Oracle® Solaris 11.2 デスクトップ管理者ガイド

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更新: 2014 年 7 月
 
 

一般設定

以降のセクションでは、必須またはデフォルト値を一般設定に割り当てる方法について説明します。

HTTP プロキシ設定

HTTP プロキシ設定を行うには、/system/http_proxy/ の場所で設定キーの値を変更します。たとえば、HTTP プロキシホストの必須値を設定するには、次のコマンドを入力します。

# gconftool-2 --direct --config-source \
xml:readwrite:/etc/gconf/gconf.xml.mandatory --type string \
--set /system/http_proxy/host proxy-name

HTTP プロキシホストのデフォルト値を設定するには、次のコマンドを入力します。

# gconftool-2 --direct --config-source \
xml:readwrite:/etc/gconf/gconf.xml.defaults --type string \
--set /system/http_proxy/host proxy-name

HTTP プロキシ関連のその他の設定を行うこともできます。その他の HTTP プロキシ設定については、system_http_proxy.schemas スキーマ定義ファイルを参照してください。

ワークスペースの数

必須のワークスペース数を設定するには、次のコマンドを入力します。

# gconftool-2 --direct --config-source \
xml:readwrite:/etc/gconf/gconf.xml.mandatory --type int \
--set /apps/metacity/general/num_workspaces integer

デフォルトのワークスペース数を設定するには、次のコマンドを入力します。

# gconftool-2 --direct --config-source \
xml:readwrite:/etc/gconf/gconf.xml.defaults --type int \
--set /apps/metacity/general/num_workspaces integer

ウィンドウマネージャーのその他の設定を行うこともできます。その他のウィンドウマネージャー設定については、metacity.schemas スキーマ定義ファイルを参照してください。

キーボードのアクセシビリティー設定

キーボードのアクセシビリティー設定を行うには、/desktop/gnome/accessibility/keyboard の場所で設定キーの値を変更します。たとえば、キーボードのアクセシビリティー機能が有効になるように必須値を設定するには、次のコマンドを入力します。

# gconftool-2 --direct --config-source \
xml:readwrite:/etc/gconf/gconf.xml.mandatory --type bool \
--set /desktop/gnome/accessibility/keyboard/enable true

この設定のデフォルト値を設定するには、次のコマンドを入力します。

# gconftool-2 --direct --config-source \
xml:readwrite:/etc/gconf/gconf.xml.defaults --type bool \
--set /desktop/gnome/accessibility/keyboard/enable false

キーボードのアクセシビリティーのその他の設定を行うこともできます。その他のキーボードのアクセシビリティー設定については、desktop_gnome_accessibility_keyboard.schemas スキーマ定義ファイルを参照してください。

キーボードショートカット設定

キーボードショートカット設定を行うには、/apps/metacity/global_keybindings の場所で設定キーの値を変更します。たとえば、「アプリケーションの実行」ダイアログボックスを開くために Alt + F3 のキーボードショートカットのみをユーザーに使用させるとします。この必須値を設定するには、次のコマンドを入力します。

# gconftool-2 --direct --config-source \
xml:readwrite:/etc/gconf/gconf.xml.mandatory --type string \
--set /apps/metacity/global_keybindings/panel_run_dialog '<Alt>F3'

キーボードショートカットのその他の設定を行うこともできます。その他のキーボードショートカット設定については、metacity.schemas スキーマ定義ファイルを参照してください。

パネルおよびパネルオブジェクト設定の指定

    panel-default-setup.entries ファイルは、Oracle Solaris デスクトップのパネルについて次の詳細を指定します。

  • パネル数

  • パネルの種類

  • パネルのプロパティー

  • パネルの内容

個別のパネルおよびパネルオブジェクトを構成するには、最初に panel-default-setup.entries ファイルの構造を理解する必要があります。

個別のパネルおよびパネルオブジェクトの設定を行うには、構成ソースで複数の設定の値を設定する必要があります。パネル設定の値を設定するもっとも簡単な方法は、--dump および --load オプションを指定して gconftool-2 コマンドを使用することです。

