この付録では、特定のスナップショット管理タスクのツールとしてのタイムスライダについて説明します。この付録の内容は次のとおりです。
タイムスライダは、自動的にスケジュールされたホームディレクトリの増分スナップショットから、Oracle Solaris デスクトップユーザーが個々のファイルまたはディレクトリを復元するためのグラフィカルな方法を提供します。タイムスライダを有効にすると、各 ZFS ファイルシステムのスナップショットが 15 分ごと (デフォルト) に作成されます。これらのスナップショットは、過去 24 時間の分は 1 時間ごとに 1 つのみ、過去 7 日間の分は 1 日ごとに 1 つ、そしてタイムスライダサービスが実行していた過去 1 週間ごとに 1 つのスナップショットが保管されるように、時間の経過とともに削除されます。
タイムスライダは、デスクトップシステム以外であっても、ブート環境を含むあらゆる ZFS ファイルシステムの定期的なスナップショットを自動化できます。
タイムスライダは次の SMF サービスを使用します。
svc:/system/filesystem/zfs/auto-snapshot:frequent: 15 分ごとにスナップショットを 1 つ作成します
svc:/system/filesystem/zfs/auto-snapshot:hourly: 1 時間ごとにスナップショットを 1 つ作成します
svc:/system/filesystem/zfs/auto-snapshot:daily: 毎日スナップショットを 1 つ作成します
svc:/system/filesystem/zfs/auto-snapshot:weekly: 毎週スナップショットを 1 つ作成します
svc:/system/filesystem/zfs/auto-snapshot:monthly: 毎週スナップショットを 1 つ作成します
svc:/application/time-slider:default: スナップショットの自動削除を管理します
svc:/application/time-slider/plugin:rsync: 各スナップショットを指定された外部ストレージデバイスに自動で複製します
タイムスライダを構成するには、タイムスライダ管理権利プロファイルが割り当てられている必要があります。プロファイルで認証が必要な場合、構成ダイアログへのアクセスを取得するためのパスワードを求めるプロンプトが表示されます。
デフォルトでは、タイムスライダは無効です。有効にするには、次の手順に従います。