このセクションでは、ハーフ NAT トポロジを使用して 2 つのサーバー間でトラフィックの負荷分散を行うように ILB を設定する手順について説明します。ILB の動作モードの NAT トポロジの実装を参照してください。
管理者になります。
詳細は、Oracle Solaris 11.2 でのユーザーとプロセスのセキュリティー保護 の割り当てられている管理権利の使用を参照してください。
ILB でサーバーグループを設定します。
2 つのサーバーは 192.168.1.50 と 192.169.1.60 です。次のコマンドを入力して、これら 2 つのサーバーから成るサーバーグループ srvgrp1 を作成します。ILB のサーバーグループの設定の詳細は、ILB サーバーグループの作成を参照してください。
# ilbadm create-sg -s servers=192.168.1.50,192.168.1.60 srvgrp1
バックエンドサーバーを設定します。
このシナリオでは、バックエンドサーバーは ILB をデフォルトルーターとして使用するように設定されます。次のコマンドを両方のサーバーで実行します。
# route add -p default 192.168.1.21
このコマンドを実行したあと、両方のサーバーでサーバーアプリケーションを起動します。ポート 5000 で待機している TCP アプリケーションであるとします。バックエンドサーバーの設定の詳細は、ILB サーバーグループへのバックエンドサーバーの追加を参照してください。
hc-srvgrp1 という単純な健全性検査を設定します。次のコマンドを入力して、健全性検査を作成します。
# ilbadm create-hc -h hc-test=tcp,hc-timeout=3,\ hc-count=3,hc-interval=60 hc-srvgrp1
単純な TCP レベルの健全性検査を使用して、サーバーアプリケーションが到達可能かどうかを検出します。この確認は 60 秒ごとに行われます。健全性検査が最大 3 秒の待機時間をおいて最大 3 回試行し、サーバーが正常かどうかを確認します。試行に 3 回失敗すると、サーバーは dead とマークされます。健全性検査のモニタリングおよび作成の詳細は、ILB の健全性検査のモニタリングを参照してください。
次のコマンドを入力して、ILB 規則を設定します。
# ilbadm create-rule -e -p -i vip=10.0.2.20,port=5000 -m \ lbalg=rr,type=half-nat,pmask=32 \ -h hc-name=hc-srvgrp1 -o servergroup=srvgrp1 rule1_rr
この規則では、持続性 (32 ビットマスク) が使用されます。負荷分散アルゴリズムは round robin です。さまざまな ILB アルゴリズムについては、ILB のアルゴリズムを参照してください。使用されるサーバーグループは srvgrp1、使用される健全性検査メカニズムは hc-srvgrp1 です。ILB 規則の作成の詳細は、ILB 規則の作成を参照してください。