第 9 章 SNMP によるサーバのモニタ この章の内容の大部分は、『Netscape Console によるサーバの管理』の SNMP の章の内容と同じです。ただし、iPlanet Web Server により合った内容にするために、一部の節が変更され、新しい節が追加されています。 SNMP (Simple Network Management Protocol) と Netscape/iPlanet のマネージメント インフォーメーション ベース (MIB)、HP OpenView などのネットワーク管理ソフトウェアを使って、ネットワーク内の他のデバイスと同じようにサーバをリアルタイムでモニタできます。Windows NT をご使用の場合は、SNMP が組み込まれているので既に有効です。 Unix/Linux で SNMP を使うには、Netscape/iPlanet サーバを設定する必要があります。この章では、Unix/Linux 環境の Netscape/iPlanet サーバで SNMP を使うために必要な情報を示します。この章には次の節があります。
この章の内容の大部分は、『Netscape Console によるサーバの管理』の SNMP の章の内容と同じです。ただし、iPlanet Web Server により合った内容にするために、一部の節が変更され、新しい節が追加されています。
図 9.1    NMS とホスト コンピュータ間のインタラクション
server_root/plugins/snmp
図 9.2    MIB ツリーの最上位
NMS が開始する通信 NMSは、サーバの情報を要求するか、サーバの MIB に格納された変数の値を変更します。例は次のとおりです。
NMS が Administration Server のマスター エージェントにメッセージを送信します。メッセージは、データの要求 (GET メッセージ) か、MIB に変数を設定する指示 (SET メッセージ) です。
マスター エージェントは、適切なサブエージェントにメッセージを転送します。
サブエージェントは、データを取り出すか、MIB 内の変数を変更します。
サブエージェントがマスター エージェントにデータまたは状態を報告し、マスター エージェントがメッセージ (GET メッセージ) を NMS に転送します。
NMS は、ネットワーク管理アプリケーションを使って、データをテキスト形式またはグラフィック形式で表示します。
サーバが開始する通信 重大なイベントが発生すると、サーバのサブエージェントが NMS にメッセージ (トラップ) を送信します。例は次のとおりです。
サブエージェントが、サーバが停止したことをマスター エージェントに通知します。
マスター エージェントは、メッセージ (トラップ) を送信し、NMS にイベントを報告します。
NMS は、ネットワーク管理アプリケーションを使って、情報をテキスト形式またはグラフィック形式で表示します。
マスター エージェントを起動します。
システムにインストールされた各サーバのサブエージェントを有効にします。
ネイティブ エージェントを停止して、Administration Server のマスター エージェントをインストールします。
SNMP プロクシ エージェントをインストールします。
SNMP プロクシ エージェントを起動します。
マスター エージェントのポート番号以外のポート番号を使って、ネイティブ エージェントを再起動します。
SNMP のネイティブ エージェントを再設定します。
図 9.3    SNMP のネイティブ エージェントを使う場合のプロクシ サーバの使用
ノート プロクシ エージェントを使うには、それをインストールして起動する必要があります。また、iPlanet Web Server のマスター エージェントが動作中のポート番号以外のポート番号を使って、ネイティブな SNMP マスター エージェントを再起動する必要があります。
SNMP マスター エージェントをインストールします。SNMP マスター エージェントのインストールを参照してください。
SNMP プロクシ エージェントをインストールして起動した後、ネイティブな SNMP デーモンを再起動します。SNMP プロクシ エージェントの使用 (Unix/Linux)を参照してください。
SNMP マスター エージェントを起動します。SNMP マスター エージェントの有効化と起動を参照してください。
サブエージェントを有効にします。サブエージェントの有効化を参照してください。
AGENT AT PORT 1161 WITH COMMUNITY public SUBTREES 1.3.6.1.2.1.1, 1.3.6.1.2.1.2, 1.3.6.1.2.1.3, 1.3.6.1.2.1.4, 1.3.6.1.2.1.5, 1.3.6.1.2.1.6, 1.3.6.1.2.1.7, 1.3.6.1.2.1.8 FORWARD ALL TRAPS;
# sagt -c CONFIG&
# snmpd -P port_number
# snmpd -P 1161
smux 1.3.6.1.4.1.1.1450.1 "" IP_address net_mask
ノート ループバック アドレス 127.0.0.1 ではなく、実際の IP アドレスを使います。
