Oracle® Solaris 11.2 での監査の管理

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更新: 2014 年 7 月
 
 

ipc トークン

ipc トークンには、呼び出し元が特定の IPC オブジェクトを識別するために使用する System V IPC メッセージハンドル、セマフォーハンドル、または共有メモリーハンドルが含まれています。

IPC オブジェクト識別子は、監査トークンの、コンテキストに依存しない性質に準拠していません。IPC オブジェクトを一意に識別するグローバルな「名前」はありません。代わりに、IPC オブジェクトはハンドルで識別されます。これらのハンドルは、IPC オブジェクトの動作中にのみアクティブです。しかし IPC オブジェクトの識別は問題となりません。System V の IPC メカニズムはあまり使用されず、すべてのメカニズムが同じ監査クラスを共有するからです。

次の表は、IPC オブジェクトの形式フィールドに指定できる値の一覧です。値は /usr/include/bsm/audit.h ファイル内で定義されます。

表 7-2  IPC オブジェクトの形式フィールドの値
名前
説明
AU_IPC_MSG
1
IPC メッセージオブジェクト
AU_IPC_SEM
2
IPC セマフォーオブジェクト
AU_IPC_SHM
3
IPC 共有メモリーオブジェクト

praudit -x コマンドでは、ipc トークンのフィールドは次のように表示されます。

<IPC ipc-type="shm" ipc-id="15"/>