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Oracle® Solaris 11.4 での ZFS ファイルシステムの管理

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更新: 2018 年 9 月
 
 

ZFS ファイルシステムを破棄または名前変更する

データセットに依存関係のあるクローンが存在する場合でも、ファイルシステムまたはデータセットを破棄できます。元のデータセットが破棄されると、データセットのクローンが自動的に昇格されます。破棄されたデータセットのスナップショットも自動的に非表示になり、データセット一覧に表示されなくなります。これらのスナップショットは非表示になったため、クローン、保持、または送信できません。さらに、これらのスナップショットはロールバックできません。

クローンの自動昇格のおかげで、破棄されたデータセットを置き換えるためにクローンを手動で昇格させる必要はなくなりました。この OS バージョンからは zfs promote コマンドが非推奨になりました。

クローン自動昇格機能により、データセットを破棄する方法がいくつか変更されました。その結果、データセットを破棄したときに、次に示すような予期しない結果が見られることがあります。

  • 破棄されるデータセットのスナップショットによって占有される領域は、昇格されたいずれかのクローンに帰属します。したがって、使用されることさえなかったデータセットのディスクの使用領域が突然増大する場合があります。

  • クローンが破棄されたデータセットに確実に置き換わるようにするために、置き換わるデータセットが元の割り当て制限を超える場合でも、クローンの自動昇格が実行されます。ただし、割り当て制限を超えているため、そのデータセットへの後続の書き込み操作は失敗します。

デフォルトでは、破棄操作は非同期的に実行されます。操作が完了し、destroy コマンドが呼び出し元に返されたあと、破棄されたデータセットはすぐに再利用されます。同期的な破棄操作を実行するには、コマンドを発行するときに –s オプションを使用します。