個別のパネルおよびパネルオブジェクトの構造

panel-default-setup.entries ファイルは、パネルを指定するセクション、パネルの内容を含み、スキーマキーの値を指定します。panel-default-setup.entries ファイルは、/etc/gconf/schemas ディレクトリにあります。

    panel-default-setup.entries ファイルの構造は次のとおりです。

  • Oracle Solaris デスクトップのパネル、アプレット、およびその他のパネルオブジェクトの一般構造を指定するキー。次のキーは、Oracle Solaris デスクトップに表示されるパネル、パネルオブジェクト、アプレットの数を指定します。

    • /apps/panel/default_setup/general/toplevel_id_list

    • /apps/panel/default_setup/general/object_id_list

    • /apps/panel/default_setup/general/applet_id_list

    キーはまた、それぞれのパネル、パネルオブジェクト、アプレットに識別子を割り当てます。たとえば、panel-default-setup.entries ファイルからの次の例では、Oracle Solaris デスクトップにパネルを 1 つ表示するように指定します。

    <entry>
    		<key>toplevel_id_listkey>toplevel_id_list>
    		<schema_key>/schemas/apps/panel/general/toplevel_id_listschema_key>/schemas/apps/panel/general/toplevel_id_list>
    		<value>
    			<list type="string">
    				<value>
    				<string>bottom_panelstring>bottom_panel>
    				</value>
    			</list>
    		</value>
    </entry>

    panel-default-setup.entries ファイルでは、識別子 bottom_panel でボトムエッジパネルを指定します。

  • パネルのプロパティーを指定するキー。パネルプロパティーのキーの構造は次のとおりです。

    /apps/panel/default_setup/toplevels/panel-name /panel-property-key

    たとえば、キー /apps/panel/default_setup/toplevels/bottom_panel/size はボトムパネルのサイズを指定します。

  • パネルオブジェクト、パネルオブジェクトのプロパティー、オブジェクトが存在するパネルを指定するキー。たとえば、panel-default-setup.entries ファイルからの次の例では、ボトムパネルの左側にメインメニューオブジェクトを指定します。

    <entrylist base="/apps/panel/default_setup/objects/main_menu">
    		<entry>
    			<key>
    
    object_type
    
    </key>
    			<schema_key>/schemas/apps/panel/objects/object_type
    
    </schema_key>
    					<value>
    			<string>menu-object
    
    </string
    
    >
    			</value>
    		</entry>
    		<entry>
    			<key>
    
    toplevel_id
    
    </key>
    			<schema_key>/schemas/apps/panel/objects/toplevel_id
    
    </schema_key>
    			<value>
    			<string>bottom_panel
    
    </string>			</value>
    			</entry>
    		<entry>
    			<key>position
    
    </key
    
    >
    			<schema_key>/schemas/apps/panel/objects/position
    
    </schema_key>
    			<value>
    			<int>0</
    
    int>
    			</value>
    		</entry>
    		<!-- Possibly more entry elements -->
    </entrylist>
  • アプレット、アプレット設定、アプレットが存在するパネルを指定するキー。たとえば、panel-default-setup.entries からの次の例では、ボトムパネルにウィンドウリストアプレットを指定します。

    <entrylist base="/apps/panel/default_setup/applets/window_list">
    		<entry>
    			<key>object_type
    
    </key>
    			<schema_key>/schemas/apps/panel/objects/object_type
    
    </schema_key>
    			<value>
    			<string>bonobo-applet
    
    </string>
    			</value>
    		</entry>
    		<entry>
    			<key>toplevel_id
    
    </key>
    			<schema_key>/schemas/apps/panel/objects/toplevel_id
    
    </schema_key>
    			<value>
    			<string>bottom_panel
    
    </string>
    			</value>
    		</entry>
    		<entry>
    			<key>position</
    
    key>
    
    
    			<schema_key>/schemas/apps/panel/objects/position
    
    </schema_key>
    			<value>
    			<int>2</
    
    int>
    
    
    			</value>
    		</entry>
    		<!-- Possibly more entry elements -->
    		<entry>
    			<key>bonobo_iid
    
