ypinit スクリプトは、マスターサーバー、スレーブサーバー、およびクライアントを、NIS を使用するように設定します。また、最初に make コマンドを実行して、マスターサーバー上にマップも作成します。
ypinit コマンドを使用して、マスターサーバー上に NIS マップの新しいセットを構築するには、次の手順を完了します。
詳細は、Oracle Solaris 11.2 でのユーザーとプロセスのセキュリティー保護 の割り当てられている管理権利の使用を参照してください。
各 NIS サーバーのホスト名と IP アドレスを追加します。IPaddress FQDN-hostname aliases の形式を使用します。
例:
172.16.0.1 master.example.com master 172.16.0.2 slave1.example.com slave1 172.16.0.3 slave2.example.com slave2
# /usr/sbin/ypinit –m
ypinit から、NIS スレーブサーバーになるほかのマシンのリストを入力するよう求められたら、作業しているサーバーの名前を、/etc/inet/hosts ファイルで指定した NIS スレーブサーバーの名前とともに入力します。
# domainname example.com
致命的でないエラーが発生したときにすぐに処理を終了するか、引き続き処理を継続するかを ypinit が尋ねてきたら、y と入力します。y を選択すると、ypinit は最初の問題が発生したときに終了します。その場合は、その問題を解決してから ypinit を再起動できます。ypinit を初めて実行する場合はこの手順に従うようにしてください。処理を継続する場合は、発生する問題をすべて手動で解決してから ypinit を再起動します。
ypinit コマンドから、/var/yp/domain-name ディレクトリ内の既存のファイルを破棄してもよいかどうか尋ねられます。このメッセージは、NIS が以前に設定されている場合にだけ表示されます。通常、以前のインストールのファイルをクリーンアップする場合は、ソースファイルを削除することを選択します。
このプログラムは、/var/yp にある Makefile (デフォルトファイルまたは変更したファイルのどちらか) に含まれている命令を使用します。make コマンドは、指定されたファイルから残っているコメント行をすべて削除します。また、指定したファイルに対して makedbm を実行して適切なマップを作成し、各マップにマスターサーバー名を設定します。
Makefile によってプッシュされているマップが、マスター上の domainname コマンドによって返されたドメイン以外のドメインに対応している場合は、次のように、ypinit シェルスクリプト内で変数 DOM に正しい識別情報を指定して make を起動すれば、それらのマップが正しいドメインに確実にプッシュされます。
# make DOM=domain-name passwd
このコマンドによって、マスターサーバーが属するドメインではなく目的のドメインに passwd マップが転送されます。
ネームサービススイッチの構成を参照してください。