この手順では、Oracle Solaris の pkg コマンドを使用して Oracle Solaris Cluster フレームワークのパッケージグループや個々のパッケージをインストールします。
次のインストールタスクの 1 つ以上を実行する場合に、この手順に従います。
Oracle Solaris Cluster フレームワークおよびデータサービスソフトウェアパッケージの、グローバルクラスタの各ノードへのインストール。これらのノードは、物理マシン、Oracle VM Server for SPARC I/O ドメインまたはゲストドメイン (SPARC のみ)、あるいはこれらの種類のノードの組み合わせの場合があります。
データサービスのインストール。
始める前に
次のタスクを実行します。
Oracle Solaris Cluster ソフトウェアをサポートするように Oracle Solaris OS がインストールされていることを確認します。
Oracle Solaris ソフトウェアがすでにノード上にインストールされている場合は、Oracle Solaris のインストールが Oracle Solaris Cluster ソフトウェアの必要条件、およびそのクラスタにインストールする予定のほかのソフトウェアの必要条件を満たしていることを確認してください。Oracle Solaris Cluster ソフトウェアの要件を満たすように Oracle Solaris ソフトウェアをインストールする方法の詳細については、Oracle Solaris ソフトウェアをインストールする方法を参照してください。
インストールする Oracle Solaris Cluster ソフトウェアパッケージを選択します。
次の表に、Oracle Solaris Cluster 4.4 ソフトウェアのプライマリグループパッケージと、各グループパッケージに含まれる主な機能の一覧を示します。少なくとも ha-cluster-framework-minimal グループパッケージをインストールする必要があります。
ただし、その他のオプションのパッケージの追加や削除は、ha-cluster-minimal グループパッケージを削除しなくても行えます。
ha-cluster-full パッケージをインストールすることを選択した場合は、GUI が自動的にインストールされます。別のパッケージをインストールすることを選択した場合は、あとで GUI を手動でインストールできます。
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root 役割として、次のコマンドを使用して、pconsole ユーティリティーを起動します。
adminconsole# pconsole host[:port] […] &
また、pconsole ユーティリティーを使用してマスターウィンドウを開くことができます。ここでの入力を、個々のすべてのコンソールウィンドウに同時に送信できます。
Oracle Solaris OS のインストール中は、特定のネットワークサービスに対する外部アクセスを無効にする、制限されたネットワークプロファイルが使用されます。制限されるサービスには RPC 通信サービスも含まれますが、このサービスはクラスタの通信に必要です。
RPC 通信への外部アクセスを復元するには、次のコマンドを実行します。
# svccfg -s svc:/network/rpc/bind setprop config/local_only = false # svcadm refresh network/rpc/bind:default # svcprop network/rpc/bind:default | grep local_only
最後のコマンドの出力は、local_only プロパティーが現在 false に設定されていることを示しているはずです。
あるいは、ユーザーアカウントに System Administrator プロファイルが割り当てられている場合、プロファイルシェル経由で非 root としてコマンドを発行するか、コマンドの先頭に pfexec コマンドを付加します。
鍵と証明書に対するダウンロードボタンを含む認証ページが表示されます。
次の例ではリポジトリ名が https://pkg.oracle.com/repository-location/ になっています。
# pkg set-publisher -p \ -k /var/pkg/ssl/Oracle_Solaris_Cluster_4.4.key.pem \ -c /var/pkg/ssl/Oracle_Solaris_Cluster_4.4.certificate.pem
ダウンロードされた SSL 鍵ファイルへのフルパスを指定します。
ダウンロードされた SSL 証明書ファイルへのフルパスを指定します。
詳細は、pkg(1) のマニュアルページを参照してください。
Oracle Solaris Cluster ソフトウェアは Oracle Solaris Product Pack の一部です。オンライン手順に従ってメディアパックの選択を完了し、ソフトウェアをダウンロードします。
# lofiadm -a path-to-iso-image /dev/lofi/N # mount -F hsfs /dev/lofi/N /mnt
ISO イメージのフルパスとファイル名を指定します。
# pkg set-publisher -p file:///mnt/repo
Oracle Solaris 11.3 から 11.4 にアップグレードされたホストに Oracle Solaris Cluster 4.4 ソフトウェアをインストールする場合は、まず consolidation/cacao/cacao-incorporation が Oracle Solaris 11.4 のバージョンにアップグレード済みであることを確認します。例:
# pkg list consolidation/cacao/cacao-incorporation NAME (PUBLISHER) VERSION IFO consolidation/cacao/cacao-incorporation 11.4-11.4.0.0.0.1.0 i--
パッケージのバージョンがまだ Oracle Solaris 11.3 からのものであった場合、すべてのノードで cacao パッケージをアップグレードします。
# pkg update consolidation/cacao/cacao-incorporation
パッケージが更新されたことを、pkg list を使用して確認します。
# pkg list consolidation/cacao/cacao-incorporation
# pkg list -a package-name # pkg publisher PUBLISHER TYPE STATUS P LOCATION solaris origin online F ha-cluster-repository solaris origin online F solaris-repository ha-cluster origin online F ha-cluster-repository
solaris パブリッシャーの設定方法については、Oracle Solaris 11.4 でのソフトウェアの追加とシステムの更新 の パッケージパブリッシャーの追加、変更、削除を参照してください。
–nv オプションの使用時にエラーメッセージが表示されない場合は、そのコマンドを –n オプションなしで再度実行して、インストールまたは更新を実際に行います。エラーメッセージが表示された場合は、–v オプションを増やすか (たとえば、–nvv)、または 1 つ以上のパッケージ FMRI パターンを指定してこのコマンドを再度実行することにより、問題の診断や修正に役立つ詳細情報を取得します。トラブルシューティングについては、Oracle Solaris 11.4 でのソフトウェアの追加とシステムの更新 の 付録 A, パッケージのインストールおよび更新のトラブルシューティング,を参照してください。
# /usr/bin/pkg install ha-cluster-package
$ pkg info -r ha-cluster-package
状態が Installed であれば、パッケージのインストールは成功しています。
ソフトウェアの更新手順については、Updating Your Oracle Solaris Cluster 4.4 Environmentを参照してください。
次のステップ
Oracle HSM ファイルシステムソフトウェアをインストールする場合、初期インストールの手順に従ってください。Oracle HSM ソフトウェアをインストールするを参照してください。
root ユーザー環境を設定する場合は、root 環境を設定する方法に進みます。