Oracle RAC のサポート データベースインスタンスの Oracle Solaris Cluster リソースの状態を変更したときの影響
Oracle Grid Infrastructure は、Oracle Grid Infrastructure 内に構成されている Oracle Database インスタンス、リスナー、およびその他のコンポーネントの起動と停止を管理します。Oracle Grid Infrastructure は必須コンポーネントです。Oracle Grid Infrastructure は Oracle Grid Infrastructure で起動されたコンポーネントもモニターし、障害が検出された場合は、障害を回復するアクションを実行します。
Oracle Grid Infrastructure は、Oracle データベースコンポーネントの起動と停止を管理するため、これらのコンポーネントの起動と停止を RGM Oracle Solaris Cluster の制御下で排他的に行うことはできません。代わりに、Oracle Grid Infrastructure と RGM は、Oracle RAC のサポート データベースインスタンスが Oracle Grid Infrastructure によって起動および停止された場合に、データベースインスタンスの状態が Oracle Solaris Cluster リソースに伝播されるように相互運用されます。
次の表に、Oracle Solaris Cluster リソースと Oracle Grid Infrastructure リソース間で発生する状態の変更を説明します。
表 15 Oracle Solaris Cluster リソースと Oracle Grid Infrastructure リソース間での状態の変更の伝搬
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リソースをオフライン化する Oracle Solaris Cluster コマンド
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有効かつオンライン
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有効かつオンライン
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有効かつオフライン
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有効かつオフライン
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リソースを停止する Oracle Grid Infrastructure コマンド
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有効かつオンライン
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有効かつオンライン
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有効かつオフライン
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有効かつオフライン
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リソースをオンライン化する Oracle Solaris Cluster コマンド
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有効かつオフライン
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有効かつオフライン
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有効かつオンライン
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有効かつオンライン
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リソースを起動する Oracle Grid Infrastructure コマンド
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有効かつオフライン
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有効かつオフライン
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有効かつオンライン
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有効かつオンライン
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リソースを無効化する Oracle Solaris Cluster コマンド
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有効かつオンライン
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有効かつオンライン
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無効かつオフライン
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無効かつオフライン
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リソースを無効化する Oracle Grid Infrastructure コマンド
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有効かつオンライン
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有効かつオンライン
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有効かつオンライン
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無効かつオンライン
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データベースを停止するための Oracle SQLPLUS コマンド
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有効かつオンライン
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有効かつオンライン
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有効かつオフライン
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有効かつオフライン
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リソースを有効化する Oracle Solaris Cluster コマンド
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無効かつオフライン
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無効かつオフライン
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有効かつオンラインまたはオフライン
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有効かつオンラインまたはオフライン
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リソースを有効化する Oracle Grid Infrastructure コマンド
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無効かつオフライン
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無効かつオフライン
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無効かつオフライン
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有効かつオフライン
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Oracle Solaris Cluster リソースと Oracle Grid Infrastructure リソースの状態名は同じです。ただし、Oracle Solaris Cluster リソースと Oracle Grid Infrastructure リソースでは、各状態名の意味が異なります。詳細については、次の表を参照してください。
表 16 Oracle Solaris Cluster リソースと Oracle Grid Infrastructure リソースの状態の比較
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有効
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リソースは、自動起動、フェイルオーバー、または再起動時に、Oracle Solaris Cluster RGM から利用できます。有効化されているリソースは、オンラインまたはオフラインのどちらの状態にもになることができます。
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リソースは Oracle Grid Infrastructure の制御下で、自動起動、フェイルオーバー、再起動時に利用可能です。有効化されているリソースは、オンラインまたはオフラインのどちらの状態にもになることができます。
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無効
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リソースは、自動起動、フェイルオーバー、または再起動時に、Oracle Solaris Cluster RGM から利用できません。無効化されているリソースは、同時にオフラインになります。
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リソースは Oracle Grid Infrastructure の制御下で、自動起動、フェイルオーバー、再起動時に利用できません。無効化されているリソースは、オンラインまたはオフラインのどちらの状態にもになることができます。
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オンライン
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リソースは実行中であり、サービスを提供しています。
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リソースは実行中であり、サービスを提供しています。オンライン化されているリソースは、同時に有効になっていなければなりません。
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オフライン
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リソースは停止中であり、サービスを提供していません。
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リソースは停止中であり、サービスを提供していません。オフライン化されているリソースは、有効または無効のどちらの状態にもになることができます。
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Oracle Solaris Cluster リソースの状態の詳細については、Oracle Solaris Cluster 4.3 Concepts Guide の Resource and Resource Group States and Settingsを参照してください。
Oracle Grid Infrastructure リソースの状態の詳細については、Oracle Grid Infrastructure のドキュメントを参照してください。