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Oracle® Solaris 11.3 デスクトップユーザーズガイド

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更新: 2015 年 10 月
 
 

外観

「外観」設定ツールでは、デスクトップのさまざまな側面を構成できます。

  • テーマ

  • デスクトップ背景

  • フォント

  • 視覚効果

テーマ設定

テーマとは、Oracle Solaris デスクトップの一部の視覚的外観を指定する、調整済み設定のグループです。テーマを選択することで Oracle Solaris デスクトップの外観を変更できます。テーマを選択するには「テーマ」タブを使用します。使用可能なテーマのリストから選択でき、アクセシビリティーを必要とするユーザー向けのテーマもいくつか含まれています。

テーマには「テーマのカスタマイズ」ウィンドウ内の設定が含まれ、次のように Oracle Solaris デスクトップのさまざまな部分に影響します。

  • コントロール – 「コントロール」タブのコントロール設定は、ウィンドウ、パネル、およびアプレットの視覚的外観を決定します。コントロール設定は、ウィンドウ、パネル、およびアプレット上に表示されるインタフェース項目 (メニュー、アイコン、ボタンなど) の視覚的外観も決定します。使用可能なコントロール設定オプションの一部は、特殊なアクセシビリティー要件のために設計されています。コントロール設定のオプションは、「テーマのカスタマイズ」ウィンドウの「コントロール」タブから選択できます。

  • 色 – テーマの色設定 (「色」タブ) は、各種ユーザーインタフェース要素の色を決定します。


    注 - 色の組み合わせは互いにコントラストが適切になるように選択してください。そうしないとテキストが読みにくくなる場合があります。
  • ウィンドウフレーム – 「ウィンドウの境界」タブのウィンドウフレーム設定は、ウィンドウ周囲のフレームの外観のみを決定します。

  • アイコン – 「アイコン」タブのアイコン設定は、パネル上やデスクトップ背景上のアイコンの外観を決定します。

  • ポインタ - 「ポインタ」タブのポインタ設定は、マウスポインタの外観とサイズを決定します。

カスタムテーマを作成する方法

「テーマ」タブに一覧表示されるテーマは、コントロールオプション、ウィンドウフレームオプション、およびアイコンオプションのさまざまな組み合わせです。コントロールオプション、ウィンドウフレームオプション、およびアイコンオプションのさまざまな組み合わせを使用してカスタムテーマを作成できます。

  1. 「システム」 -> 「設定」 -> 「外観」を選択します。

    「テーマ」タブを開きます。

  2. テーマのリストからテーマを選択します。
  3. 「カスタマイズ」をクリックします。

    「テーマのカスタマイズ」ダイアログが表示されます。

  4. カスタムテーマで使用するオプションを選択します。

    オプションの詳細については、Theme Preferencesを参照してください。

  5. 「閉じる」をクリックして「テーマのカスタマイズ」ダイアログを閉じます。
  6. 「外観」設定ツールで「別名で保存」をクリックします。

    「テーマを別名で保存」ダイアログが表示されます。

  7. ダイアログでカスタムテーマの名前と短い説明を入力してから、「保存」をクリックします。

    使用可能なテーマのリストにカスタムテーマが表示されます。

新しいテーマをインストールする方法

使用可能なテーマのリストにテーマを追加できます。新しいテーマは、アーカイブファイル .tar.gz (tar および zip 済み) である必要があります。

  1. 「システム」 -> 「設定」 -> 「外観」を選択します。

    「テーマ」タブを開きます。

  2. 「インストール」をクリックします。

    ファイルの選択ダイアログが表示されます。

  3. 場所エントリにテーマアーカイブファイルの場所を入力するか、ファイルリストでテーマアーカイブファイルを選択します。「開く」をクリックします。
  4. 「インストール」をクリックして新しいテーマをインストールします。

テーマオプションを削除する方法

コントロールオプション、ウィンドウフレームオプション、またはアイコンオプションを削除できます。

  1. 「システム」 -> 「設定」 -> 「外観」を選択します。

    「テーマ」タブを開きます。

  2. 「カスタマイズ」をクリックします。

    「テーマのカスタマイズ」ダイアログが表示されます。

  3. 削除するオプションタイプのタブをクリックします。
  4. 削除するテーマオプションを選択します。
  5. 「削除」をクリックすると選択したオプションが削除されます。

    注 - システム規模のテーマオプションは削除できません。

デスクトップ背景設定

デスクトップ背景とは、デスクトップに適用される画像または色のことです。「外観」設定ツールの「背景」タブは、デスクトップを右クリックして「デスクトップの外観」を選択することで、または「システム」 -> 「設定」メニューから開けます。

