目次
このマニュアルについて
第 1 章 iPlanet Web Server の基礎知識
第 2 章 iPlanet Web Server の管理
第 3 章 管理プリファレンスの設定
第 4 章 ユーザとグループの管理
第 5 章 サーバ セキュリティ
第 6 章 サーバ クラスタの管理
第 7 章 サーバのプリファレンスの設定
第 8 章 ログ ファイルの理解
第 9 章 SNMP によるサーバのモニタ
第 10 章 サーバの設定によるパフォーマンス チューニング
第 11 章 プログラムによるサーバの拡張
第 12 章 コンフィグレーション スタイルの操作
第 13 章 サーバのコンテンツ管理
第 14 章 サーバへのアクセスの制御
第 15 章 Web パブリッシングの設定
第 16 章 検索機能の使用
付録 A HTTP (HyperText Transfer Protocol)
付録 B ACL ファイルのシンタックス
付録 C 国際化 iPlanet Web Server
付録 D Microsoft FrontPage のサーバ拡張機能
付録 E iPlanet Web Server
用語集
索引
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第 1 章 iPlanet Web Server の基礎知識





この章では、iPlanet Web Server の概要と、サーバの基本的な概念について説明 します。この章を読むことにより、iPlanet Web Server の機能の概要を理解する ことができます。

この章には次の節があります。


iPlanet Web Server
iPlanet Web Server は、マルチプロセス、マルチスレッド方式の高度な機能性と安全性を備えた Web サーバです。オープン標準を基盤に構築されたこのサーバは、ビジネス エンタープライズ環境において、内部および外部の他のシステムとシームレスに統合することができます。高いパフォーマンス、信頼性、スケーラビリティ、および管理性を提供する iPlanet Web Server は、あらゆる規模のエンタープライズで、Web サイトのビジネスクリティカルな要件に対応します。

この節には次のトピックがあります。

iPlanet Web Server の機能
iPlanet Web Server は、ビジネスで利用する HTML ファイルへのアクセスを第一の目的として設計された製品で、次のような機能を備えています。

  • Web パブリッシング Web パブリッシング インターフェイスを利用して、エンド ユーザが各自のデスクトップでドキュメントを作成し、発行することができます。また、タイプ別にドキュメントを分類して、用途に合わせて表示方法をカスタマイズしたり、コンテンツ管理 (CM) のテキスト検索機能を使って、ドキュメントのコンテンツを管理することができます。コンテンツ管理は、リモート サーバ上のファイルを管理するための NSAPI のプラグインで、Web パブリッシング アプレットを利用した、ドラッグ アンド ドロップのような操作性と、ドキュメントのコンテンツの高機能な索引の作成によって、コンテンツの検索を容易にします。
  • エンタープライズ全体の管理性 Enterprise Server は、分散管理、クラスタ管理、および LDAP (Lightweight Directory Access Protocol) をサポートします。LDAP と Netscape Directory Server の統合によって、ユーザとグループを一元化されたディレクトリに保存することができます。また、SNMP (Simple Network Management Protocol) を使って、サーバをリアルタイムでモニタすることができます。SNMP は、ネットワーク アクティビティに関するデータ交換のためのプロトコルです。
  • セキュリティ iPlanet Web Server のユーザは、SSL (Secure Sockets Layer) 3.0 プロトコルを利用して、クライアントとサーバ間でのトランザクションの暗号化と認証を確実に実行することができます。さらに、 iPlanet Web Server は、SSL と PKCS (Public Key Cryptography Standard) #11 モジュールの通信用のインターフェイスである PKCS #11、 FIPS (Federal Information Processing Standards) -140 、さらにクライアントの機能に応じて40 ビット、56 ビット、または 128 ビットに対応する証明書などの、セキュリティ ベースの標準を採用しています。
  • アクセス コントロール ユーザ名、パスワード、ドメイン名、IP アドレスなどを使ったアクセス コントロール (表示、編集、およびバージョン管理)によって、機密ファイルやディレクトリを保護することができます。この機能は、NSAPI コンテンツ管理のプラグインの特徴の 1 つであり、管理者に依存することなく、エンドユーザやドキュメントのオーナ自身がドキュメントのアクセス コントロールを設定することができます。
  • ハイパフォーマンス HTTP 1.1、マルチスレッド、SSL ハードウェア アクセラレータのサポートなどの機能が、ダイナミックで安全なコンテンツに必要なハイパフォーマンスを実現します。
  • 標準ベースのサーバ iPlanet Web Server は、 JDK 1.2、 Servlet 2.1、 JSP (JavaServer Pages) 1.1、HTTP 1.1 などの広範なWeb ソフトウェア標準と、PKCS #11、FORTEZZA、FIPS-140、 128 ビットのステップアップ証明書を含む、さまざまなセキュリティ ベースの標準をサポートしています。
  • サーバサイドJava Servlet と JSP (JavaServer Pages) のサポート サーバのプラグイン、ダイナミックなコンテンツ、プレゼンテーション ロジック、JDBC データベース アクセスの開発が可能です。
  • サーバサイド JavaScript のサポート ネイティブ ドライバを使ってデータベースにアクセスする、スクリプティング アプリケーションを開発することができます。
  • その他の機能 複数のプロセスとプロセス モニタ、フェールオーバー、自動リカバリ、ダイナミック ログ ローテーションをサポートします。
iPlanet Web Server の管理
次の ユーザ インターフェイスを使って iPlanet Web Server を管理することができます。

