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Oracle Solaris 11 移行の開発ガイド

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更新: 2016 年 11 月
 
 

Oracle Solaris および RHEL のスレッドモデル

RHEL では、2 つの 1:1 スレッド実装が GNU C ライブラリ (glibc) によって提供されています。各スレッドは、カーネルスケジューリングエンティティーにマップされます。

2 つのスレッド実装は次のとおりです。

  • LinuxThreads – 元の Pthread 実装。glibc 2.4 以降、この実装はサポートされなくなりました。

  • ネイティブ POSIX スレッドライブラリ (NPTL) – 最新の Pthread 実装です。

Oracle Solaris は、MxN 実装よりも 1: 1 スレッドモデルを優先して使用します。既存のアプリケーションの基となるスレッド実装を単純化すると、再コンパイルを必要とせずにパフォーマンスと安定性が向上します。

Oracle Solaris は Pthread スレッドおよび Oracle Solaris スレッドの両方をサポートしています。新しいアプリケーション開発と移植作業には Pthread モデルを使用できます。Pthreads API を介して、100 個を超える標準の POSIX 関数を使用できます。詳細は、pthreads(5) のマニュアルページおよびMultithreaded Programming Guideを参照してください。

パフォーマンスを最大限に高めるため、多数のタスクが同時に実行されるようにアプリケーションを変更できます。Oracle Solaris では、複数スレッド、共有メモリー、非同期 I/O などの並列処理のサポートを提供しています。マルチスレッドアプリケーションプログラムは、並列性を向上させることを目的としており、ターゲットシステム上に構成されている CPU の数に関係なく記述できます。

スレッドモデルについては、Red Hat Enterprise Linux から Oracle Solaris への移植ガイド を参照してください。