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『Oracle Database Applianceサービス・マニュアル』
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ドキュメント情報

はじめに

1.  Oracle Database Applianceの概要

製品説明

システムのフロント・パネルの機能

システムのバック・パネルの機能

システムのステータス・インジケータおよびLED

システム仕様

2.  システムの保守の準備

コンポーネント交換ポリシー -- CRUおよびFRU

システムの交換可能コンポーネントへのアクセス

安全情報

必要な工具

シャーシ・シリアル番号の取得

サーバー・ノードの停止およびシステムの電源の切断

静電放電および静電気防止対策の実行

システム・シャーシからのサーバー・ノードの取外し

サーバー・ノードの上部カバーの取外し

システムの上部カバーの中央部分の取外し

3.  ホットスワップ・コンポーネントの保守

ホットスワップ対応コンポーネント

ストレージ・ドライブおよび起動ドライブの保守

ファン・モジュールの保守

電源装置の保守

4.  サーバー・ノード・コンポーネントの保守

サーバー・ノード・コンポーネントの位置

通気ダクトの取外しと取付け

メモリー・モジュール(DIMM)の保守

PCIeライザーの保守

PCIeカードの保守

起動ディスク・バックプレーンの保守

サーバー・ノード・バッテリの保守

プロセッサ(CPU)の保守

マザーボード・アセンブリの保守

サーバー・ノード・ケーブルの保守

パスワードのリセットとCMOS NVRAMの消去

5.  システム・シャーシ・コンポーネントの保守

システム・シャーシ・コンポーネントの位置

電力配分ボードの保守

ディスク・ミッドプレーン・モジュールの保守

ディスク・ミッドプレーン・モジュールHDDケーブルの保守

前面インジケータ・パネルの保守

6.  システムの動作再開

サーバー・ノードの上部カバーの取付け

サーバー・ノードのシステム・シャーシへの取付け

システムの電源投入

サーバー・ノードの電源投入

7.  サーバー・ノードのトラブルシューティングとOracle ILOMのデフォルト値のリストア

サーバー・ノードのトラブルシューティング

8.  「Preboot」メニューを使用したOracle ILOMの問題解決

「Preboot」メニューへのアクセス

「Preboot」メニューの構成

シリアル・コンソールへのOracle ILOMアクセスのリストア

Oracle ILOMのデフォルト設定へのリストア

SPファームウェア・イメージのリカバリ

「Preboot」メニュー・コマンドの概要

9.  Basic Input/Output System (BIOS)

BIOSの起動および設定

デフォルトのBIOS電源投入時自己診断テスト(POST)のイベント

BIOS POST F1およびF2エラー

BIOS POSTメモリー・テストの機能

イーサネット・ポートの命名および起動順序

TPMのサポートの構成

BIOSでTPMサポートを構成する

SP LAN設定の構成

SPのLAN設定を構成する

BIOSのオプションROM設定の構成

オプションROM設定を有効化または無効化する

BIOS設定ユーティリティのホット・キー

BIOS設定ユーティリティのメニューへのアクセス

BIOS設定ユーティリティのメニューにアクセスする

BIOS設定ユーティリティの画面

BIOS設定ユーティリティ画面の概要

BIOS「Main」メニュー画面

BIOS「Advanced」メニュー画面

BIOS「PCI」メニュー画面

BIOS「Boot」メニュー画面

BIOS「Security」メニュー画面

BIOS「Chipset」メニュー画面

BIOS「Exit」メニュー画面

BIOS設定ユーティリティを終了する

10.  コネクタのピン配列

シリアル管理ポート・コネクタ

ネットワーク管理ポート・コネクタ

ビデオ・コネクタ

USBコネクタ

ギガビット・イーサネット・コネクタ

BIOSの起動および設定

この項では、起動時にBIOSによって実行されるテストについて説明します。

デフォルトのBIOS電源投入時自己診断テスト(POST)のイベント

サーバー・ノード(システム・コントローラとも呼ばれます)の起動時に、BIOSにより電源投入時自己診断テストが実行され、すべてのコンポーネントが存在し正常に機能していることを確認するために、ハードウェアがチェックされます。次の表では、BIOS POST中に発生する可能性のあるイベントを示し、これらのイベントによりホストの電源投入が妨げられるかどうかを明示しています。

表9-1 BIOS POSTイベント

イベント
原因
ホスト上で起動続行
ユーザー・パスワード違反
パスワードの入力に3回失敗しました。
いいえ
設定パスワード違反
パスワードの入力に3回失敗しました。
いいえ
修正可能なECC
メモリーの修正可能なECC (エラー修正コード)エラーが検出されました。
該当せず
修正不可能なECC
メモリーの修正不可能なECCエラーが検出されました。
該当せず
システム・メモリーなし
システム内で物理メモリーが検出されませんでした
いいえ
使用可能なシステム・メモリーなし
取り付けられているすべてのメモリーに、回復不能な障害が発生しました。
いいえ
ハード・ディスク・コントローラの障害
ディスク・コントローラが見つかりません。
はい
キーボードの障害
キーボードを初期化できません。
はい
起動メディアの障害
取外し可能な起動メディアが見つかりません。
はい
ビデオ・デバイスなし
ビデオ・コントローラが見つかりません。
いいえ
ファームウェア(BIOS) ROMの破損
BIOSチェックサムに失敗し、起動ブロックは破損していません。
いいえ
システムの再起動
システム起動が開始されました。
はい
ハード・リセットによる起動
ハード・リセットにより起動プロセスが開始されました。
はい
メモリーの初期化
メモリー・サイジングが発生中です。