  • iPlanet Web Server Administration Server
  • サーバ マネージャ
  • Netscape Console
Enterprise Server を含むNetscape Serverの以前のリリースは、Administration Server を使って管理していました。iPlanet Web Server 4.x では、Administration Server はiPlanet Web Server に追加されたインスタンスとなり、 iPlanet Web Server Administration Server または Administration Server と呼ばれています。Administration Server を使って、すべての iPlanet Web Server のインスタンスを管理します。詳細については、この章のAdministration Serverを参照してください。

ノート 管理タスクは、コンフィグレーション ファイルを編集したり、コマンドライン ユーティリティを使ったりして手作業で実行することもできます。

1 台の iPlanet Web Server を管理する場合、サーバ マネージャを使うこともできます。詳細については、この章のサーバ マネージャを参照してください。

複数の iPlanet Web Server 4.x を利用する場合、クライアントベースのJava アプリケーションであるNetscape Console を使った管理が可能です。詳細については、この章のNetscape Consoleまたは『Netscape Console による管理サーバ』を参照してください。


iPlanet Web Server のアーキテクチャ
iPlanet Web Server では、Netscape/iPlanet Server の全製品とのシームレスな統合が可能なモジュール方式アーキテクチャを採用しています。必要に応じて Netscape Console を使い、すべての Netscape/iPlanet Server で管理機能を実行することができます。また、iPlanet Web Server には、すべての Web サーバ間で管理機能を連係させるための管理サーバ インターフェイスが搭載されています。この管理インターフェイス自体が、iPlanet Web Server のインスタンスです。

iPlanet Web Server では、次のソフトウェア モジュールを使うことができます。

次の節では、これらのサーバ モジュールについて説明します。

コンテンツ エンジン
iPlanet Web Server のコンテンツ エンジンは、カスタマ データの処理を目的に設計されています。iPlanet Web Server アーキテクチャの Web パブリッシング レイヤは、HTTP エンジン (Web サーバ) 、コンテンツ管理エンジン、 検索エンジン (Verity) の 3 つのコンテンツ エンジンから構成されています。

HTTP エンジンは、iPlanet Web Server のコアです。このエンジンは、iPlanet Web Server のすべてのアーキテクチャのパフォーマンスや、統合された機能の基盤となります。

コンテンツ管理エンジンを使って、サーバのコンテンツを管理することができます。HTML ページや JavaServer Pages、グラフィックス、テキスト、サウンド、ビデオなどのファイルをサーバ上で作成して保存することができます。 アクセス権を持つクライアントは、サーバに接続して、このようなファイルを閲覧することができます。

