Go to main content
Oracle Solaris 11 移行の開発ガイド

印刷ビューの終了

更新: 2016 年 11 月
 
 

Oracle Solaris Studio を使用したアプリケーションの最適化

Oracle Solaris Studio で提供されているツールによって、Oracle の SPARC T シリーズと M シリーズのプロセッサ、Intel Xeon プロセッサ、AMD Opteron プロセッサなどの最新の CPU アーキテクチャーの処理能力を活用できます。これらのツールを使用すると、そのプラットフォームで並列および同時ソフトウェアアプリケーションをより簡単に作成できます。SPARC M シリーズシステムおよび T シリーズシステムについては、http://www.oracle.com/technetwork/documentation/sparc-mseries-servers-252709.html および http://www.oracle.com/technetwork/documentation/sparc-tseries-servers-252697.html を参照してください。

移行するアプリケーションが標準に厳格に遵守している必要がない場合は、最適化フラグを使用してよりパフォーマンスの高いバイナリを作成し、さらにパフォーマンスを向上させることができます。たとえば、Oracle Solaris Studio の –fast マクロは、特定のターゲットハードウェアに最適化されたバイナリを生成するためのもっとも簡単な方法です。


注 -  –fast マクロでは –fnsオプションも暗黙的に指定されます。

このセクションでは、Oracle Solaris Studio を使用したアプリケーションの最適化について説明します。

Oracle Solaris Studio ツール

高パフォーマンスのバイナリを生成し、検出が困難なコードの問題を分離するには、次の Oracle Solaris Studio ツールを使用できます。

  • パフォーマンスアナライザ - アプリケーションパフォーマンスの分析、パフォーマンスのホットスポットの識別、および改善を要するプログラム部分の判別を行います。

  • スレッドアナライザ - マルチスレッドプログラムのコードの問題を検出します。たとえば、データの競合とデッドロック状態を検出できます。

  • Discover - 実行時のプログラムメモリーの割り当ておよび使用に関連するプログラミングエラーを検出します。次のタイプのプログラミングエラーを検出できます。

    • 非割り当てメモリーからの読み取り、および非割り当てメモリーへの書き込み

    • 不正なメモリーブロックの解放

    • 空きメモリーの使用

    • 割り当て済み配列範囲外のメモリーへのアクセス

    • メモリーリーク

    • 非初期化メモリーへのアクセス

  • Uncover - ユーザーアプリケーションのコードカバレージを測定します。このツールのカバレージ情報は、関数、文、基本ブロック、または命令のレベルで報告されます。デフォルトでは、高パフォーマンスの libumem ライブラリが Oracle Solaris 11 にバンドルされています。libumem ライブラリは dbx デバッグツールと連係して、検出が困難なメモリーリークやバッファーのオーバーランを見つけます。

詳細は、Oracle Solaris Studio 12.4 の情報ライブラリ を参照してください。