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Java Platform, Standard Editionツール・リファレンス
リリース9
E91918-01
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1 ツールおよびコマンドのリファレンス

JDKのツールおよびコマンドを使用すると、プログラムのコンパイルおよび実行、Java Archive (JAR)ファイルへのソース・ファイルのパッケージ化、JARファイルへのセキュリティ・ポリシーの適用など、開発者は開発タスクを処理できます。

ツールおよびコマンドのリファレンス・トピックでは、Java Development Kit (JDK)のツールを示し、説明します。これらは、実行する関連機能に基づいて次の項に分類されています。実行に使用するツールおよびコマンドの詳細は、このガイドの対応する項を参照してください。

主要ツール

次の基礎のツールおよびコマンドを使用すると、アプリケーションの作成および構築が可能です。

  • javac: javacツールとそのオプションは、Javaクラスとインタフェースの定義を読み取り、バイトコードおよびクラス・ファイルにコンパイルする場合に使用できます。

  • javap: javapコマンドは、1つ以上のクラス・ファイルを逆アセンブルする場合に使用します。

  • javah: javahツールは、JavaクラスからCヘッダー・ファイルおよびソース・ファイルを生成する場合に使用します。

  • javadoc: javadocツールとそのオプションは、Javaソース・ファイルからAPIドキュメントのHTMLページを生成する場合に使用します。

  • java: javaコマンドは、Javaアプリケーションを起動する場合に使用できます。

  • appletviewer: appletviewerコマンドは、Webブラウザを使用せずにアプレットビューアを起動したりアプレットを実行する場合に使用します。

  • jar: jarコマンドは、クラスおよびリソースのアーカイブを作成したり、個々のクラスまたはリソースをアーカイブから操作または復元する場合に使用できます。

  • jlink: jlinkツールは、一連のモージュールとその依存関係をカスタム・ランタイム・イメージとしてアセンブルして最適化する場合に使用できます。

  • jmod: jmodツールは、JMODファイルを作成したり、既存のJMODファイルの内容をリストする場合に使用します。

  • jdeps: jdepsコマンドは、Javaクラスの依存関係アナライザを起動する場合に使用します。

  • jdeprscan: jdeprscanツールは、非推奨のAPI要素の使用についてjarファイル(またはクラス・ファイルの他の集合)をスキャンする静的分析ツールとして使用します。

言語シェル

次のツールを使用すると、Java言語を試用するための対話型環境を得られます。

  • jshell: jshellツールは、Javaプログラミング言語の宣言、文および式をread-eval-printループ(REPL)で対話しながら評価する場合に使用します。

セキュリティ・ツール

次のセキュリティ・ツールでは、システムにセキュリティ・ポリシーを設定したり、リモート・サイトで設定されたセキュリティ・ポリシーの範囲内で動作するアプリケーションを作成できます。

  • keytool: keytoolコマンドおよびオプションは、暗号化鍵、X.509証明書チェーンおよび信頼できる証明書を含むキーストア(データベース)の管理に使用します。

  • jarsigner: jarsignerツールは、Java Archive (JAR)ファイルの署名および検証に使用します。

  • policytool: policytoolは、ユーティリティGUI経由で取得したユーザー入力に基づいた、プレーン・テキストのポリシー・ファイルの読取りおよび書込みに使用します。

次のツールでは、WindowsにおけるKerberosチケットの取得、リストおよび管理を行うことができます。

  • kinit: kinitツールとそのオプションは、Kerberosチケット認可チケットを取得およびキャッシュする場合に使用します。

  • klist: klistツールは、ローカルの資格キャッシュおよびキー表のエントリを表示する場合に使用します。

  • ktab: ktabツールは、ローカルのキー表に格納されたプリンシパル名とサービス鍵を管理する場合に使用します。

Remote Method Invocation (RMI)ツール

次のツールを使用すると、Webまたはその他のネットワーク経由で対話するアプリケーションを作成できます。

  • rmic: rmicコンパイラは、Java Remote Method Protocol (JRMP)を使用したスタブおよびスケルトン・クラス・ファイルを生成する場合や、リモート・オブジェクト用のスタブおよびtieクラス・ファイル(IIOPプロトコル)を生成する場合に使用します。

  • rmiregistry: rmiregistryコマンドは、現在のホストの指定されたポート上でリモート・オブジェクト・レジストリを作成して開始する場合に使用します。

  • rmid: rmidコマンドは、オブジェクトをJava仮想マシン(JVM)に登録して起動できるようにする、起動システム・デーモンを開始する場合に使用します。

  • serialver: serialverコマンドは、1つ以上のクラスのserialVersionUIDを、展開しているクラスにコピーするのに適した形式で返す場合に使用します。

Java IDLおよびRMI-IIOPツール

次のツールを使用すると、OMG標準IDLおよびCORBA/IIOPを使用するアプリケーションを作成できます。

  • tnameserv: tnameservコマンドは、Object Request Broker Daemon (ORBD)の代替として使用します。

  • idlj: idljコマンドは、指定されたインタフェース定義言語(IDL)ファイルのJavaバインディングを生成する場合に使用します。

  • orbd: orbdコマンドは、クライアントがCORBA環境内のサーバーにある永続オブジェクトを透過的に検索して呼び出す場合に使用します。

  • servertool: servertoolコマンド行ツールは、永続サーバーを登録、登録解除、起動および停止する場合に使用します。

Javaデプロイメント・ツール

次のユーティリティを使用すると、Web上にJavaアプリケーションおよびJavaアプレットをデプロイできます。

  • pack200: pack200コマンドは、Java gzip圧縮プログラムを使用して、Java Archive (JAR)ファイルをpack200圧縮ファイルに変換する場合に使用します。