    </key>
    			<schema_key>/schemas/apps/panel/objects/bonobo_iid_type
    
    </schema_key>
    			<value>
    			<string>OAFIID:GNOME_WindowListApplet
    
    </string>
    			</value>
    		</entry>
    </entrylist>

    OAFIID はアプレットの一意識別子です。特定のアプレットの OAFIID を検索するには、/usr/lib/bonobo/servers ディレクトリでそのアプレットの .server ファイルを参照します。たとえば、GNOME_Wncklet_Factory.server からの次の抜粋では、ウィンドウリストアプレットの OAFIID を示します。

    <oaf_server iid="OAFIID:GNOME_WindowListApplet"
    type="factory" location="OAFIID:GNOME_Wncklet_Factory">

個々のパネルおよびパネルオブジェクトの設定を行う方法

  1. ユーザーアカウントでログインします。
  2. --dump オプションを gconftool-2 コマンドで使用して、パネル構成の XML 記述が含まれるファイルを生成します。

    --dump オプションは、指定された GConf リポジトリディレクトリ内のすべての設定キーが含まれるリストを生成します。たとえば、次のコマンドは my-panel-setup.entries ファイルにデフォルトパネル構成の XML 記述を作成します。

    # gconftool-2 --dump /apps/panel > my-panel-setup.entries
  3. my-panel-setup.entries ファイルをテキストエディタで開き、必要に応じてファイルを変更します。

    たとえば、デスクトップエントリファイルの場所を変更するとします。次の例は、--dump オプションで生成されたファイルからの抜粋です。

    <entry>
          <key>objects/object_16/launcher_location</key>
          <schema_key>/schemas/apps/panel/objects/launcher_location</schema_key>
          <value>
            <string>hadjaha-00adce02f7.desktop</string>
          </value>
        </entry>

    この例では、hadjaha-00adce02f7.desktop に対する参照を、グローバルに使用できる別のデスクトップエントリファイルに変更できます。

  4. パネルオブジェクトの位置を絶対位置から相対位置に変更します。

    --dump オプションでパネル構成を生成した場合、パネルオブジェクトの位置は絶対位置です。パネルオブジェクトの位置を絶対位置から相対位置に変更できます。パネルでもっとも左側にあるオブジェクトは、position の値が 0 です。その次のオブジェクトは、position の値が 1 というようになります

    オブジェクトの位置をパネルの右側からの相対にする場合は、panel_right_stick キーの値を true に設定します。たとえば、次の抜粋ではパネルのもっとも右側から 2 番目に使用できる場所に「デスクトップの表示」ボタンを配置します。

    <entry>
    			<key>applets/show_desktop_button/panel_right_stick</key>
    			<schema_key>/schemas/apps/panel/objects/panel_right_stick</schema_key>
    			<value>
    			<bool>true</bool>
    			</value>
    </entry>
    <entry>
    			<key>applets/show_desktop_button/position</key>
    			<schema_key>/schemas/apps/panel/objects/position</schema_key>
    			<value>
    			<int>1</int>
    			</value>
    </entry>
  5. --load オプションを gconftool-2 コマンドで使用して、デフォルト構成ソースの値を my-panel-setup.entries ファイル内の値に設定します。

    たとえば、次のコマンドはデフォルト構成ソースのキーの値を my-panel-setup.entries 内の対応するキーの値に設定します。

    # gconftool-2 --direct \
    --config-source xml:readwrite:/etc/gconf/gconf.xml.defaults \
    --load my-panel-setup.entries