このドキュメントで説明されているソフトウェアはサポートされていないか、拡張サポートが提供されています。
現在サポートされているリリースにアップグレードすることをお薦めします。

第12章 クライアント・システム用Kspliceオフライン・クライアントの構成

Linuxカーネルは、セキュリティ更新およびバグ修正を毎月平均約1回受信します。 通常、このような更新を適用するには、更新済のカーネルRPMの取得およびインストール、ダウンタイムのスケジュール設定、クリティカル更新を適用した新しいカーネルでのサーバーの再起動が必要です。 多くの相互依存性により、システム設定はより複雑になっており、サーバーおよびアプリケーションへのアクセスをできるだけ中断しないようにする必要があるため、このような再起動のスケジュールは、より難しく多くのコストがかかるようになっています。

Oracle Kspliceでは、最新のカーネル・セキュリティ・エラータおよび他のクリティカル更新でシステムを更新できるため、システムの安全性と高可用性を維持できます。 Oracle Kspliceでは、実行中のカーネル・イメージを再起動することなく更新します。 OSの脆弱性に対するパッチによりシステムは最新の状態に保たれるため、ダウンタイムも最小限に抑えられます。 Ksplice更新は、適用するとすぐに反映されます。 再起動後に適用されるのは、ディスク上の変更だけではありません。

オラクル社では、オラクル社またはLinuxカーネル・コミュニティのいずれかに基づくカーネル更新から各Ksplice更新を作成します。

Kspliceオフライン・クライアントを使用すると、イントラネット上のサーバーがOracle Uptrackサーバーに直接接続する必要がありません。 サポートされている各カーネル・バージョンで利用可能なすべてのKsplice更新は、そのバージョンに固有のRPMにバンドルされており、このパッケージは、新しいKspliceパッチがカーネルで使用可能になるたびに更新されます。

Ksplice Offline Clientは、Oracle Linuxプレミア・サポートにサブスクライブしているOracle Linuxのお客様には無料でご利用いただけます。 Oracle Linux Basic、Basic LimitedまたはNetwork Supportのサブスクライバの場合、Premier Supportプランへのサプスクリプションのアップグレードについて、営業担当者に問い合せてください。

Spacewalkサーバーを、ULNのOracle Linuxチャネル用Kspliceのミラーとして構成できます。 Spacewalkサーバーは、Oracle Uptrackサーバーへのアクセスを必要としません。 代わりに、最新のKsplice更新パッケージをソフトウェア・チャネルにダウンロードするようSpacewalkをスケジュールします。 Spacewalkクライアント・システムにKsplice Offline Clientをインストールすると、SpacewalkサーバーからKsplice更新パッケージをインストールできます。 また、クライアントはOracle Uptrackサーバーにアクセスする必要もありません。

そのようなシステムはhttps://uptrack.ksplice.comに登録されないため、Kspliceオフライン・クライアントを実行しているシステムを監視するためにWebインタフェースまたはKsplice Uptrack APIを使用することはできません。