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Oracle® ZFS Storage Appliance Analytics ガイド、Release OS8.6.x

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更新: 2016 年 9 月
 
 

ディスク: I/O 操作

この統計は、アプライアンスがシェア設定とソフトウェア RAID 設定に基づいて論理 I/O を物理 I/O に処理したあとの、ディスクへのバックエンド I/O (ディスク IOPS) を表示します。RAID 設定を構成するには、Oracle ZFS Storage Appliance 管理ガイド、Release OS8.6.x の ストレージの構成を参照してください。

たとえば、8K バイトの NFSv3 逐次書き込みが 16 件あれば、データが ARC DRAM キャッシュにバッファーされたあと、しばらくしてから単一の 128K バイト書き込みになることがあり、そのあと RAID により複数回のディスク書き込みとなる、つまりミラーの各片側に対して 2 回の書き込みとなる場合もあります。この動作を検査するには、たとえば次を表示して、I/O をすべての層で同時にモニターすると役立つ場合があります。

この統計にはディスク I/O の待機時間別の内訳があります。これは同期 I/O のパフォーマンスの直接的な指標であり、バックエンドディスク負荷の大きさの指標としても役立ちます。待機時間を考慮せずにディスク IOPS だけから問題を特定することは困難です。単一のディスクが、ほとんどがディスクのオンボード DRAM キャッシュにヒットする小さい逐次 I/O では 400 IOPS で良好に動作し、ヘッドシークとディスク回転の待機時間を伴うランダム I/O では 110 IOPS の低速で動作する場合もあります。

I/O 操作をチェックするタイミング

ディスクパフォーマンスを調査するときで、次を使用します。

  • ディスク: 待機時間別の I/O 操作内訳

これはヒートマップとして表示されるため、入出力待機時間のパターンが観察でき、外れ値除去ボタンをクリックして詳しく表示することで、外れ値を容易に識別できます。ディスク入出力待機時間は多くの場合、同期読み取り (プリフェッチでない) および同期書き込みなどの伝送される論理入出力のパフォーマンスに関係します。しばらくしてからディスクにフラッシュされる非同期書き込みや、プリフェッチの読み取りなどのように、待機時間が論理入出力のパフォーマンスに直接関係しない状況もあります。

ディスクの入出力待機時間または使用率によって問題がすでに特定されたあとで、ディスク入出力数 (IOPS) を示すほかの内訳を使用して、ディスク入出力の性質を調査できます。検討できる有用なディスクごとの IOPS 制限は存在しないため、制限は IOPS のタイプ (ランダムか逐次か) および入出力サイズ (大きいか小さいか) に依存します。これらの属性はどちらも、次の内訳を使用して観察できます。

  • ディスク: オフセット別の I/O 操作内訳

  • ディスク: サイズ別の I/O 操作内訳

ディスク内訳と階層ビューを使用すると、JBOD とディスク IOPS のバランスが取れているかどうかを調べることもできます。キャッシュデバイスとログデバイスは、通常はプールディスクとは異なる入出力プロファイルを持つため、ディスク別の入出力を調べると IOPS がもっとも高いディスクとして目立つことがよくあります。

I/O 操作の内訳

表 29  I/O 操作の内訳
内訳
説明
操作タイプ
読み取りまたは書き込み。
ディスク
プールディスクまたはシステムディスク。これは、システムディスク入出力とプールディスク入出力、およびキャッシュデバイスとログデバイスに対する入出力を識別するのに役立ちます。
size
入出力サイズの分布を示すヒートマップ。
latency
ディスク入出力の待機時間を示すヒートマップ。入出力がディスクにリクエストされた時点からディスクが完了を返すまでの時間が測定されます。
オフセット
ディスク I/O のディスク位置オフセットを示すヒートマップ。これはランダムまたは逐次のディスク IOPS を識別するために使用できます (ヒートマップを垂直にズームして詳細を表示する方法が最適。)

追加の分析

ディスク使用率の最適な指標については、ディスク: ディスクを参照してください。操作数/秒の代わりにバイト数/秒を検査する場合は、ディスク: I/O バイト数を参照してください。