Oracle® Solaris 11.2 デスクトップ管理者ガイド

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更新: 2014 年 7 月
 
 

レガシー X11 フォントシステム

一部のアプリケーションでは、現在でも元の X Window System フォントメカニズムを使用しています。これらのスタイルの選択肢は少なく、フォントの名付けスキームは複雑で、アンチエイリアス処理や LCD 用のフォント平滑化は含まれていません。X11 フォント名付けスキームの詳細は、X Logical Font Description の仕様を参照してください。X11 フォントコマンドの一部には次が含まれます。

  • xlsfonts – システムが認識しているすべてのフォントのリストを提供します

  • xfontsel – システムが認識しているフォントのシンプルなフォント選択アプリケーションを提供します

X Logical Font Description (XLFD) 名のフィールドを使用して、特定のスタイルとサイズを指定できます。たとえば、DejaVu Mono フォントの太字版の 12 ポイントサイズを使用して xterm を起動するには、次のコマンドを入力します。

$ xterm -fn '-misc-dejavu sans mono-bold-r-normal--12-120-72-72-m-*-iso10646-1'

レガシー X11 フォントシステムを使用してフォントをインストールするには、mkfontdir または mkfontscale コマンドでメタデータファイルを作成し、xset コマンドでディレクトリを X サーバーフォントパスに追加する必要があります。xset コマンドで変更されたフォントパスは、新規セッションのたびにデフォルト設定にリセットされます。


注 - フォントパスは、フォントディレクトリへのリンクを /etc/X11/fontpath.d ファイルに追加することで、すべてのセッション用のデフォルトの X11 フォントパスに永続的に追加できます。詳細は、Xorg(1) のマニュアルページの FONTS および FONTPATH.D セクションを参照してください。

/etc/X11/fontpath.d ディレクトリは Oracle Solaris OS のデフォルトの fonts.conf ファイルに含まれているため、この方法で追加されるフォントは、fontconfig ライブラリを使用することでアプリケーションで自動的に使用できます。


レガシー X11 フォントシステムおよびビットマップフォントや拡大縮小可能なフォントのインストールについて詳細は、http://www.x.org/releases/X11R7.6/doc/xorg-docs/fonts/fonts.html を参照してください。

レガシー X11 フォントシステムを使用してビットマップフォントをインストールする方法

フォントをインストールするときは、最初に、すべての関連フォントファイルといくつかのインデックスファイルを含むフォントディレクトリを作成する必要があります。次に、この新しいディレクトリをフォントパスに含めることで、ディレクトリの存在を X サーバーに通知する必要があります。

  1. (オプション)BDF 形式のフォントファイルを PCF 形式に変換します。

    ビットマップフォントは、通常は BDF 形式で配布されますが、バイナリの PCF 形式のほうがより効率的です。

    1. bftopcf コマンドを使用して、BDF 形式ファイルを変換します。

      たとえば、courier12.bdf ファイルを変換するには、次のように入力します。

      $ bdftopcf courier12.bdf
    2. 得られた PCF 形式ファイルを圧縮します。

      例:

      $ gzip courier12.pdf
  2. 使用可能にするすべてのフォントファイルをディレクトリにコピーします。

    たとえば、/usr/local/share/fonts/bitmap/ ディレクトリを使用するには:

    $ mkdir /usr/local/share/fonts/bitmap/
    $ cp *.pcf.gz /usr/local/share/fonts/bitmap/
  3. fonts.dir インデックスファイルを作成します。
    $ mkfontdir /usr/local/share/fonts/bitmap/
  4. フォントパスを設定して、X サーバーが新しいフォントディレクトリを認識できるようにします。
    • 現在のセッションのみにフォントパスを設定するには、fp オプションを使用します。

      オプションの前にプラス記号 (+) を付けると、ディレクトリがフォントパスの先頭に追加されます。オプションのあとに付けると、ディレクトリがフォントパスの末尾に追加されます。

      例:

      $ xset +fp /usr/local/fonts/Type1
      $ xset fp+ /usr/local/fonts/bitmap

      詳細は、xset のマニュアルページを参照してください。

    • フォントパスを永続的に設定するには、X サーバーの xorg.conf ファイルで指定します。

      パスは、ファイルの Files セクションの FontPath エントリで示されているすべてのディレクトリを出現順に追加して計算されます

      例:

      FontPath "/usr/local/fonts/Type1"
      ...
      FontPath "/usr/local/fonts/bitmap"

    詳細は、xorg.conf のマニュアルページを参照してください。