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『Oracle Linuxインストレーション・ガイドfor Linuxリリース6』のネットワーク・インストール・サーバーの構成に関する項でx86環境について説明されたソリューションと同様に、フル・ネットワーク・ブート・インストールを実行することができます。 これを行うには、GRUB2インストーラのネットワーク機能とOpenBootのdhcp
ブート・オプションを組み合せて使用します。
この設定には、Oracle Linux 6更新7 (SPARC)をインストールしているネットワーク上に、構成可能かつアクセス可能なDHCPおよびTFTPサーバーが必要です。また、適切なブート・コンテンツをGRUB2環境から取得するために、Oracle Linux 6更新7 (SPARC)を手動でインストールする少なくとも1つのシステムも必要です。
次の手順ではネットワーク・インストールを実行するために環境を構成する方法を示し、環境を構成した後でネットワーク・インストールを開始する方法を説明します。
Oracle Linux 6更新7 (SPARC)を少なくとも1つのシステムにインストールします。このとき、5.1項「ベア・メタル・サーバーでのインストール」または第6章「Oracle Linux 6更新7 (SPARC)での制御ドメインのインストールと構成」の手順を手動で行います。
Oracle Linux 6更新7 (SPARC)がすでにインストールされたシステムで、次の例に示すように
grub2-mknetdir
コマンドを使用してGRUB2ネットワーク・ブート・ディレクトリを準備します。# grub2-mknetdir --net-directory=
/var/lib/tftpboot/
grub2-mknetdir
の出力の内容を、TFTPサーバーを実行しているホストに移動します。 現在のシステムをTFTPホストとして使用する場合には、/var/lib/tftpboot/
の内容をそのままの場所に置いておくこともできますが、TFTPデーモンがホストにインストールされて構成され、実行していることを確認します。 これ以降の手順では、TFTPサーバーが/var/lib/tftpboot
の内容を使用するように構成されていると仮定します。TFTPサーバーにある
boot/grub2/sparc64-ieee1275/core.img
ファイルを指すようにDHCPサーバーを構成します。 たとえば、DHCPサーバーのエントリは次のようになります。subnet 192.0.2.0 netmask 255.255.255.0 { range 192.0.2.10 192.0.2.20; next-server 192.0.2.1; filename "boot/grub2/sparc64-ieee1275/core.img"; }
boot/vmlinux
ファイルとboot/initrd.img
ファイルをOracle Linux 6更新7 (SPARC)インストールISOからTFTPサーバーの/var/lib/tftpboot/boot/
ディレクトリにコピーします。TFTPサーバー上に、次の内容を含めて
/var/lib/tftpboot/boot/grub2/grub.cfg
ファイルを作成します。menuentry 'Install' { insmod tftp set root=tftp,
192.0.2.1
linux /boot/vmlinuz initrd /boot/initrd.img }192.0.2.1
はTFTPサーバーに割り当てられたIPアドレスで置き換えます。Oracle Linux 6更新7 (SPARC)をインストールしようとする任意のシステムで、OpenBootプロンプトに次のように入力します。
{0} ok
boot
eth0
:dhcpDHCPサーバーのサービスを受けるネットワークに接続しているネットワーク・インタフェースで
eth0
を置き換えます。 GRUBが読み込まれると、通常のインストール・メニューが表示され、通常どおりにインストールを進めることができます。
前の手順では、すべてのシステムで共通のブート・ローダー構成が使用されていると仮定しています。 ただし、GRUB2環境変数を指定して、システムごとに独自の構成を用意することもできます。
たとえば、/var/lib/tftpboot/boot/grub2/grub.cfg
ファイルの内容を次のように変更できます。
configfile "${prefix}/${net_default_mac}.cfg"
その後で、システムのMACアドレスをファイル名として使用して、各システムの構成ファイルを/var/lib/tftpboot/boot/grub2
に作成できます。たとえば、00:14:4f:fa:0d:e1.cfg
の場合、00:14:4f:fa:0d:e1
がネットワーク・ブートに使用されるネットワーク・インタフェースのMACアドレスです。
詳細は、info grub2コマンドを入力してGRUB2マニュアルにアクセスしてください。