イメージの作成

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Oracle Solaris で OpenStack イメージを作成するには、統合アーカイブ機能を使用します。archiveadm コマンドを使用すると、大域、非大域、およびカーネルゾーンから新しい統合アーカイブ (UA) を作成できます。

UA は、クローンアーカイブまたは回復用アーカイブのどちらかです。クローンアーカイブは、現在アクティブなブート環境に基づいています。このアーカイブには、OS インスタンス (非アクティブな BE など) のシステム構成情報は含まれません。代わりに、インストーラは再構成を強制するか、またはシステム構成 (SC) プロファイルで提供する構成情報を使用します。回復用アーカイブには、すべてのブート環境とシステム構成情報が含まれています。そのため、UA にシステムの情報をすべて含める場合は、回復用アーカイブを作成します。UA の詳細については、『システム復旧とクローン』を参照してください。このドキュメントはシステム操作に関するドキュメントで、使用している Oracle Solaris バージョンのライブラリにあります。

あとで、構成が完全に動作状態になったら、既存の VM インスタンスのスナップショットを作成することによりイメージを作成することもできます。この場合、VM インスタンスはすでにクラウド内に存在します。そのため、使用するコマンドは archiveadm ではなく、nova image-create です。nova コマンドは、実行中 VM インスタンスのスナップショットを取ってイメージを作成します。

データバックアップのため、または VM インスタンスをレスキューするためにカスタムイメージを使用することもできます。レスキューイメージは、VM インスタンスが rescue モードにされたときにブートされる、特殊なタイプのイメージです。管理者は、問題を修正するために、レスキューイメージを使用して VM インスタンスのファイルシステムをマウントできます。

Oracle Solaris では、次の 3 つのフェーズで OpenStack イメージを作成します。

ゾーンを作成します。
ゾーンの UA を作成します。
UA を Glance にアップロードします。

次の手順では、これらのフェーズが結合されています。

OpenStack 用にイメージを作成する方法

ゾーンを作成するためのコマンド構文を除き、この手順の残りはすべて、非大域ゾーンとカーネルゾーンの両方のイメージの作成とアップロードに使用できます。

この手順のゾーンを作成するステップでは、基本的なコマンドのみを示しています。ゾーン作成の完全な手順については、『Oracle Solaris ゾーンの作成と使用』の非大域ゾーンのインストール、シャットダウン、停止、アンインストール、クローニングに関する説明を参照してください。この本は、オペレーティングシステムのドキュメント内の使用している Oracle Solaris バージョンのライブラリにあります。

任意のシステム上で、ゾーンを作成してから、そのゾーンにログインします。
ログインしたあと、入力を要求されたら情報を指定します。
```
global# zonecfg -z zone-name create
global# zoneadm -z zone-name install
global# zoneadm -z zone-name boot
global# zlogin -C zone-name
```
注 - この手順は、完了するまでにしばらく時間がかかることがあります。

OpenStack root ログインアクセス用にルート SSH を有効にします。

global# zlogin zone-name
root@zone-name# sed /^PermitRootLogin/s/no$/without-password/ < /etc/ssh/sshd_config > /system/volatile/sed.$$
root@zone-name# cp /etc/ssh/sshd_config /etc/ssh/sshd_config.orig
root@zone-name# cp /system/volatile/sed.$$ /etc/ssh/sshd_config
root@zone-name# exit

ゾーンの UA を作成します。

global# archiveadm create -z zone-name /var/tmp/archive-name.uar

UA を Glance がインストールされているシステムに転送します。
このドキュメントでは、Glance がコントローラノード上にあることを前提としています。

Glance のグローバルシェル変数を設定します。

controller# export OS_USERNAME=glance
controller# export OS_PASSWORD=service-password
controller# export OS_PROJECT_NAME=service
controller# export OS_AUTH_URL=$CONTROLLER_ADMIN_NODE:5000/v2.0

UA を Glance リポジトリにアップロードします。

controller# glance --os-image-api-version 2 image-create \
   --container-format bare --disk-format raw \
   --visibility visibility-mode --name "image-name" \
   --property architecture=system-arch \
   --property hypervisor_type=solariszones \
   --property vm_mode=solariszones  --file path-to-archive-file

system-arch: x86_64 または sparc64 のいずれかの可能性があるシステムのアーキテクチャー。
visibility-mode: public または private のいずれかの可能性があるイメージアクセシビリティーのスコープ。