root でログインします。
SNMP デーモン (snmpd) がポート 161 で動作しているかどうかを確認します。
動作している SNMP デーモンがない場合は、手順 4に進みます。
SNMP デーモンが動作している場合は、再起動の方法と、サポートされて いる MIB ツリーを確認します。
SNMP デーモンが動作している場合、そのプロセスを終了 (kill) します。
サーバ マネージャで、[Global Settings] タブの「SNMP Master Agent Trap」ページを選択します。「Manager Entries」ページ が表示されます。
ネットワーク管理ソフトウェアが動作しているシステムの名前を入力します。
ネットワーク管理システムがトラップをリッスンするポート番号を入力します (周知のポートは 162 です)。 トラップの詳細については、トラップ送信先の設定を参照してください。
トラップで使うコミュニティ文字列を入力します。コミュニティ文字列の詳細については、コミュニティ文字列の設定を参照してください。
[OK] をクリックします。
サーバ マネージャで、[Global Settings] タブの「SNMP Master Agent Community」ページを選択します。「Community Strings」ページが表示されます。
マスター エージェントのコミュニティ文字列を入力します。
コミュニティのオペレーションを選択します。
スーパーユーザでログインします。
SNMP デーモンが動作している場合は、再起動の方法と、サポートされて いる MIB ツリーを確認します。その後そのプロセスを終了 (kill) します。
サーバのルート ディレクトリの plugins/snmp/magt にある CONFIG ファイルを編集します。
(オプション) CONFIG ファイルで、sysContact 変数と sysLocation 変数を定義します。
COMMUNITY public ALLOW ALL OPERATIONS MANAGER manager_station_name SEND ALL TRAPS TO PORT 162 WITH COMMUNITY public
COMMUNITY public ALLOW ALL OPERATIONS MANAGER nms2 SEND ALL TRAPS TO PORT 162 WITH COMMUNITY public INITIAL sysLocation "Server room 501 East Middlefield Road Mountain View, CA 94043 USA" INITIAL sysContact "John Doe email: jdoe@netscape.com"
Administration Server にログインします。
Administration Server で、[Global Settings] タブを選択し、[SNMP Master Agent Trap] リンクをクリックして「SNMP Master Agent Control」ページに移動します。「Manager Entries」ページが表示されます。次の情報を入力します。
[Manager Station]。NMS の有効なシステム名または IP アドレスを入力しま す。
[Trap Port]。NMS がトラップをリッスンするポート番号を入力します。
[With Community]。認証に使うコミュニティ文字列を入力します。一般的 なデフォルトの文字列は public です。
[SNMP Master Community] リンクをクリックします。「Community Strings」ページが表示されます。次のコミュニティ情報を入力します。
[Community]。認証に使うコミュニティの名前を指定します。一般的なデ フォルトの文字列は public です。
[Operation]。新しいコミュニティのパーミッションを指定します。次の中 から選択します。
[Allow All Operations]。このコミュニティ文字列によるデータ要求、メッセージ応答、変数値の設定を許可します。
[Allow GET Operations]。このコミュニティ文字列によるメッセージ要求とメッセージ応答だけを許可し、変数の設定は許可しません。
[Allow SET Operations]。このコミュニティ文字列による変数値の設定だけを許可します。
# magt CONFIG INIT&
マスター エージェントを非標準ポートで起動するには、次の 2 つの方法のいずれかを使います。
TRANSPORT extraordinary SNMP OVER UDP SOCKET AT PORT 11161
CONFIG ファイルを手作業で編集したら、コマンド プロンプトに次のよう に入力して、マスター エージェントを手作業で起動する必要があります。
サーバ マネージャで、[Global Settings] タブの「SNMP Master Agent Control」ページを選択します。「SNMP Master Agent Control」ページが表示されます。
[Start] をクリックします。
「SNMP Master Agent Control」ページから、SNMP マスター エージェントを 停止して再起動することもできます。