選択したノードから Oracle RAC のサポート を削除するには、次のタスクを実行します。
複数の Oracle RAC のサポート データベースが実行されているクラスタで、このタスクを実行して、選択したノードから Oracle RAC のサポート データベースを削除します。削除する Oracle RAC のサポート データベースは、ほかのクラスタノードで引き続き実行されます。残りの Oracle RAC のサポート データベースは、選択したノードで引き続き実行されます。
このタスクでは、選択したノードを次のリソースグループから次の順序で削除します。
Oracle RAC のサポート データベースのリソースグループ
論理ホスト名リソースのリソースグループ
スケーラブルなファイルシステムマウントポイントリソースのリソースグループ
StorageTek QFS メタデータサーバーのリソースを含むリソースグループ
スケーラブルなデバイスグループリソースのリソースグループ
Oracle RAC のサポート フレームワークリソースグループ
注意 - このタスクを実行して、複数の Oracle RAC のサポート データベースが実行されているクラスタの選択済みのノードから Oracle RAC のサポート データベースを削除できます。この場合、残りの Oracle RAC のサポート データベースが依存するリソースのあるリソースグループからノードを削除しないでください。たとえば、単一のデバイスグループに依存する複数のデータベースファイルシステムを構成したとします。この状況では、スケーラブルなデバイスグループのリソースが含まれているリソースグループからノードを削除しないでください。 同様に、複数のデータベースが Oracle RAC のサポート フレームワークリソースグループに依存している場合は、このリソースグループからノードを削除しないでください。 |
削除する Oracle RAC のサポート データベースごとに、次の手順を実行します。
# clresourcegroup offline -n nodelist rac-db-rg
リソースグループをオフラインにするクラスタノードをコンマで区切ったリストを指定します。
オフラインにするリソースグループの名前を指定します。
# clresourcegroup remove-node -n nodelist rac-db-rg
リソースグループから削除するクラスタノードをコンマで区切ったリストを指定します。
ノードを削除するリソースグループの名前を指定します。
# Grid_home/bin/crsctl delete -n node-name
Oracle Grid Infrastructure ホームディレクトリを指定します。このディレクトリには、Oracle Grid Infrastructure バイナリファイルと Oracle Grid Infrastructure 構成ファイルが含まれています。
Oracle Grid Infrastructure リソースが実行されるノードのホスト名を指定します。
Oracle Grid Infrastructure リソースは、Oracle Database コンポーネントが依存するスケーラブルなデバイスグループおよびスケーラブルなファイルシステムマウントポイントの Oracle Solaris Cluster リソースごとに構成されます。
削除する Oracle Grid Infrastructure リソースごとに、リソースを削除する各ノードで次の手順を実行します。
# Grid_home/bin/crsctl stop
# Grid_home/bin/crsctl delete res
Oracle RAC のサポート データベース
Oracle Grid Infrastructure
StorageTek QFS メタデータサーバーのリソースを含むリソースグループが構成されていない場合は、この手順を省略します。
# clresourcegroup switch -n node-to-stay qfs-mds-rg
リソースグループの切り替え先となるノードを指定します。このノードは、Oracle RAC のサポート を削除しないノードでなければなりません。
別のノードに切り替えるリソースグループの名前を指定します。
スケーラブルなファイルシステムマウントポイントリソースが含まれているリソースグループが構成されていない場合は、この手順を省略してください。
ノードを削除するリソースグループごとに、次の手順を実行します。
# clresourcegroup offline -n nodelist scal-mp-rg
リソースグループをオフラインにするクラスタノードをコンマで区切ったリストを指定します。
オフラインにするリソースグループの名前を指定します。
# clresourcegroup remove-node -n nodelist scal-mp-rg
リソースグループから削除するクラスタノードをコンマで区切ったリストを指定します。
ノードを削除するリソースグループの名前を指定します。
StorageTek QFS メタデータサーバーのリソースを含むリソースグループが構成されていない場合は、この手順を省略します。
変更するリソースグループは、Step 6 で別のノードに切り替えたリソースグループです。
# clresourcegroup remove-node -n nodelist qfs-mds-rg
リソースグループから削除するクラスタノードをコンマで区切ったリストを指定します。
ノードを削除するリソースグループの名前を指定します。
このタスクを実行する手順については、Using Sun QFS and Sun Storage Archive Manager with Oracle Solaris Clusterを参照してください。
スケーラブルなデバイスグループリソースが含まれているリソースグループが構成されていない場合は、この手順を省略してください。
ノードを削除するリソースグループごとに、次の手順を実行します。
# clresourcegroup offline -n nodelist scal-dg-rg
リソースグループをオフラインにするクラスタノードをコンマで区切ったリストを指定します。
オフラインにするリソースグループの名前を指定します。
# clresourcegroup remove-node -n nodelist scal-dg-rg
リソースグループから削除するクラスタノードをコンマで区切ったリストを指定します。
ノードを削除するリソースグループの名前を指定します。
この手順の実行方法は、スケーラブルなデバイスグループのタイプによって異なります。
# metaset -s scal-dg-ms -d -h nodelist
ノードを削除するディスクセットの名前を指定します。
ディスクセットから削除するノードをスペースで区切ったリストを指定します。