検索エンジンを使って、iPlanet Web Server のユーザが、サーバ上のドキュメントのコンテンツと属性を検索することができます。サーバ管理者は、HTML、Microsoft Word、 Adobe PDF、 WordPerfect などのさまざまなフォーマットのドキュメントを操作する、カスタマイズされたテキスト検索インターフェイスを作成することができます。 iPlanet Web Server は、 HTML 以外のさまざまな種類のフォーマットのドキュメントを HTML ドキュメントに変換して、索引を作成します。 検索したドキュメントは、Web ブラウザを使って閲覧することができます。

サーバ拡張機能
iPlanet Web Server のサーバ拡張機能を利用した機能の拡張や変更によって、ビジネスの要件に柔軟に対応することができます。次のサーバ拡張機能が、iPlanet WEb Server アーキテクチャのコアに組み込まれています。

  • CGI (Common Gateway Interface)
CGI (Common Gateway Interface) は、スタンドアロン型のアプリケーション開発インターフェイスで、クライアントのリクエストをダイナミックに処理するプログラムを作成することができます。

NSAPI (Netscape Server Application Programming Interface) は、リクエストの処理中にサーバが呼び出す機能の実行に使って(サーバ アプリケーション機能)、iPlanet Web Server の重要な拡張機能を提供します。 また、サーバによるリクエスト処理を細かい手順に分割して適切な方法で配列し、高速処理と柔軟な設定を実現します。

Java Servletと JSP (JavaServer Pages) の拡張機能として、インスタンス化、初期化、破壊、他のコンポーネントからのアクセス、および設定管理を含む、すべての Java Servlet と JSP のメタ機能を利用することができます。Java Servlet と JSP は、Web ブラウザ上ではなく、Web サーバ上で動作する、再利用性の高い Java アプリケーションです。

SHTML とサーバサイド JavaScriptを使って、ダイナミックなコンテンツ アプリケーションの高速な開発を行うことができます。

ランタイム環境
iPlanet Web Server は、先に紹介したサーバ拡張機能をサポートする、次のようなランタイム環境を提供します。

  • CGI プロセッサ
アプリケーション サービス
さらに、iPlanet Web Server のアーキテクチャは、さまざまなアプリケーションに特有の機能に対応する、次のようなアプリケーション サービスを提供します。

  • LiveWire データベース サービス

iPlanet Web Server の設定方法
iPlanet Web Server は、さまざまな機能のオン/オフの切り替え、それぞれのクライアントのリクエストに対応する方法の決定、およびサーバ上で動作しサーバとのインタラクティブな操作が可能なプログラムの作成のために設定されています。このようなオプションを識別する命令 (ディレクティブ) は、 コンフィグレーション ファイルに保存されています。iPlanet Web Server は、起動時とクライアントのリクエストを受け付けるときにコンフィグレーション ファイルを読み込み、サーバ アクティビティの選択肢をマッピングします。コンフィグレーション ファイルの詳細については、この節のiPlanet Web Server のコンフィグレーション ファイルを参照してください。

このサーバでは、多くのコンフィグレーション ファイルを利用します。コンピュータにサーバをインストールすると、 コンフィグレーション ファイルは、server_root/config に保存されます。

この節には次のトピックがあります。

iPlanet Web Server のコンポーネント オプション
iPlanet Web Server をインストールすると、次のようなコンポーネント オプションを利用することができます。

iPlanet Web Server のコンフィグレーション ファイル
iPlanet Web Server のさまざまなコンフィグレーション ファイルを利用してグローバル変数を設定し、特定のイベントやクライアントのリクエストに対するサーバのレスポンスをカスタマイズすることができます。Administrator Server、またはサーバ マネージャのユーザ インターフェイス設定を使って、コンフィグレーション ファイルを自動的に変更することができます。また、コンフィグレーション ファイルを手作業で直接編集することもできます。詳細については、サーバの設定によるパフォーマンス チューニングを参照してください。

iPlanet Web Server のメイン コンフィグレーション ファイルは、 magnus.confobj.confmime.typesadmpw です。この節では、これらのコンフィグレーション ファイルについて説明します。

