はじめてアプライアンスの電源を投入したときに、この手順を使用して Oracle Integrated Lights Out Manager (ILOM) でシステムを構成します。
すべてのストレージコントローラにあらかじめインストールされている Oracle ILOM は、組み込みオペレーティングシステムを搭載するサービスプロセッサ (SP) です。完全な機能を備えたブラウザベースの Web インタフェースと、それと同等なコマンド行インタフェース (CLI) が用意されます。そのため、シリアル接続またはネットワーク接続 (ネットワークに Dynamic Host Configuration Protocol (DHCP) サーバーがある場合) を使用して Oracle ILOM に接続できます。
Oracle ILOM は初期のネットワーク接続ができないため、初期構成にはシリアル SP 接続をお勧めします。この接続を使用すると、特にシステムリブート中に進行状況をモニターできます。その後、CLI アクセスに必要ない場合は、シリアル接続を取り外すことができます。代わりに、ハードウェア障害のトラブルシューティングで説明されているような、プラットフォームデータの良好な収集が可能なネットワーク SP 接続を実行します。
構成後に Oracle ILOM 接続を維持しておくと、アプライアンスソフトウェアに現れないハードウェアのほかの問題をトラブルシューティングしたり、BIOS を更新したりできます。Oracle ILOM 接続の構成に失敗すると、ハードウェア障害の診断および解決に必要な時間が長くなる可能性があります。
始める前に
アプライアンスへのシリアル接続を使用する場合、次の設定で管理クライアントを構成します。
8N1: データビット 8、パリティーなし、ストップビット 1
9600 ボー
ハードウェアフロー制御を無効化 (CTS/RTS)
ソフトウェアフロー制御を無効化 (XON/XOFF)
アプライアンスの配線に従って、Oracle ILOM 接続のためのシリアルケーブル接続またはネットワークケーブル接続を含む配線を完了していることを確認します。
クラスタ化コントローラの場合は、1 つのコントローラ、つまりプライマリコントローラ上でのみこの手順を実行します。構成は、クラスタの初期化中にソフトウェアによってピアコントローラに伝播されます。どちらのコントローラをプライマリコントローラとして選択しても構いません。クラスタが初期化されたあとは、いずれのストレージコントローラからもシステムを管理できます。ただし、初期構成を両方のコントローラに対して別々に行わないでください。
シリアル接続 (推奨) の場合は、ユーザー名として root を使用します。シリアルポート集配信装置の名前 (telnet など) に続けて、serial-concentrator portnumber を入力します。portnumber には適切な値を使用します。例: telnet serial-concentrator 100
ネットワーク接続の場合は、Secure Shell (SSH) セッションを使用し、ユーザー名として root を入力します。サービスプロセッサの MAC アドレス (ストレージコントローラのラベルを参照) に割り当てられたアドレスについて、DHCP サーバーにアクセスしてその IP アドレスを確認します。例: ssh root@192.168.128.256
次のようなテキストがコンソールに表示されます。
SunOS Release 5.11 Version ak/generic@2013.06.05.0.0,1-1.6 64-bit Copyright (c) 1983, 2013, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. System configuration in progress. Configuring version: ak/nas@2013.06.05.0.0,1-1.6
Creating active datasets ...... done. Starting primordial svc.configd SMF online in 2 seconds Loading smf(5) service descriptions: 165/165 svccfg: Loaded 165 smf(5) service descriptions Loading smf(5) service descriptions: 24/24 Applying profile install/akinstall.xml ... done. Applying service layer generic ... done. Applying service layer nas ... done. Applying service layer SUNW,iwashi_plus ... done. Applying service profile generic ... done. Enabling auditing of Solaris commands ... done. Shutting down svc.configd ... done. Configuring devices. Configuring network devices.
Sun ZFS Storage 7120 Version ak/SUNW,iwashi_plus@2013.06.05.0.0,1-1.6 Copyright (c) 2008, 2013, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.
Checking hardware configuration ... done. Starting appliance configuration ........... done. Press any key to begin configuring appliance: [*]
シェルインタフェース構成画面が表示されます。画面上部近くの NET-0 の隣に <=> の文字が表示されます。NET-0 の隣に <X> が表示された場合は、すべてのケーブルがしっかり接続されているかどうかを確認します。
Sun ZFS Storage 7120 Configuration Copyright (c) 2008, 2013, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. NET-0 <=> NET-1 <X> NET-2 <X> NET-3 <X> Host Name: hostname DNS Domain: us.oracle.com IP Address: 192.168.1.10 IP Netmask: 255.255.254.0 Default Router: 192.168.1.1 DNS Server: 192.168.1.1 * Password: @@@@@@@ * Re-enter Password: @@@@@@@ Please enter the required (*) configuration data ESC-1: Done ESC-2: Help ESC-3: Halt ESC-4: Reboot ESC-5: Info For help, see http://www.oracle.com/goto/zfs7120
最後の画面が表示され、アプライアンスの初期構成を行う準備が整ったことが確認されます。ブラウザユーザーインタフェース (BUI) を使用して構成するための 2 つの Web ブラウザリンクが表示されます。ホスト名 (割り当てられている場合) または IP アドレスを使用できます。
Sun ZFS Storage 7120 Configuration Copyright (c) 2008, 2013, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved. Your new appliance is now ready for configuration. To configure your appliance, use a web browser to visit the following link: https://hostname.us.oracle.com:215/ If your network administrator has not yet assigned the network name you chose for the appliance, you can also configure your appliance using the link: https://192.168.1.10:215/
同じネットワーク上のクライアントを使用して BUI で初期構成を実行するには、初期構成の実行 (BUI)を参照してください。クラスタ化コントローラの初期構成ではこの方法を選択することを強くお勧めします。
CLI で初期構成を実行するには、初期構成の実行 (CLI)を参照してください。