# clresourcegroup offline -n nodelist rac-fmwk-rg
リソースグループをオフラインにするクラスタノードをコンマで区切ったリストを指定します。
オフラインにするリソースグループの名前を指定します。
# clresourcegroup remove-node -n nodelist rac-fmwk-rg
リソースグループから削除するクラスタノードをコンマで区切ったリストを指定します。
ノードを削除するリソースグループの名前を指定します。
# clresourcegroup offline -n nodelist vucmm-fmwk-rg
リソースグループをオフラインにするクラスタノードをコンマで区切ったリストを指定します。
オフラインにするリソースグループの名前を指定します。
# clresourcegroup remove-node -n nodelist vucmm-fmwk-rg
リソースグループから削除するクラスタノードをコンマで区切ったリストを指定します。
ノードを削除するリソースグループの名前を指定します。
# pkg uninstall ha-cluster/data-service/oracle-database ha-cluster/library/ucmm
この例では、4 ノードクラスタのノード pclus3 と pclus4 から Oracle RAC のサポートを削除するために必要な一連の操作を示します。
この例の Oracle RAC のサポート の構成は次のとおりです。
Solaris Volume Manager for Sun Cluster 上の StorageTek QFS 共有ファイルシステム は、Oracle Database ファイルを格納するために使用されます。
Oracle Database ファイルに使用されるファイルシステムのマウントポイントは次のとおりです。
Oracle Database ファイル: /db_qfs/OraData
Oracle Database バイナリファイルおよび関連ファイル: /db_qfs/OraHome
oradg ディスクセットは、Oracle RAC のサポート データベースによってのみ使用されます。
Oracle RAC のサポート データベースの名前は swb です。
StorageTek QFS 共有ファイルシステムは、oradg という名前の Solaris Volume Manager for Sun Cluster 複数所有者ディスクセットを使用します。このディスクセットの作成を使用例 3に示します。
この構成では、複数所有者ボリュームマネージャーフレームワークリソースグループを使用します。
この構成に必要なリソースグループを図 2に示します。
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この構成に必要なリソースグループを図 2に示します。
Oracle RAC のサポート データベースのリソースグループからノード pclus3 と pclus4 を削除するために、次のコマンドを実行します。
# clresourcegroup offline -n pclus3,pclus4 rac_server_proxy-rg # clresourcegroup remove-node -n pclus3,pclus4 rac_server_proxy-rg
Oracle RAC のサポート データベースの Oracle Clusterware リソースのノードリストからノード pclus3 と pclus4 を削除するために、次のコマンドを実行します。
# /db_qfs/OraHome/crs/bin/crs_register ora.swb.swb3.inst \ -update -r "ora.pclus3.vip" # /db_qfs/OraHome/crs/bin/crs_register ora.swb.swb4.inst \ -update -r "ora.pclus4.vip"
ノード pclus3 と pclus4 から Oracle Solaris Cluster リソースを表す Oracle Clusterware リソースを削除するために、次のコマンドを実行します。
plcus3 ノードからの Oracle データベースファイル用のリソースの削除 # /db_qfs/OraHome/crs/bin/crs_stop sun.pclus3.scaloramnt-OraData-rs # /db_qfs/OraHome/crs/bin/crs_unregister sun.pclus3.scaloramnt-OraData-rs # /db_qfs/OraHome/crs/bin/crs_profile -delete sun.pclus3.scaloramnt-OraData-rs \ -dir /var/cluster/ucmm/profileplcus3 ノードからの Oracle バイナリファイル用のリソースの削除 # /db_qfs/OraHome/crs/bin/crs_stop sun.pclus3.scaloramnt-OraHome-rs # /db_qfs/OraHome/crs/bin/crs_unregister sun.pclus3.scaloramnt-OraHome-rs # /db_qfs/OraHome/crs/bin/crs_profile -delete sun.pclus3.scaloramnt-OraHome-rs \ -dir /var/cluster/ucmm/profileplcus4 ノードからの Oracle データベースファイル用のリソースの削除 # /db_qfs/OraHome/crs/bin/crs_stop sun.pclus4.scaloramnt-OraData-rs # /db_qfs/OraHome/crs/bin/crs_unregister sun.pclus4.scaloramnt-OraData-rs # /db_qfs/OraHome/crs/bin/crs_profile -delete sun.pclus4.scaloramnt-OraData-rs \ -dir /var/cluster/ucmm/profileplcus4 ノードからの Oracle バイナリファイル用のリソースの削除 # /db_qfs/OraHome/crs/bin/crs_stop sun.pclus4.scaloramnt-OraHome-rs # /db_qfs/OraHome/crs/bin/crs_unregister sun.pclus4.scaloramnt-OraHome-rs # /db_qfs/OraHome/crs/bin/crs_profile -delete sun.pclus4.scaloramnt-OraHome-rs \ -dir /var/cluster/ucmm/profile