ノート ご使用のサーバを iPlanet Web Server のクラスタの一部としてセットアップした場合、iPlanet Web Server は多数のコンフィグレーション ファイルを使います(このようなファイルには、 .clfilter の拡張子がついています)。重要なガイドラインを含む iPlanet Web Server のクラスタの設定方法については、クラスタについてを参照してください。

magnus.conf : iPlanet Web Server のメイン コンフィグレーション ファイルです。このファイルには、グローバル サーバ コンフィグレーションについての情報 (ポートやセキュリティなど) が含まれています。また、このファイルは、初期化するときにサーバを設定する変数の値を設定します。iPlanet Web Server は、起動時にこのファイルを読み込み、変数設定を実行します。 サーバの起動後は、再起動するまでこのファイルを読み込まないため、このファイルを変更するたびにサーバを再起動する必要があります。詳細については、サーバの設定の表示を参照してください。

obj.conf : サーバのオブジェクト コンフィグレーション ファイルです。このファイルには、初期化に関する追加情報、サーバのカスタマイズのための設定、サーバがクライアント (ブラウザなど) のリクエストの処理に使う命令が含まれています。iPlanet Web Server は、クライアントのリクエストを処理するたびにこのファイルを読み込みます。詳細については、サーバの設定の表示を参照してください。

obj.confmagnus.conf のコンフィグレーション ファイルで実際に使うファイルのシンタックスと特定のディレクティブについては、『NSAPI Programmer's Guide for iPlanet Web Server』を参照してください。

mime.types : MIME (Multi-purpose Internet Mail Extension) タイプのコンフィグレーション ファイルです。このファイルは、ファイルの拡張子をMIME タイプに変換して、リクエスト中のコンテンツのタイプをサーバが判別できるようにします。たとえば、拡張子 .html が付いているリソースが要求された場合は HTML ファイルを、拡張子 .gif の付いたリソースが要求された場合は GIF フォーマットのイメージ ファイルをクライアントが要求していることになります。詳細については、デフォルト MIME タイプの指定を参照してください。このファイルを変更した場合、サーバを再起動する必要があります。

admpw : Administrator Server スーパーユーザのユーザ名とパスワードのファイルです。詳細については、スーパーユーザ設定の変更を参照してください。

1 台のサーバの設定
iPlanet Web Server を 1 台のサーバにインストールした場合、インストール時に指定したサーバのルート ディレクトリに、すべてのファイルが自動的に保存されます。

全種のプラットフォーム共通
サーバのルート ディレクトリには、全種のプラットフォームに共通の次のディレクトリが作成されます。

Unix/Linux プラットフォームの場合
Unix/Linux プラットフォームの場合、前述の全種のプラットフォーム共通で説明したファイルとディレクトリのほかに、server-root ディレクトリに次のファイルが作成されます。

  • startconsole は、ブラウザを起動して、Administration Server のページを表示するスクリプトです。
次のファイルは、Unix/Linux プラットフォームの server-root/https-admserv ディレクトリの下に作成されます。

複数のサーバの設定
1 台のサーバ上で、複数の Web サーバを使うことができます。また、すべてのサーバを、1 台のサーバの管理インターフェイスである Administration Server を使って設定したり、クライアントサイドのアプリケーションである Netscape Console を使って設定することもできます。Netscape Console の詳細については、この章のNetscape Consoleを参照してください。

Administration Server を使ってマシン上の複数のサーバを設定する方法については、暗号化のプリファレンスの設定を参照してください。


Administration Server
Administration Server は、すべての iPlanet Web Server の設定に利用できる Java と JavaScript フォームを備えた、Web ベースのサーバです。

iPlanet Web Server のインストール終了後は、ブラウザを使って Administrator Server のページにアクセスし、このページのフォームを利用して iPlanet Web Server を設定することができます。Administration Server は、フォームの送信時に、管理の対象となるサーバの設定を変更します。