デスクトップ背景は次の方法でカスタマイズできます。

  • デスクトップ背景の画像を選択します。画像は、デスクトップ背景色の上に重ねられます。透明な画像を選択した場合や、画像がデスクトップ全体より大きくない場合は、デスクトップ背景色が見えます。

  • デスクトップ背景の色を選択します。単色を選択したり、2 つの色でグラデーション効果を作ったりできます。グラデーション効果とは、1 つの色がもう 1 つの色に徐々にブレンドする視覚効果のことです。


注 - ファイルマネージャーの「背景とエンブレム」ダイアログから色やパターンをデスクトップにドラッグすることもできます。

次の表に、変更可能な背景設定の一覧を示します。

表 23  デスクトップ背景設定
ダイアログ要素
説明
デスクトップ背景
デスクトップ背景を決定します。リストから画像を選択するか、「追加」ボタンを使ってコンピュータ上で画像を選択します。
スタイル
画像の表示方法を指定します。
  • 中央 – デスクトップの中央に画像を表示し、画像の元のサイズを維持します。

  • 画面いっぱいに拡大 – デスクトップいっぱいに画像を拡大し、必要に応じて比率を変更します。

  • 拡大 – 画像を画面の端まで拡大し、画像の比率を維持します。

  • ズーム – 画像の短辺を画面の端まで拡大します。画像の長辺は切り取られる場合があります。

  • タイル状 – 元のサイズの画像を必要に応じて複製し、それらの画像を並べてデスクトップ全体を埋めるように出力します。

追加
「追加」をクリックしてコンピュータ上の画像を参照します。目的の画像を選択し、「開く」をクリックします。
削除
削除する画像を選択してから「削除」をクリックします。使用可能な壁紙のリストから画像が削除されます。ただし、コンピュータからは画像は削除されません。
色のスキームを指定するには、「スタイル」ドロップダウンリストのオプションと色セレクタボタンを使用します。
次の色スキームを指定できます。
  • 「単色」は、デスクトップ背景の単一色を指定します。

    色を選択するには、「色」をクリックして色を選択してから、「了解」をクリックします。

  • 「横方向にグラデーション」は、画面左端から画面右端へのグラデーション効果を作ります。

    左の色のアイコンをクリックし、左端に表示する色を選択します。

    右の色のアイコンをクリックし、右端に表示する色を選択します。

  • 「縦方向にグラデーション」は、画面上端から画面下端へのグラデーション効果を作ります。

    上の色のアイコンをクリックし、上端に表示する色を選択します。

    下の色のアイコンをクリックし、下端に表示する色を選択します。

フォント設定

デスクトップのさまざまな部分でどのフォントが使用され、画面上でフォントがどのように表示されるかを選択するには、「外観」設定ツールの「フォント」タブを使用します。

デスクトップの次の部分のフォントを選択できます。

  • アプリケーション – アプリケーションのメニュー、ツールバー、およびダイアログボックスで使用されます。

  • ドキュメント – アプリケーション内でドキュメントを表示するために使用されます。


    注 - 一部のアプリケーションでは、アプリケーションの設定ダイアログでこの選択をオーバーライドできます。
  • デスクトップ – デスクトップのアイコンラベルで使用されます。

  • ウィンドウのタイトル – ウィンドウのタイトルバーで使用されます。

  • 固定幅のフォント – 端末アプリケーションとプログラミングに関係するアプリケーションで使用されます。

フォントを選択する方法

フォントの選択ボタンには、フォントの名前とポイントサイズが表示されます。名前は、太字、斜体、または標準書体で表示されます。

  1. 「システム」 -> 「設定」 -> 「外観」を選択します。
  2. 「フォント」タブをクリックします。
  3. 「フォントの選択」をクリックします。

    「フォントの選択ダイアログ」が表示されます。

  4. リストからフォントファミリ、スタイル、およびポイントサイズを選択します。

    プレビュー領域に現在の選択が表示されます。

  5. 「了解」をクリックすると、変更が受け入れられてデスクトップが更新されます。
フォントレンダリング

画面上でのフォントの表示方法に関する次のオプションを設定できます。

  • 描画の種類 – 画面上でのフォントのレンダリング方法を指定します。

    • モノクロ – フォントを黒と白だけでレンダリングします。場合によっては、文字がアンチエイリアスされていないために、文字の端がギザギザに表示されることがあります。(アンチエイリアスとは、文字がより滑らかに見えるように文字の端に適用される効果のことです。)