  • unpack200: unpack200コマンドは、Webデプロイメント用にパック・ファイルをJARファイルに変換する場合に使用します。

  • javapackager: javapackagerコマンドは、JavaアプリケーションとJavaFXアプリケーションのパッケージ化に関連するタスクを実行する場合に使用します。

Java Web Start

次のユーティリティでは、Java Web Startアプリケーションを起動できます。

  • javaws: javawsツールのコマンドとそのオプションは、Java Web Startを起動する場合に使用します。

モニタリング・ツール

次のツールを使用すると、パフォーマンスの統計情報をモニターできます。

注意:

次のツールで試験的と指定されているものはサポート対象外であり、その点を理解した上で使用してください。これらは将来のJDKバージョンでは利用できなくなる場合があります。

  • jconsole: jconsoleコマンドは、Javaアプリケーションをモニターして管理するためにグラフィカル・コンソールを起動する場合に使用します。

  • jps: 試験的 jpsコマンドは、ターゲット・システム上で計測されたJVMをリストする場合に使用します。

  • jstat: 試験的 jstatコマンドは、JVMの統計情報をモニターする場合に使用します。このコマンドは試験的なものであり、サポート対象外になっています。

  • jstatd: 試験的 jstatdコマンドは、計測されたJava HotSpot VMの作成および終了をモニターする場合に使用します。このコマンドは試験的なものであり、サポート対象外になっています。

  • jmc: jmcコマンドとそのオプションは、Java Mission Controlを起動する場合に使用します。Java Mission Controlは、プロファイリング、モニタリングおよび診断ツールのスイートです。

Java Web Servicesツール

次のツールを使用すると、Webサービスを提供するアプリケーションを作成できます。

  • schemagen: schemagenツールおよびコマンドは、Javaクラスで参照されるネームスペースごとにスキーマを生成する場合に使用できます。

  • wsgen: wsgenコマンドは、JAX-WS Webサービスで使用されるJava API for XML Webサービス(JAX-WS)ポータブル・アーティファクトを生成する場合に使用します。

  • wsimport: wsimportコマンドは、Java API for XML Webサービス(JAX-WS)ポータブル・アーティファクトを生成する場合に使用します。

  • xjc: xjcシェル・スクリプトは、XMLスキーマ・ファイルをコンパイルして、完全注釈付きJavaクラスにする場合に使用します。

Java Accessibilityユーティリティ

次のユーティリティを使用すると、Javaオブジェクトのアクセシビリティをチェックできます。

  • jaccessinspector: Java AccessibilityユーティリティAPI用のjaccessinspectorアクセシビリティ評価ツールは、Java仮想マシンのオブジェクトに関するアクセス可能な情報を調べる場合に使用します。

  • jaccesswalker: jaccesswalkerは、特定のJava仮想マシンのコンポーネント・ツリーをナビゲートしたり、ツリー・ビューの階層を表示する場合に使用します。

トラブルシューティング・ツール

次のツールを使用すると、特定のトラブルシューティング・タスクを実行できます。

注意:

次のツールで試験的と指定されているものはサポート対象外であり、その点を理解した上で使用してください。これらは将来のJDKバージョンでは利用できなくなる場合があります。これらのツールの一部は、現在Windowsプラットフォームでは利用できません。

  • jcmd: jcmdユーティリティは、実行中のJava仮想マシン(JVM)に診断コマンド要求を送信する場合に使用します。

  • jdb: jdbコマンドとそのオプションは、Javaプラットフォームのプログラムで不具合を検出して修正する場合に使用します。

  • jhsdb: jhsdbツールは、Javaプロセスに接続するか、事後デバッガを起動して、クラッシュしたJava仮想マシン(JVM)からのコア・ダンプの内容を分析する場合に使用します。

  • jinfo: 試験的 jinfoコマンドは、指定されたJavaプロセスに関するJava構成情報を生成する場合に使用します。このコマンドは試験的なものであり、サポート対象外になっています。

  • jmap: 試験的 jmapコマンドは、指定されたプロセスの詳細を出力する場合に使用します。このコマンドは試験的なものであり、サポート対象外になっています。

  • jstack: 試験的 jstackコマンドは、指定されたJavaプロセスに関するJavaスレッドのJavaスタック・トレースを出力する場合に使用します。このコマンドは試験的なものであり、サポート対象外になっています。

スクリプト・ツール

次のツールを使用すると、Javaプラットフォームとやり取りするスクリプトを実行できます。

注意:

次のツールで試験的と指定されているものはサポート対象外であり、その点を理解した上で使用してください。これらは将来のJDKバージョンでは利用できなくなる場合があります。

  • jjs: jjsコマンド行ツールは、Nashornエンジンを起動する場合に使用します。

  • jrunscript: 試験的 jrunscriptコマンドは、対話型モードおよびバッチ・モードがサポートされるコマンド行スクリプト・シェルを実行する場合に使用します。