Administration Server のページにアクセスする URL は、コンピュータのホスト名と、iPlanet Web Server のインストール時に選択する Administration Server のポート番号によって決まります。たとえば、Administration Server をポート番号 1234 にインストールした場合の URL は、次のようになります。

フォームを使う前に、Administration Server によるユーザの認証が必要です。ここでは、ユーザ名とパスワードを入力します。コンピュータに iPlanet Web Server をインストールするとき、 "スーパーユーザ" のユーザ名とパスワードを登録します。サーバのインストール後は、分散管理を利用して、Administration Server のさまざまなフォームのアクセス権を複数のユーザに与えることができます。分散管理の詳細については、分散管理の有効化を参照してください。

Administration Server にアクセスすると、最初に [Servers] のページが表示されます。このページのボタンを使って、iPlanet Web Server の管理、追加、削除、および移行ができます。Administration Server では、次のタブを使って、さまざまな管理レベルのタスクを実行することができます。

  • サーバ
  • プリファレンス
  • 全体設定
  • ユーザとグループ
  • セキュリティ
  • クラスタ管理
ノート サーバの設定に必要な CGI プログラムを動作させるには、ブラウザの cookie を有効にする必要があります。

管理レベルのタスクに関する情報を含む、Administration Server の使用方法については、iPlanet Web Server の管理を参照してください。


サーバ マネージャ
サーバ マネージャは、 iPlanet Web Server のそれぞれのインスタンスの設定に使う Java と JavaScript フォームを備えた、Web ベースのインターフェイスです。

この節には次のトピックがあります。

サーバ マネージャへのアクセス
iPlanet Web Server のサーバ マネージャにアクセスするには、次の手順を実行します。

  1. iPlanet Web Server をインストールし、起動します。
  2. [Manage Servers] のエリアで該当するサーバを選択して、[Manage] をクリックします。

図 1.1    iPlanet Web Server サーバ マネージャ

ノート サーバの設定に必要な CGI プログラムを動作させるには、ブラウザの cookie を有効にする必要があります。

[Preferences] のページのリンクを使って、次のオプションを管理します。

  • iPlanet Web Server のオン/オフ
さらに、サーバ マネージャでは、次のタブを使って、さまざまな iPlanet Web Server の管理タスクを実行することができます。

詳細については、Server Managerを参照してください。

リソース ピッカの使用
サーバ マネージャの大半のページで、iPlanet Web Server 全体を設定することができます。また、サーバ全体、ファイル、ディレクトリのいずれかを設定するページもあります。このようなページでは、図 1.2 のリソース ピッカを使うことができます。リソース ピッカを使って、設定するリソースを指定します。

図 1.2    リソース ピッカ

リソース ピッカのドロップダウン リストから、設定するリソースを選択します。[Browse] をクリックしてプライマリ ドキュメント ディレクトリをブラウズし、[Options] をクリックしてディレクトリを選択します。特定の拡張子の付いたファイルを設定するには、[Wildcard] をクリックします。

リソース ピッカで使うワイルドカード
サーバの設定では、設定する単数または複数のアイテムを表すワイルドカード パターンを頻繁に指定します。ただし、アクセス コントロールとテキスト検索に使うワイルドカードは 、ここで説明するものと必ずしも一致しません。

