SMF サービスとさまざまな Oracle Solaris プロセスが生成するログファイルでは、エラーメッセージを探したり、画面に表示されたメッセージの詳細情報を集めたりできます。SMF サービスのログファイルには貴重なデバッグ情報が含まれています。
OpenStack は通常は複数のシステムにインストールされるため、確認が必要なログファイルもさまざまな場所にある必要があります。より体系的なトラブルシューティングについては、ノードごとにログを検査します。
SMF サービスの問題の修正の一般的なヘルプについては、オペレーティングシステムのドキュメントの、使用している Oracle Solaris バージョンのライブラリにある『Oracle Solaris でのシステムサービスの管理』で、サービスの問題のトラブルシューティングに関する説明を参照してください。
サービスを表示するには、適切な権限があることを確認してください。OpenStack サービスのログファイルを表示したり、pfedit コマンドを使用して OpenStack サービスの構成ファイルを変更したりするには、適切な RBAC プロファイルを引き受けてください。次のプロファイルを割り当てることができます。
OpenStack ブロックストレージの管理
OpenStack コンピューティングの管理
OpenStack アイデンティティーの管理
OpenStack イメージの管理
OpenStack ネットワークの管理
OpenStack オブジェクトストレージの管理
OpenStack の管理
トラブルシューティングするには、次の一般的なコマンドを使用します。
特定のノードで実行中の OpenStack サービスを見つけるには:
# svcs -a | grep openstack
保守モードである可能性のあるサービスを一覧表示するには:
# svcs -x svc:/application/openstack/swift/swift-replicator-rsync: default (OpenStack Swift Replication Service) State: maintenance since Fri May 22 04:06:11 2015 Reason: Start method exited with $SMF_EXIT_ERR_FATAL. See: http://support.oracle.com/msg/SMF-8000-KS See: rsync(1) See: rsyncd.conf(5) See: /var/svc/log/application-openstack-swift-swift-replicator-rsync:default.log Impact: This service is not running.
サービスが保守モードにある場合は、サービスのログファイルを確認してください。
特定の OpenStack サービスのログを特定するには:
# svcs -L openstack-service
例:
# svcs -L neutron-server /var/svc/log/application-openstack-neutron-neutron-server:default.log
適切な権限があれば、–Lv のようにオプションを組み合わせることで、サービスのログを一覧表示して確認できます。
特定のログに記録されているエラーのインスタンスをただちに識別するには、grep などの一般的な UNIX コマンドを使用できます。
# grep keyword `svcs -L openstack-service`
error、warning、およびその他の重要なキーワードの出現箇所を検索して、エラーメッセージを直接読み取ることができます。
ネットワーキングの問題をトラブルシューティングするときに EVS プロパティーを確認するには、evsadm show-prop などのさまざまな evsadm サブコマンドを使用します。
多くの場合、次のログにはトラブルシューティングに役立つ情報が含まれています。
nova-compute
nova-scheduler
cinder-scheduler
neutron-server
SMF サービスログファイルだけでなく、/var/log ディレクトリ内のログも確認できます。その他の Oracle Solaris プロセスと同様に、OpenStack サービスも専用のログファイルを /var/log/openstack-service ディレクトリ 内に生成します。
たとえば、OpenStack イメージストアのログファイルは /var/log/glance にあります。VM インスタンスの作成とブートの問題は、/var/log/zones ディレクトリに記録されることがあります。メッセージングのログは、/var/log/rabbitmq/rabbit@hostname.log として格納されます。
ほとんどの OpenStack 構成ファイルは、/etc ディレクトリの OpenStack サービス名の下にあります。たとえば、OpenStack ネットワークの構成ファイルは /etc/neutron にあります。Horizon の構成ファイルは /etc/openstack_dashboard にあります。Nova のものは /etc/nova にあります。ほかも同様です。サービスの構成ファイルで次のパラメータを設定またはコメント解除することで、これらのファイルを特定のサービスのトラブルシューティングに使用できます。
debug=true
verbose=true
これらのパラメータによって、その構成ファイルによって影響を受ける操作からさらに多くの出力を表示できます。http://www.oracle.com/technetwork/articles/servers-storage-admin/getting-started-openstack-os11-2-2195380.htmlOracle Solaris 12 での OpenStack の入門ガイドにある OpenStack の一般的な構成パラメータに関するセクション、または OpenStack ドキュメントサイトにある OpenStack 構成リファレンスで、構成オプションの表を参照してください。