各ゾーンには、デフォルトでそのゾーンに委任された ZFS データセットが保持されています。このデフォルトの委任されたデータセットは、デフォルトの大域ゾーンのデータセットレイアウトのデータセットレイアウトを模倣します。 .../rpool/ROOT というデータセットは、ブート環境を含んでいます。このデータセットは、直接操作しないでください。存在する必要がある rpool データセットは、デフォルトで .../rpool にマウントされます。.../rpool/export、および .../rpool/export/home データセットは /export と /export/home にマウントされます。これらの非大域ゾーンのデータセットは、対応する大域ゾーンのデータセットと使用方法が同じで、同様に管理できます。ゾーン管理者は、.../rpool、.../rpool/export、および .../rpool/export/home のデータセット内に追加のデータセットを作成できます。
zfs(1M) のマニュアルページで説明されている zfs コマンドを使用して、ゾーンの rpool/ROOT ファイルシステムから始まる階層内でファイルシステムの作成、削除、または名前変更を行うべきではありません。zfs コマンドは、canmount、mountpoint、sharesmb、zoned、com.oracle.*:*、com.sun:*、および org.opensolaris.*.*. 以外のプロパティーを設定するために使用できます。
通常、ゾーンでマウントされるファイルシステムには、次のものが含まれます。
仮想プラットフォームの初期化時にマウントされる一連のファイルシステム
アプリケーション環境自体の内部からマウントされる一連のファイルシステム
これらのセットには、たとえば次のようなファイルシステムが含まれます。
none または legacy 以外の mountpoint があり、また canmount プロパティーに yes の値が保持された ZFS ファイルシステム。
ゾーンの /etc/vfstab ファイルで指定されたファイルシステム。
AutoFS によるマウントおよび AutoFS によってトリガーされるマウント。autofs プロパティーは、sharectl (sharectl(1M) に記載) を使用して設定します。
ゾーン管理者が明示的に実行するマウント
また、稼働中のゾーン内でのファイルシステムのマウント権限は、zonecfg fs-allowed プロパティーで定義します。このプロパティーは、zonecfg add fs リソースまたは add dataset リソースを使用してゾーンにマウントされたファイルシステムには適用されません。デフォルトでは、ゾーンのデフォルトの委任されたデータセットである hsfs ファイルシステム内でのファイルシステム、および NFS などのネットワークファイルシステムのマウントだけが、ゾーン内で許可されます。
![]() | 注意 - アプリケーション環境内部から実行される、デフォルト以外のマウントには、いくつかの制限事項があります。これらの制限事項は、ほかのゾーンに悪影響を与えないようにするために、ゾーン管理者がシステムのほかの部分に対するサービスを拒否できないようにします。 |
一部のファイルシステムについては、ゾーン内部からマウントする場合にセキュリティー制限があります。ほかのファイルシステムは、ゾーン内でマウントされたときに特有の動作を行います。詳細は、Oracle Solaris ゾーンの作成と使用 のファイルシステムと非大域ゾーンを参照してください。
データセットの詳細は、datasets(5) のマニュアルページを参照してください。BE の詳細は、Oracle Solaris 11.2 ブート環境の作成と管理 を参照してください。