ワイルドカード パターンには、特殊文字を使います。このような文字を普通の文字として使うには、文字の前にバックスラッシュ (\) を挿入して区別します。

表 1.1 リソース ピッカのワイルドカード パターン
ワイルドカード パターン
説明
*
0 文字以上の一致。
?
任意の 1 文字の一致。
|
"or"を表します。この演算子と併用するサブストリングには、"*" や"$" のような特殊な文字を使うことができます。サブストリングは必ず(a|b|c) のようにかっこで囲みますが、入れ子にすることはできません。
$
文字列の最後の部分の一致。"or" 表現に使うと便利です。
[abc]
abc のうちいずれか 1 文字の一致。この表現では、特殊文字として扱われるものは"]"のみで、その他の文字はすべて普通の文字として扱われます。
[a-z]
a から z の間の 1 文字の一致。
[^az]
a と z 以外の文字のいずれかの一致。
*~
この表現に他の表現を続けて使うと、2 番目の表現と一致するすべてのパターンが除外されます。
*.iplanet.com
.iplanet.com で終わるすべての文字列との一致。
quark|energy).iplanet.com
quark.iplanet.com または
energy.iplanet.com のいずれかと一致。

198.93.9[23].???
198.93.92 または 198.93.93 で始まり、任意の 3 文字で終わる数字列との一致。
*.*
ピリオドを含むすべての文字列との一致。
~iplanet-*
iplanet- で始まるものを除く、すべての文字列との一致。
*.iplanet.com~
quark.iplanet.com

quark.iplanet.com を除く、ドメイン
iPlanet.com のホストとの一致。

*.iplanet.com~
(quark|energy|neutrino).iPlanet.com

quark.iplanet.com、energy.iplanet.com、および neutrino.iplanet.comを除く、ドメイン iplanet.com の任意のホストとの一致。
*.com~*.iplanet.com
サブドメイン iplanet.com のホストを除く、ドメイン com の任意のホストとの一致。


Netscape Console
Netscape Console は、エンタープライズ ネットワーク上の任意の場所で、すべての Netscape/iPlanet Server の一元管理を可能にするグラフィカル インターフェイスをサーバ管理者に提供する、Java アプリケーションです。 Netscape Console をインストールすると、エンタープライズ ネットワーク上の、アクセス権を許可されているすべての Netscape/iPlanet Server にアクセスすることができます。また、ネットワークに接続されている任意のシステムからログインして、リモート サーバの管理や、中央のディレクトリの変更を行うことができます。

ノート Netscape Console を使って管理できるネットワークは、共通の設定ディレクトリに情報が保存されているリソースによって決まります。コンソール ウィンドウには、管理が可能なホストと、管理できるサーバの最大数が表示されます。Netscape Console を実際に使った場合、管理者が保有するアクセス権の数によっては、表示されるサーバとホストの数がこの例よりも少ないことがあります。

Netscape Console の詳細については、『Managing Servers with Netscape Console』を参照してください。


エラー情報の送信
iPlanet Web Server は、 品質フィードバック エージェントというエラー処理機能を備えています。iPlanet Web Server が故障した場合、品質フィードバック エージェントを使って、エラー情報 (スタックとレジスタ ダンプ) をSun-Netscape Alliance に自動的に送信することができます。

品質フィードバック エージェントを使うと、Sun-Netscape Alliance によるサーバ エラーの原因の確定を支援することができます。 品質フィードバック エージェントが Sun-Netscape Alliance に送信する情報は、エラーの原因を調べるための情報に限られており、ドキュメントやその他の機密情報は送信されません。

品質フィードバック エージェントが収集するデータの詳細
品質フィードバック エージェントでは、iPlanet Web Server のエラーの分析と問題解決のために必要な情報のみを収集しています。次の表は、品質フィードバック エージェントが収集するすべての情報と、Sun-Netscape Alliance がこのような情報を必要とする理由をまとめたものです。

表 1.2 品質フィードバック エージェントが収集するデータ
収集するデータ
OS 特有のデータ
データ収集の理由
スタック トレース
Windows と Unix/Linux:
スタック トレース
iPlanet Web Server の障害発生場所と、障害発生の直前に呼び出された機能を確認するため。
PC ( プログラム カウンタ)
Windows と Unix/Linux: PC
障害発生時のiPlanet Web Server の状態を確認するため。
レジスタ
Windows: プロセッサ レジスタ
Unix/Linux: なし

