目次
このマニュアルについて
第 1 章 iPlanet Web Server の基礎知識
第 2 章 iPlanet Web Server の管理
第 3 章 管理プリファレンスの設定
第 4 章 ユーザとグループの管理
第 5 章 サーバ セキュリティ
第 6 章 サーバ クラスタの管理
第 7 章 サーバのプリファレンスの設定
第 8 章 ログ ファイルの理解
第 9 章 SNMP によるサーバのモニタ
第 10 章 サーバの設定によるパフォーマンス チューニング
第 11 章 プログラムによるサーバの拡張
第 12 章 コンフィグレーション スタイルの操作
第 13 章 サーバのコンテンツ管理
第 14 章 サーバへのアクセスの制御
第 15 章 Web パブリッシングの設定
第 16 章 検索機能の使用
付録 A HTTP (HyperText Transfer Protocol)
付録 B ACL ファイルのシンタックス
付録 C 国際化 iPlanet Web Server
付録 D Microsoft FrontPage のサーバ拡張機能
付録 E iPlanet Web Server
用語集
索引
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付録 A HTTP (HyperText Transfer Protocol)

この付録では、HyperText Transfer Protocol (HTTP) の基本を簡単に紹介します。 HTTP の詳細については、次の Internet Engineering Task Force (IETF) ホームページを参照してください。

この付録には次の節があります。


HyperText Transfer Protocol (HTTP)について
HyperText Transfer Protocol (HTTP) は、プロトコル (ネットワーク上での情報の交換方法を記述する一連のルール) の 1 つで、これによって、Web ブラウザとWeb サーバは、ヨーロッパ言語を拡大した ASCII である ISO Latin1 アルファベットを使って互いに "対話する" ことができます。

HTTP はリクエスト/レスポンス モデルに基づいています。クライアントはサーバに接続してリクエストを送信します。リクエストには、リクエスト メソッド、URI、およびプロトコル バージョンが含まれています。次に、クライアントは複数のヘッダ情報を送信します。サーバのレスポンスには、プロトコル バージョン、ステータス コード、サーバ情報を含むヘッダと続き、最後に要求されたデータが返信されます。以上で接続は終了します。

iPlanet Web Server 4.x は HTTP 1.1 をサポートしています。以前のバージョンでは HTTP 1.0 をサポートしていました。サーバは、条件付きで Internet Engineering Steering Group (IESG) および Internet Engineering Task Force (IETF) HTTP ワーキング グループが承認する標準 HTTP 1.1 に準拠します。条件付き準拠の基準の詳細については、次の Hypertext Transfer ProtocolHTTP/1.1 仕様 (RFC 2068) を参照してください。


リクエスト
クライアントからサーバへのリクエストには、次の情報が含まれます。

  • リクエスト メソッド
  • リクエスト ヘッダ
  • リクエスト データ
リクエスト メソッド
クライアントは多くのメソッドを使って情報を要求することができます。一般的には次の方法が使われます。

  • GET  特定のドキュメントを要求します。
  • HEAD  ドキュメントのヘッダ情報だけを要求します。
  • POST  サーバの、クライアントからのデータ受信を要求します。CGI プログラムのフォーム入力などです。
  • PUT  サーバのドキュメントの内容を、クライアントからのデータに置換します。
リクエスト ヘッダ
クライアントはヘッダ フィールドをサーバに送信することができます。多くの場合は、任意に選択されます。一般的に使われるリクエスト ヘッダを表 A.1に示します。

表 A.1 一般的なリクエスト ヘッダ
リクエスト ヘッダ
説明
Accept
クライアントが受信できるファイルの種類。
Authorization
クライアント自身をサーバに認証させる場合に使われる情報。ユーザ名、パスワードなど。
User-agent
クライアントのソフトウェアの名前とバージョン 。
Referer
ユーザがリンク上でクリックしたドキュメントの URL。
Host
要求されたインターネット ホストとリソースのポート番号。

リクエスト データ
クライアントが POST または PUT を要求する場合、リクエストのヘッダと空白行の後にデータを送信することができます。クライアントが GET または HEAD リクエストを送信すると、データは送信されず、サーバからのレスポンスを待ちます。


レスポンス
サーバのレスポンスは次のとおりです。

  • ステータス コード
  • レスポンス ヘッダ
  • レスポンス データ
ステータス コード
クライアントのリクエストに対してサーバが返信する項目の 1 つにステータス コードがあります。これは 3 桁の数字コードです。ステータス コードには 4 つのカテゴリがあります。

  • 100 から 199 までのステータス コードは、一時的なレスポンスを示します。
  • 200 から 299 までのステータス コードは、正常に行われたトランザクションを示します。
  • 300 から 399 までのステータス コードは、要求したドキュメントが移動されたために URL が取得できなかったときに返されます。
  • 400 から 499 までのステータス コードは、クライアントにエラーがあることを示します。
  • 500 以上のステータス コードは、サーバがリクエストを実行できないか、エラーが発生したことを示します。
表 A.2は、一般的なステータス コードを示しています。

表 A.2 一般的な HTTP ステータス コード
ステータス コード
意味
200
OK。送信は成功しました。エラーではありません。
302
見つかりました。新規のURL にリダイレクションします。オリジナルの URL は移動しました。これはエラーではなく、ほとんどのブラウザは新規のページを取得します。
304
ローカル コピーを使います。ブラウザのキャッシュに既にページがあり、そのページが再び要求された場合、Netscape Navigator などのように、ブラウザのキャッシュ コピーの "最後に変更した" タイムスタンプをウェブ サーバに中継するブラウザもあります。サーバ上のコピーがブラウザのコピーより古い場合も、サーバはページを返したり、不要なネットワーク トラフィックを削減したりせずに、コード 304 を送信します。これはエラーではありません。
401
認証不可。ユーザはドキュメントを要求しましたが、有効なユーザ名またはパスワードが入力されませんでした。
403
禁止。このURL へのアクセスは禁止されています。
404
見つかりません。要求されたドキュメントはサーバ上にありません。このコードは、認証されていない人物に対してドキュメントが存在しないことを告げ、サーバがそのドキュメントを保護するようにメッセージがあった場合にも送信されることがあります。
500
サーバ エラー。サーバに関連するエラーが発生しました。サーバ管理者はサーバのエラー ログをチェックして、何が発生したかを確認します。

レスポンス ヘッダ
レスポンス ヘッダには、サーバに関する情報と、それに続くドキュメントに関する情報があります。一般的なレスポンス ヘッダを表 A.3 に示します。

表 A.3 一般的なレスポンス ヘッダ
レスポンス ヘッダ
説明
Server
Web サーバの名前とバージョン。
Date
現在のデータ (グリニッジ標準時間による)。
Last-modified
ドキュメントが最後に変更された日付。
Expires
ドキュメントの有効期限が切れる日付。
Content-length
後に続くデータの長さ (バイト)。
Content-type
後に続くデータの MIME タイプ。
WWW-authenticate
認証に使われ、クライアントのソフトウェアに認証に必要なユーザ名やパスワードなどを伝える情報を含んでいます。

レスポンス データ
サーバは最後のヘッダ フィールドの後に空白行を送信します。次にドキュメント データを送信します。

 

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