    • 最適なシェイプ – 可能な場合はフォントをアンチエイリアスします。このオプションは、標準の CRT (Cathode Ray Tube) モニターで使用します。

    • 最適なコントラスト – できるだけコントラストが強まるようにフォントを調整し、文字の端が滑らかになるようにフォントをアンチエイリアスします。このオプションによって、目の不自由な人が Oracle Solaris デスクトップを使用するときのアクセシビリティーが向上する可能性があります。

    • サブピクセルのスムージング (LCD) – 個々の LCD (Liquid Crystal Display) ピクセルの特性を利用してフォントをレンダリングします。このオプションは、LCD (平面ディスプレイ) で使用します。

  • 詳細 – 画面上にフォントをレンダリングする方法を決定します。

    • 解像度 (インチあたりのドット数) – 画面上にフォントをレンダリングするときに使用する解像度を指定します。

    • スムージング – フォントをアンチエイリアスする方法を指定します。

    • ヒント情報 – 小さいサイズおよび低い画面解像度でのフォントの品質を改善するフォントレンダリング手法です。ヒント情報をフォントに適用する方法を指定するオプションの 1 つを選択します。

    • サブピクセルの順番 - フォントのサブピクセル色の順番を指定します。このオプションは、LCD (平面ディスプレイ) で使用します。

視覚効果

「外観」設定ツールの「視覚効果」タブでは、ウィンドウ、メニュー、およびワークスペースの操作時に表示されるアニメーションや半透明などの効果の種類を制御できます。これらの効果を使って、デスクトップの機能や視覚的外観を拡張できます。ただし、一部の効果にはハードウェアアクセラレーションをサポートするグラフィックスカードが必要になります。

次のプリセットレベルの視覚効果から選択できます。

  • なし – 特殊視覚効果は適用されません。このオプションは、グラフィックスカードがハードウェアアクセラレーションをサポートしない場合のデフォルトで、Metacity ウィンドウマネージャーを使用します。

  • 通常 – 一部の視覚効果が適用されます。このオプションは、グラフィックスカードがハードウェアアクセラレーションをサポートする場合のデフォルトで、Compiz ウィンドウマネージャーを使用します。

  • 追加 – より多くの視覚効果が適用されます。このオプションを選択した場合は、Compiz ウィンドウマネージャーが使用されます。


注 - 「視覚効果」タブを使用しているときに、グラフィックスカードがサポートしていない効果を選択した場合、効果の以前の設定が復元されます。

カスタマイズした視覚効果セットを有効にして構成する方法

  1. 「その他」ボタンを選択してから「設定」をクリックします。

    「CompizConfig 設定マネージャ」ダイアログが表示されます。

  2. 「CompizConfig 設定マネージャ」ダイアログで、有効または無効にするボックスを選択または選択解除してから、設定を変更する効果の名前をクリックします。
  3. 「閉じる」をクリックして変更を保存します。
メニュー内にアイコンを表示

このオプションでは、アプリケーションメニューとパネルメニューの項目の横にアイコンが表示されます。すべてのメニュー項目にアイコンが表示されるわけではありません。

編集可能なメニューショートカットキー

このオプションでは、メニュー項目の新しいキーボードショートカットを定義できます。アプリケーションショートカットキーを変更するには、メニューを開き、変更するメニュー項目にマウスポインタを置いた状態で新しいキーの組み合わせを押します。ショートカットキーを削除するには、Backspace または Del を押します。


注 - この機能を使用するときに、コマンドに新しいショートカットキーを割り当てると別のコマンドから削除されることは警告されません。

コマンドの元のデフォルトキーボードショートカットは復元できません。

この機能はアプリケーションでの不整合を避けるために、すべてのアプリケーションに共通するショートカット (コピー用の Ctrl+C など) には対応しません。


ツールバーボタンのスタイル

次のツールバーボタンラベルによって、アプリケーションのツールバーに何を表示するかを指定します。

  • アイコンの下に文字 – 各ボタン上にテキストとアイコンが表示されたツールバーを表示します。

  • アイコンの横に文字 – 各ボタン上にアイコンのみ、もっとも重要なボタン上にテキストが表示されたツールバーを表示します。

  • アイコンのみ – 各ボタン上にアイコンのみが表示されたツールバーを表示する場合は、このオプションを選択します。

  • 文字のみ – 各ボタン上にテキストのみが表示されたツールバーを表示します。