3.2 Oracle VM Release 3.4.4の新機能

Oracle VMリリース3.4.4には、以前の3.4.x errataリリースに含まれていた機能、拡張機能およびセキュリティ・アップデートが含まれています。

Oracle VMリリース3.4.4に含まれる新機能および拡張機能は次のとおりです。

インフラストラクチャ

Microsoft Windows Server 2016のサポート

このリリース以降、Oracle VMでは、Microsoft Windows Server 2016ゲスト・オペレーティング・システムがサポートされます。 第5章「サポートされているゲスト・オペレーティング・システム」を参照してください。

dom0カーネルの更新

このリリースでは、Oracle VM Serverのdom0カーネルがUnbreakable Enterprise Kernelリリース4更新4 (UEK R4 U4)に更新されました。 新機能およびアップデートの詳細は、UEK R4 U4のリリース・ノート(https://docs.oracle.com/cd/E52668_01/E86280/html/index.html)を参照してください。

Skylakeプロセッサのサポート

Oracle VMでは、Intel® Xeon® E3 v5、Intel® Xeon® Platinum 8100、Intel® Xeon® Gold 6100、Intel® Xeon® Gold 5100、Intel® Xeon® Silver 4100およびIntel® Xeon® Bronze 3100ファミリのプロセッサを含め、Skylakeプロセッサを使用するサーバーに対するサポートが改善されました。 このサポートは、UEK R4 U4へのdom0カーネル・アップデートの一部として使用できます。

パッケージの追加および更新

パッケージの追加および更新の詳細リストは、このドキュメントの範疇を超えていますが、このリリースに組み込まれている主なパッケージの更新を次に示します。

  • このリリースでは、network-scripts-vxlanパッケージが追加されています。

  • device-mapper-multipathkpartxおよびudevの各パッケージは、次のように更新されました。

    • device-mapper-multipath-libs-0.4.9-100.0.3.el6.x86_64

    • device-mapper-multipath-0.4.9-100.0.3.el6.x86_64

    • kpartx-0.4.9-100.0.3.el6.x86_64

    • libgudev1-147-2.73.0.1.el6_8.2.x86_64

    • libudev-147-2.73.0.1.el6_8.2.x86_64

    • udev-147-2.73.0.1.el6_8.2.x86_64

  • irqbalanceパッケージは、irqbalance-1.0.9-2.0.1.el6.x86_64に更新されました。

パフォーマンスとスケーラビリティ

Oracle VMのパフォーマンスの向上

このリリースでは、Oracle VMのパフォーマンスを向上させるための拡張機能がいくつか提供されています。 これらの拡張機能により、Oracle VMでは、利用するリソースを少なくし、1秒当たりの入/出力操作(IOP)などのパフォーマンス測定を向上させることができます。

Xen 4.4.4のパフォーマンスおよびスケーラビリティの更新

  • netfrontおよびnetbackドライバの更新: このリリースのOracle VMでは、UEK R4 U4とともにnetfrontおよびnetbackドライバも更新されています。

  • ロック許可の向上: Xen-netbackの複数キューの改善により、Oracle VM Serverリリース3.4.4で使用可能になったロック許可の拡張機能を利用します。

  • 許可のリサイクルによるゲスト・パフォーマンスの向上: 最新のdom0カーネル・バージョンUEK R4 U4を使用するホストとゲストの両方の仮想マシンでは、許可のリサイクルによってネットワークおよびデータベースのパフォーマンスが向上し、結果としてゲスト仮想マシンのパフォーマンスが向上します。

ユーザビリティ

Oracle VMでサポートされるゲストOSタイプとして表示されるようになったCentOS

Oracle VMでは、CentOSがサポートされるゲスト・オペレーティング・システムとしてOracle VM Manager Webインタフェース、Oracle VM Managerコマンドライン・インタフェースおよびOracle VM WebサービスAPIに表示されるようになりました。

ドキュメント

Oracle VM Paravirtual Drivers for Microsoft Windowsのドキュメントの新しい場所

Oracle VMリリース3.4.4以降、Oracle VM Paravirtual Drivers for Microsoft Windowsのドキュメントは新しいライブラリの場所(http://docs.oracle.com/cd/E88077_01/index.html)に移動しています。

注意

Oracle VMリリース3.4、リリース3.3およびリリース3.2のライブラリ・ページは「関連ドキュメント」で更新されており、この項には、Oracle VM Paravirtual Drivers for Microsoft Windowsライブラリへのリンクが記載されています。 たとえば、http://docs.oracle.com/cd/E64076_01/index.htmlを参照してください。

セキュリティ

このエラッタ更新リリースに含まれるセキュリティ・アップデートは次のとおりです。

  • Oracle MySQLパッチ更新: このリリースのOracle VMには、July 2017 Critical Patch Update for MySQLが含まれています。(26120786)

  • Oracle WebLogicパッチ更新: このリリースのOracle VMには、July 2017 Critical Patch Update for WebLogicが含まれています。(26120775)

  • Oracle Javaパッチ更新: このリリースのOracle VMには、July 2017 Critical Patch Update for Javaが含まれています。(26120782)

  • Xenセキュリティ・アドバイザリ: このリリースには、次のXenセキュリティ・アドバイザリが含まれています。

    • XSA-216 (CVE-2017-10911)

    • XSA-217 (CVE-2017-10912)

    • XSA-218 (CVE-2017-10913、CVE-2017-10914)

    • XSA-219 (CVE-2017-10915)

    • XSA-220 (CVE-2017-10916)

    • XSA-221 (CVE-2017-10917)

    • XSA-222 (CVE-2017-10918)

    • XSA-223 (CVE-2017-10919)

    • XSA-224 (CVE-2017-10920、CVE-2017-10921、CVE-2017-10922)

    • XSA-226 (CVE-2017-12135)

    • XSA-227 (CVE-2017-12137)

    • XSA-228 (CVE-2017-12136)

    • XSA-230 (CVE-2017-12855)