的に適ったコンテンツを探して、移動したり、アクセスできるようにします。また、アプリケーション、ポータルおよびサイトを動的にパーソナライズする機能を備え、エクスペリエンスのカスタマイズが可能です。

注意:

WebCenter Portal内を移動する場合は、ブラウザの「戻る」ボタンではなくアプリケーション・ナビゲーションを使用します。アプリケーション・ナビゲーションでは、アプリケーション・コンテキストを確実に保持し、ブラウザ・ナビゲーションの使用時に表示されている機能を失うことはありません。

1.2.2 ポータルとは

ポータルは、広い範囲の目的で使用するオンライン・ゲートウェイです。たとえば、従業員がチームをまたいでプロファイルとプロジェクト情報の両方をアクティブに共有できるイントラネットの場合があります。自社のニュース、マーケティング、売上、トレーニング、在庫および注文詳細情報にアクセスするための単一のエントリ・ポイントを提供するパートナ・ネットワークの場合もあります。部門間、または自社と自社のサプライヤの間で稼働し、注文から履行までの流れの円滑化を実現するサプライヤ・ネットワークの場合もあります。または、自分のビジネスや他のビジネスで、様々なタイプのアクション(登録、受注、データ取得など)を開始して完了できる、セルフサービス・ポータル(内部または外部)を使用することもあります。小規模なチーム向けに焦点を絞ったポータルがある一方、何千人ものメンバーが使用する機能を搭載したポータルもあります。

ポータルは、場所、テクノロジおよび生成元が様々な情報やリソースを、1つのエントリ・ポイントを通じて表示します。広範なソースから収集されたコンテンツやテクノロジが、1箇所から容易に利用できるひとまとまりの情報およびサービスとして表示されます。

たとえば、あるポータルでは、組織のE-Businessスイートから生成されたアイテム、CRMスイートから生成された詳細な顧客情報、およびビジネス・インテリジェンス・ツールから生成された最新の売上高のグラフを参照できます。このようにソースが複数であるにもかかわらず、1つのソースから生成されたかのように、すべてのコンテンツを1箇所で利用できます。

またポータルには、パーソナライズ機能も用意されています。パーソナライズによって、ユーザーのプロファイル内の情報を利用して、ポータルの操作性を調整できます。たとえば、マネージャであるMaryがログインすると、部門全体の業績とレポート・アプリケーションへのリンクが表示されます。営業担当者であるSalがログインすると、自身の業績に関するレポートとリードへのリンクが表示されます。

1.2.3 ホーム・ポータルとは

ホーム・ポータルは、ユーザーが自分のプロファイル、プリファレンスおよび使用可能なポータルにアクセスできる領域です。自分のビューの特定の要素をカスタマイズできる場所でもあります。ユーザーはホーム・ポータルに自分の個人用ページを作成でき、システム管理者は選択した読者に対してシステム・ページビジネス・ロール・ページを公開できます。

詳細は、「WebCenter Portalの探究」を参照してください。

1.2.4 ページとは

WebCenter Portalには、いくつかのタイプのページが用意されています。これらには、すぐに使用できるものとユーザーが作成するものがあります。

WebCenter Portalのすぐに使用可能なページには、次のページ・タイプが含まれます。

  • システム・ページ「ログイン」ページや「ドキュメント」ページなどのユーティリティ・ページです。システム・ページには、入力フィールドおよびボイラープレート・テキストから事前に移入されています。システム・ページは、システム管理者が管理します。

  • ビジネス・ロール・ページ。販売担当者、経理担当者、マーケティング・アソシエイトなど、特定のビジネス・ロールに関連する情報を移入できるロールベースのページです。特定のロールを割り当てられたユーザーのホーム・ポータル・ビューにビジネス・ロール・ページをプッシュできます。ビジネス・ロール・ページは、システム管理者が管理します。

ポータルの構成方法にかかわらず、デフォルトで使用可能なページに加えて新しいページが常に必要になります。ニーズに応じて、どのWebCenter Portalユーザーも新しいページを作成できます。

  • 個人用ページ。ユーザー本人が排他的に使用するためにホーム・ポータルに作成できるページです。デフォルトでは、個人用ページは作成した本人のみがホーム・ポータルに表示できますが、自分の個人用ページを他のユーザーが見られるように設定することもできます。個人用ページの詳細は、「個人用ページの作成および管理」を参照してください。個人用ページのコンテンツを主に管理するのは本人ですが、システム管理者にはすべての個人用ページを管理する権限があります。

  • ポータル・ページ。より多くの読者が使用することを目的としています。ポータルのすべてのユーザー、または限定されたユーザー・グループが使用できます。次に例を示します。

    • ポータル・マネージャは、ポータルのナレッジ・ベースにコントリビュートするように設計したページを作成できます。通常、これらはポータルのすべてのメンバーが使用できます。

    • ポータル・メンバーは、ポータル・ページを選択的に公開して、自分のみが使用したり、選択した他のポータル・メンバーと共有できます。この種のページは一部のポータル・メンバーに公開されないこともありますが、ポータル・マネージャはすべてのポータル・ページを管理する権限を持ちます。

    ページを作成する権限を持つすべてのユーザーは、ポータル・ページを作成できます。

    ページの個人用ビューは、アイテムを再配置したり、ビューアを展開または縮小したり、領域をサイズ変更することで、カスタマイズできます。

    ポータル・ページには、任意の数のサブページ、およびタブレットや携帯電話など、他のデバイスで表示するように最適化されたページ・バリアントを含めることができます。

1.2.5 ポータル・コンポーネントとは

WebCenter Portalを使用する場合、ページ上の要素を操作することになります。これらの要素は数が多くて変化に富んでおり、ポータル・コンポーネントとしてまとめて参照されます。ポータル・コンポーネントには、ビュー/ビューア、ポートレット、コンテンツ・コンテナおよびその他のタイプのリソース(イメージ、リンクなど)があります。

1.2.6 ポータル・ツールおよびポータル・サービスとは

WebCenter Portalは、他のWebCenter Portalユーザーとの共同作業やコミュニケーションを可能にする多数のツールとサービスを提供しています。WebCenter Portalを正しくインストールおよび構成し、システム管理者が必要な外部のバックエンド・サーバーに対する適切な接続を設定したら、WebCenter Portalでツールとサービスが使用可能になります。

ツールとサービスは、ポータル内で別々のURLでアドレス指定された独自のページで公開することも、1つのページ内の多数のコンポーネントの1つとして公開することもできます。ツールとサービスには、ドキュメント、イベント、タグ、インスタント・メッセージおよびプレゼンス、リンク、メール、ノート、通知などが含まれます。

1.3 WebCenter Portalの基本タスク

この項では、ナレッジ・ワーカーがWebCenter Portalで通常実行するタスクを概説します。これらのタスクについては、このガイドの各章で手順を追って説明しています。

1.3.2 ポータルとページの使用

「ポータルとページの使用」の情報およびタスクは、次の章で説明されています。

1.3.5 最新情報の入手

「最新情報の入手」の情報およびタスクは、次の章で説明されています。

1.3.6 情報の整理

「情報の整理」の情報およびタスクは、次の章で説明されています。