高可用性ローカルファイルシステムを使用すると、I/O 集中型のデータサービスのパフォーマンスが向上します。Oracle Solaris Cluster 環境でローカルファイルシステムを高可用性にするには、HAStoragePlus リソースタイプを使用します。
クラスタファイルシステムまたはローカルファイルシステムを指定できます。クラスタファイルシステムには、クラスタ内のすべてのノードからアクセス可能です。ローカルファイルシステムには、1 つのクラスタノードからアクセス可能です。SUNW.HAStoragePlus リソースによって管理されているローカルファイルシステムは、1 つのクラスタノードにマウントされます。これらのローカルファイルシステムでは、ベースとなるデバイスは Oracle Solaris Cluster グローバルデバイスである必要があります。
これらのファイルシステムマウントポイントは、paths[,…] という形式で定義されます。このプロパティーのデフォルト設定は空のリストです。
SUNW.HAStoragePlus リソースタイプを使用すると、ファイルシステムをゾーンクラスタノードから使用可能にすることができます。ゾーンクラスタの SUNW.HAStoragePlus リソースタイプで構成されているファイルシステムは、clzonecluster コマンドを使用して、ゾーンクラスタでの使用を承認するようにしてください。詳細は、clzonecluster(8CL) のマニュアルページおよび安装和配置 Oracle Solaris Cluster 4.4 环境 の ゾーンクラスタにファイルシステムを追加するを参照してください。
I/O 集中型である Oracle Solaris Cluster データサービスごとの手順では、各データサービスを HAStoragePlus リソースタイプで動作するように構成する方法について説明します。詳細は、個々の Oracle Solaris Cluster データサービスガイドを参照してください。
Oracle Solaris Cluster には、HAStoragePlus リソースタイプを設定してローカルファイルシステムを高可用性にするための次のツールが用意されています。
Oracle Solaris Cluster Manager ブラウザインタフェース。ログイン手順については、管理 Oracle Solaris Cluster 4.4 配置 の Oracle Solaris Cluster Manager にアクセスする方法を参照してください。
clsetup ユーティリティー。
Oracle Solaris Cluster の保守コマンド。
Oracle Solaris Cluster Manager および clsetup ユーティリティーでは、対話形式でリソースグループにリソースを追加できます。これらのリソースを対話形式で構成すると、コマンドの構文エラーや省略から生じる構成エラーの可能性が低減されます。Oracle Solaris Cluster Manager および clsetup ユーティリティーでは、必要なすべてのリソースが作成され、リソース間で必要なすべての依存関係が設定されることが保証されます。