一部のアプリケーションでは、現在でも元の X Window System フォントメカニズムを使用しています。これらのスタイルの選択肢は少なく、フォントの名付けスキームは複雑で、アンチエイリアス処理や LCD 用のフォント平滑化は含まれていません。X11 フォント名付けスキームの詳細は、X Logical Font Description の仕様を参照してください。X11 フォントコマンドの一部には次が含まれます。
xlsfonts – システムが認識しているすべてのフォントのリストを提供します
xfontsel – システムが認識しているフォントのシンプルなフォント選択アプリケーションを提供します
X Logical Font Description (XLFD) 名のフィールドを使用して、特定のスタイルとサイズを指定できます。たとえば、DejaVu Mono フォントの太字版の 12 ポイントサイズを使用して xterm を起動するには、次のコマンドを入力します。
$ xterm -fn '-misc-dejavu sans mono-bold-r-normal--12-120-72-72-m-*-iso10646-1'
レガシー X11 フォントシステムを使用してフォントをインストールするには、mkfontdir または mkfontscale コマンドでメタデータファイルを作成し、xset コマンドでディレクトリを X サーバーフォントパスに追加する必要があります。xset コマンドで変更されたフォントパスは、新規セッションのたびにデフォルト設定にリセットされます。
/etc/X11/fontpath.d ディレクトリは Oracle Solaris OS のデフォルトの fonts.conf ファイルに含まれているため、この方法で追加されるフォントは、fontconfig ライブラリを使用することでアプリケーションで自動的に使用できます。
レガシー X11 フォントシステムおよびビットマップフォントや拡大縮小可能なフォントのインストールについて詳細は、http://www.x.org/releases/X11R7.6/doc/xorg-docs/fonts/fonts.html を参照してください。
フォントをインストールするときは、最初に、すべての関連フォントファイルといくつかのインデックスファイルを含むフォントディレクトリを作成する必要があります。次に、この新しいディレクトリをフォントパスに含めることで、ディレクトリの存在を X サーバーに通知する必要があります。
ビットマップフォントは、通常は BDF 形式で配布されますが、バイナリの PCF 形式のほうがより効率的です。
たとえば、courier12.bdf ファイルを変換するには、次のように入力します。
$ bdftopcf courier12.bdf
例:
$ gzip courier12.pdf
たとえば、/usr/local/share/fonts/bitmap/ ディレクトリを使用するには:
$ mkdir /usr/local/share/fonts/bitmap/ $ cp *.pcf.gz /usr/local/share/fonts/bitmap/
$ mkfontdir /usr/local/share/fonts/bitmap/
オプションの前にプラス記号 (+) を付けると、ディレクトリがフォントパスの先頭に追加されます。オプションのあとに付けると、ディレクトリがフォントパスの末尾に追加されます。
例:
$ xset +fp /usr/local/fonts/Type1 $ xset fp+ /usr/local/fonts/bitmap
詳細は、xset のマニュアルページを参照してください。
パスは、ファイルの Files セクションの FontPath エントリで示されているすべてのディレクトリを出現順に追加して計算されます
例:
FontPath "/usr/local/fonts/Type1" ... FontPath "/usr/local/fonts/bitmap"
詳細は、xorg.conf のマニュアルページを参照してください。