Oracle® Solaris 11.2 デスクトップ管理者ガイド

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更新: 2014 年 7 月
 
 

セッションのデフォルトの設定

    一部のアプリケーションは、ログイン時に自動的に起動するように構成されている可能性があります。起動するアプリケーションを指定するには、Freedesktop Application Autostart Specification での定義に従い、適切なディレクトリに各アプリケーションの .desktop ファイルを配置します。ログインすると、次の順序で次のディレクトリにおいて .desktop ファイルが検索されます。

  1. ~/.config/gnome-session/saved-session ディレクトリ。

  2. $XDG_CONFIG_HOME/autostart ディレクトリ。$XDG_CONFIG_HOME 環境変数が設定されていない場合は、~/.config/autostart デフォルトディレクトリ内で検索されます。

  3. $XDG_CONFIG_DIRS 内にある各ディレクトリの autostart サブディレクトリ。$XDG_CONFIG_DIRS 環境変数が設定されていない場合は、/usr/share/gnome/autostart:/etc/xdg/autostart デフォルトディレクトリリスト内で検索されます。

    同じアプリケーションに対して競合する .desktop ファイルが見つかった場合は、最初に見つかった .desktop ファイルが優先されます。

アプリケーションの .desktop ファイルは、Working With Desktop Entry Filesで定義されている形式である必要があります。すべてのキーは、定義されているとおりに解釈されるべきですが、次の例外があります。これらの例外は、autostart ディレクトリ内の .desktop ファイルがメニューに表示されないことを考慮します。

  • Hidden キー – .desktop ファイルで Hidden キーが設定されている場合、.desktop ファイルで記述されているアプリケーションは、インストールされている場合でも「アプリケーション」メニューに表示されません。Hidden キーは、.desktop ファイルを削除したりアプリケーションをアンインストールしたりせずに、頻繁には使用しないアプリケーションをメニューから削除するためのすばやい方法です。

    .desktop ファイルで Hidden キーが true に設定されている場合、.desktop ファイルは無視される必要があります。複数のディレクトリに同じ名前の複数の .desktop ファイルが存在する場合、最初に見つかった .desktop ファイルの Hidden キーのみが考慮される必要があります。その Hidden キーが true に設定されている場合、その他のディレクトリ内の同じ名前のすべての .desktop ファイルも無視されます。

  • OnlyShowIn および NotShowIn キー – OnlyShownIn エントリは、このアプリケーションを自動起動するデスクトップ環境を特定する文字列のリストを含みます。その他のすべてのデスクトップ環境はこのアプリケーションを自動起動しません。たとえば、OnlyShowIn=GNOME;KDE です。

    NotShowIn エントリは、このアプリケーションの自動起動ができない文字列のリストを含みます。その他のすべてのデスクトップアプリケーションは、このアプリケーションを自動起動する必要があります。


    注 - 1 つの .desktop ファイルには、OnlyShowInNotShowIn のキーのうち 1 つのみが出現できます。
  • TryExec キー – TryExec キーの値は、インストールされている実行可能プログラムと一致する必要があり、そうでない場合プログラムは自動起動しません。TryExec フィールドの値は、絶対パス、またはパスコンポーネントなしの実行可能ファイルの名前のどちらでもかまいません。実行可能ファイルの名前をパスコンポーネントなしで指定した場合、一致する実行可能プログラムを探すために、$PATH 環境が検索されます。

すべてのユーザーのデフォルトセッションアプリケーションを設定するには、適切な .desktop ファイルを /etc/xdg/autostart ディレクトリに配置します。