Oracle® Solaris 11.2 でのシステムおよび接続されたデバイスのセキュリティー保護

印刷ビューの終了

更新: 2014 年 9 月
 
 

共有ファイルへの root アクセスの制限

通常、スーパーユーザーは、ネットワーク上で共有されるファイルシステムには root としてアクセスできません。NFS システムは、要求者のユーザーをユーザー ID 60001 を持つユーザー nobody に変更することによって、マウントされているファイルシステムへの root アクセスを防止します。ユーザー nobody のアクセス権は、公共ユーザーに与えられているアクセス権と同じです。つまり、ユーザー nobody のアクセス権は資格をもたないユーザーのものと同じです。たとえば、ファイルの実行権しか公共に許可していなければ、ユーザー nobody はそのファイルを実行することしかできません。

NFS サーバーは、共有ファイルシステムへの root アクセスをホスト単位で与えることができます。これらの特権を付与するには、share コマンドの root=hostname オプションを使用します。このオプションは慎重に使用してください。NFS でのセキュリティーオプションについては、Oracle Solaris 11.2 でのネットワークファイルシステムの管理 の第 5 章ネットワークファイルシステムを管理するためのコマンドを参照してください。