HAStoragePlus リソースタイプでは、高可用性ローカルファイルシステムをオンラインで変更できます。次のリストにあるすべての条件に当てはまる場合は、HAStoragePlus リソースタイプをアップグレードします。
以前のバージョンの Oracle Solaris Cluster からアップグレードしようとしている。
HAStoragePlus リソースタイプの新機能を使用する必要がある。
リソースタイプをアップグレードする方法について説明する一般的な手順については、リソースタイプのアップグレードを参照してください。HAStoragePlus リソースタイプのアップグレードを完了するために必要な情報は、以降のサブセクションに記載されています。
登録されているリソースタイプのバージョンを確認するには、次のリストにあるコマンドを使用します。
cluster show コマンドは、クラスタのリソースタイプの名前とバージョンを一覧表示します。
clresourcetype list -v コマンドは、各リソースタイプのノードリストを一覧表示します。
このリソースタイプに対する RTR ファイルは /usr/cluster/lib/rgm/rtreg/SUNW.HAStoragePlus です。
Oracle Solaris Cluster 4.4 には、SUNW.HAStoragePlus リソースタイプのバージョン 11 が含まれています。既存のクラスタを以前の Oracle Solaris Cluster リリースから Oracle Solaris Cluster 4.4 に更新する場合は、HAStoragePlus リソースタイプのアップグレードの手順に従って、リソースをそのリソースタイプの最新バージョンに移行してください。
HAStoragePlus リソースタイプのインスタンスを移行するには、次の情報を使用します。
HAStoragePlus の現在のバージョンが 10 以下の場合、バージョン 11 への移行は、リソースの障害モニターが無効になっているときに実行できます。
clresource unmonitor コマンドを使用して障害モニターを無効にし、移行が完了したら clresource monitor コマンドを使用して再度有効にします。
HAStoragePlus の現在のバージョンを確認するには、clresourcetype list HAStoragePlus コマンドを実行し、バージョン接尾辞を探します (たとえば、SUNW.HAStoragePlus:11 はバージョン 11)。
HAStoragePlus リソースに依存しているすべてのアプリケーションリソースについて、アプリケーションリソースの resource_dependencies_offline_restart プロパティーが、依存する HAStoragePlus リソースに設定されていることを確認してください。HAStoragePlus リソースタイプのバージョン 11 の場合、これは必須です。リソースタイプの以前のバージョンでは、resource_dependencies プロパティーまたは resource_dependencies_offline_restart プロパティーを使用できました。
たとえば、既存のアプリケーションリソース app-rs の resource_dependencies が HAStoragePlus リソース hasp-rs に設定されている場合、次のコマンドがこの依存関係を offline-restart 依存関係に変更します。
# clresource set -p resource_dependencies-=hasp-rs resource_dependencies_offline_restart+=hasp-rs app-rs