RHEL では、2 つの 1:1 スレッド実装が GNU C ライブラリ (glibc) によって提供されています。各スレッドは、カーネルスケジューリングエンティティーにマップされます。
LinuxThreads – 元の Pthread 実装。glibc 2.4 以降、この実装はサポートされなくなりました。
ネイティブ POSIX スレッドライブラリ (NPTL) – 最新の Pthread 実装です。
Oracle Solaris は、MxN 実装よりも 1: 1 スレッドモデルを優先して使用します。既存のアプリケーションの基となるスレッド実装を単純化すると、再コンパイルを必要とせずにパフォーマンスと安定性が向上します。
Oracle Solaris は Pthread スレッドおよび Oracle Solaris スレッドの両方をサポートしています。新しいアプリケーション開発と移植作業には Pthread モデルを使用できます。Pthreads API を介して、100 個を超える標準の POSIX 関数を使用できます。詳細は、pthreads(5) のマニュアルページおよびMultithreaded Programming Guideを参照してください。
パフォーマンスを最大限に高めるため、多数のタスクが同時に実行されるようにアプリケーションを変更できます。Oracle Solaris では、複数スレッド、共有メモリー、非同期 I/O などの並列処理のサポートを提供しています。マルチスレッドアプリケーションプログラムは、並列性を向上させることを目的としており、ターゲットシステム上に構成されている CPU の数に関係なく記述できます。
スレッドモデルについては、Red Hat Enterprise Linux から Oracle Solaris への移植ガイド を参照してください。