障害発生時のプロセッサの状態を確認するため。
ダイナミック ライブラリ
Windows: ロードされた dll
Unix/Linux: ELF32 共有オブジェクト

iPlanet Web Server の障害発生時に動作していたと思われるライブラリ、または欠損していた可能性のあるライブラリを確認するため。
スレッド
Windows: アクティブ プロセスのスレッド
Unix/Linux: なし
他のアプリケーションや、iPlanet Web Server の他のプロセスとの競合の可能性を調べるため。
OS のバージョン
Windows: Windows のバージョン
Unix/Linux: Unix のバージョン
障害発生の原因は、iPlanet Web Server とOS のさまざまなバージョンの相互作用によって異なるため、OS のバージョン情報を確認する。
プロセッサの種類
Windows: プロセッサ情報
Unix/Linux: プロセッサ情報

ソフトウェア アプリケーションの場合と同様で、プロセッサの処理速度によってiPlanet Web Server の動作状態が異なるため、プロセッサのバージョンを確認する。
スタック データ
Windows & Unix/Linux: スタックの最上部2048 バイト
障害発生時に実行中の機能に送られた変数の値を確認するため。

品質フィードバック エージェントの使用
iPlanet Web Server に障害が発生した場合、品質フィードバック エージェントを使って、エラー情報 (スタックとレジスタ ダンプ) を Sun-Netscape Alliance に自動的に送信することができます。

品質フィードバック エージェントを使って、Sun-Netscape Alliance によるサーバ エラーの原因の確定を支援することができます。 品質フィードバック エージェントが Sun-Netscape Alliance に送信する情報は、エラーの原因を調べるための情報に限られており、ドキュメントやその他の機密情報は送信されません。

ノート JVM (Java 仮想マシン) が有効になっている場合、品質フィードバック エージェントを使うことはできません。

iPlanet Web Server の品質フィードバック エージェントを有効にするには、次の手順を実行します。

  1. 必要に応じて master.ini ファイルを編集し、ファイヤウォールを通過した、品質フィードバック エージェントによる Sun-Netscape Alliance へのデータ送信を有効にします。 詳細については、次のmaster.ini ファイルの編集を参照してください。
  2. magnus.conf ファイルを編集して、iPlanet Web Server の品質フィードバック エージェントと、オプションのパラメータを有効にします。詳細については、この節のmagnus.conf ファイルの編集を参照してください。
master.ini ファイルの編集
自動プロクシ設定の使用時に、品質フィードバック エージェントを使って Sun-Netscape Alliance にエラー レポートを送信する場合は、 master.ini ファイルを編集して、必要なプロクシ設定情報を準備します。

品質フィードバック エージェントを有効にするには、次の手順を実行します。

  1. HTTP プロクシ、または HTTP プロクシとSOCKS プロクシの両方を使っている場合、server_root/bin/https/bin ディレクトリの master.ini ファイルを開きます。
  2. 各自のプロクシのホスト名、ドメイン、およびポートを使って、master.ini ファイルに次の 3 行のコードを追加します。
SOCKS プロクシを使っている場合、master.ini ファイルに次の 3 行のコードを追加します。

magnus.conf ファイルの編集
iPlanet Web Server の品質フィードバック エージェントを有効にするには、 magnus.conf ファイルにトークバックを追加します。 無効にするには、トークバックを削除するか、トークバックをオフに設定します。

品質フィードバック エージェントには、さらにオプションとして、次の 2 つの magnus.conf ファイル変数があります。

  • TalkbackMaxIncidents: 一定の時間内のサーバの障害発生回数がこの値を超えると、品質フィードバック エージェントは自動的にオフになります。デフォルトは 5 です。
  • TalkbackInterval: 上記のパラメータに使うインターバルで、単位は秒です。デフォルトは、86400 秒 (24 時間) です。
この 2 つの変数は、品質フィードバック エージェントがオンになっている場合に限り有効です。サーバの再起動後は、カウンタがリセットされ、すべてのプロセスが初期状態に戻ります。

 

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