これらのコマンドによって、次の Oracle Solaris Cluster リソースを表す Oracle Clusterware リソースが削除されます。
scaloramnt-OraData-rs – データベースファイルのファイルシステムのマウントポイントを表す、タイプ SUNW.ScalMountPoint のリソース
scaloramnt-OraHome-rs – バイナリファイルおよび関連ファイルのファイルシステムのマウントポイントを表す、タイプ SUNW.ScalMountPoint のリソース
ノード pclus3 と pclus4 からリソースを削除したあとに、Oracle Database ユーティリティーを使用してこれらのノードから次の項目を削除します。
Oracle RAC のサポート データベース
Oracle RAC のサポート ソフトウェア
Oracle Clusterware ソフトウェア
これらの項目の削除については、この例では説明しません。
StorageTek QFS メタデータサーバーのリソースを含むリソースグループをノード pclus1 に切り替えるために、次のコマンドを実行します。
# clresourcegroup switch -n pclus1 qfsmds-rg
スケーラブルなファイルシステムのマウントポイントリソースを含むリソースグループからノード pclus3 と pclus4 を削除するために、次のコマンドを実行します。
# clresourcegroup offline -n pclus3,pclus4 scalmnt-rg # clresourcegroup remove-node -n pclus3,pclus4 scalmnt-rg
StorageTek QFS メタデータサーバーのリソースを含むリソースグループのノードリストからノード pclus3 と pclus4 を削除するために、次のコマンドを実行します。
# clresourcegroup remove-node -n pclus3,pclus4 qfsmds-rg
ノードリストからノード pclus3 と pclus4 を削除したあとに、これらのノードから StorageTek QFS 共有ファイルシステムの構成を削除します。この操作については、この例では説明しません。
スケーラブルなデバイスグループリソースを含むリソースグループからノード pclus3 と pclus4 を削除するために、次のコマンドを実行します。
# clresourcegroup offline -n pclus3,pclus4 scaldg-rg # clresourcegroup remove-node -n pclus3,pclus4 scaldg-rg
Solaris Volume Manager for Oracle Solaris Cluster 複数所有者ディスクセット oradg からノード pclus3 と pclus4 を削除するために、次のコマンドを実行します。
# metaset -s oradg -d -h pclus3 pclus4
Oracle RAC のサポート フレームワークリソースグループからノード pclus3 と pclus4 を削除するために、次のコマンドを実行します。
# clresourcegroup offline -n pclus3,pclus4 rac-framework-rg # clresourcegroup remove-node -n pclus3,pclus4 rac-framework-rg
複数所有者ボリュームマネージャーのフレームワークリソースグループからノード pclus3 と pclus4 を削除するために、次のコマンドを実行します。
# clresourcegroup offline -n pclus3,pclus4 vucmm-framework-rg # clresourcegroup remove-node -n pclus3,pclus4 vucmm-framework-rg
フレームワークリソースグループからノード pclus3 と pclus4 を削除したあとに、必要に応じてこれらのノードから Oracle RAC のサポート ソフトウェアパッケージを削除できます。
削除が完了したあとのリソースグループおよびリソースのステータスは、次のとおりです。
# clresourcegroup status === Cluster Resource Groups === Group Name Node Name Suspended Status ---------- --------- --------- ------ rac-framework-rg pclus1 No Online pclus2 No Online vucmm-framework-rg pclus1 No Online pclus2 No Online scaldg-rg pclus1 No Online pclus2 No Online qfsmds-rg pclus1 No Online pclus2 No Offline scalmnt-rg pclus1 No Online pclus2 No Online rac_server_proxy-rg pclus1 No Online pclus2 No Online # clresource status === Cluster Resources === Resource Name Node Name State Status Message ------------- --------- ----- -------------- rac-framework-rs pclus1 Online Online pclus2 Online Online crs_framework-rs pclus1 Online Online pclus2 Online Online vucmm-svm-rs pclus1 Online Online pclus2 Online Online scaloradg-rs pclus1 Online Online - Diskgroup online pclus2 Online Online - Diskgroup online qfs-mds-rs pclus1 Online Online - Service is online. pclus2 Offline Offline scaloramnt-OraData-rs pclus1 Online Online pclus2 Online Online scaloramnt-OraHome-rs pclus1 Online Online pclus2 Online Online rac_server_proxy-rs pclus1 Online Online - Oracle instance UP pclus2 Online Online - Oracle instance UP