システム・ファームウェアの進捗

該当せず
プライマリ・プロセッサの初期化
プライマリCPUの初期化

システム・ファームウェアの進捗

該当せず
ウォーム・リセットによる起動
ウォーム・リセットにより起動プロセスが開始されます。
該当せず
埋込みコントローラの管理
管理コントローラの初期化
該当せず
セカンダリ・プロセッサの初期化
セカンダリCPUの初期化のアサート

システム・ファームウェアの進捗

該当せず
ビデオの初期化
BIOSによりキーボードが初期化されるとき
該当せず
キーボード・コントローラの初期化
BIOSによりキーボードが初期化されるとき
該当せず
オプションROMの初期化
BIOSによりオプションROMが初期化されました。

システム・ファームウェアの進捗

該当せず
オプションROMの領域の枯渇
BIOSでは、起動を妨げているデバイスからオプションROM (通常はプラグイン・カード・ドライバ)をメモリーにインストールできませんでした
はい
ユーザーがシステム設定を開始
ユーザーがBIOS設定ユーティリティへのアクセスを開始しました。

システム・ファームウェアの進捗

該当せず
ユーザーがOSへの起動を開始
システム起動が開始されました。

システム・ファームウェアの進捗

該当せず
起動可能なメディアなし
起動するためのメディアがありません。
いいえ
PXEサーバーが未発見
起動エラー - PXEサーバーが見つかりません。

[F12]キーが押されましたが、BIOSによるPXEサーバーからの起動は失敗しました。

いいえ。BIOSは次の起動デバイスを試行します。
ACPI電力状態
ソフトオフ電力が適用されました。
該当せず

BIOS POST F1およびF2エラー

各電源投入時自己診断テスト(POST)の診断は、特定のハードウェア・コンポーネントで障害を検出するための低レベルのテストです。POST診断によりF1またはF2エラーが明らかになった場合、通常、そのエラーに関する次の情報が報告されます。

次の表は、POST診断中に表示される可能性のあるいくつかのF1およびF2エラー・メッセージを、報告されたエラーの考えられる解決方法の手順とともに示しています。

表9-2 BIOS POST F1およびF2エラーのメッセージ

BIOS POSTエラー・メッセージ
エラー・タイプ
解決方法
Uncorrectable Error Detected on Last Boot:IOH(0) Protocol Error (Please Check SP Log for more Details)
IOHエラー
  • [F1]を押して続行します。
  • 詳細は、Oracle ILOMのSPイベント・ログを確認してください。

Uncorrectable Error Detected on Last Boot:IOH(0) QPI [x] Error (Please Check SP Log for more Details)
IOHエラー
  • [F1]を押して続行します。
  • 詳細は、障害管理機能およびOracle ILOMのSPイベント・ログを確認してください。


注意 - QPI [x]はQPIリンク0の場合は0、QPIリンク1の場合は1です。


Uncorrectable Error Detected on Last Boot:IOH(0) PCI-E [x] Error (Please Check SP Log for more Details)
IOHエラー
  • [F1]を押して続行します。
  • 詳細は、障害管理機能およびOracle ILOMのSPイベント・ログを確認してください。


注意 - PCI-E [x]ポート番号は、IOH上のPCIルート・ポートに応じて1から10の範囲です。


Uncorrectable Error Detected on Last Boot:IOH(0) ESI Error (Please Check SP Log for more Details)
IOHエラー
  • [F1]を押して続行します。
  • 詳細は、障害管理機能およびOracle ILOMのSPイベント・ログを確認してください。

Uncorrectable Error Detected on Last Boot:IOH(0) Thermal Error (Please Check SP Log for more Details)
IOHエラー
  • [F1]を押して続行します。
  • 詳細は、障害管理機能およびOracle ILOMのSPイベント・ログを確認してください。

Uncorrectable Error Detected on Last Boot:IOH(0) DMA Error (Please Check SP Log for more Details)
IOHエラー
  • [F1]を押して続行します。
  • 詳細は、Oracle ILOMのSPイベント・ログを確認してください。

Uncorrectable Error Detected on Last Boot:IOH(0) Miscellaneous Error (Please Check SP Log for more Details)
IOHエラー
  • [F1]を押して続行します。
  • 詳細は、障害管理機能およびOracle ILOMのSPイベント・ログを確認してください。

Uncorrectable Error Detected on Last Boot:IOH(0) VTd Error (Please Check SP Log for more Details)
IOHエラー
  • [F1]を押して続行します。
  • 詳細は、Oracle ILOMのSPイベント・ログを確認してください。

BMC Not Responding
Oracle ILOMエラー
  • [F1]を押して続行します。

注意 - このエラー・メッセージは、SP/BIOS通信中に内部エラーが発生した場合に表示される可能性があります。このエラーは、SPの再起動が必要になる可能性があります。


  • Primary Slave Hard Disk Error
  • Primary Master Hard Disk Error

  • Secondary Master Hard Disk Error

  • Secondary Slave Hard Disk Error


注意 - これらのエラー・メッセージは、Oracle Database Applianceではサポートされていません。


IDE/ATAPIエラー
  • [F1]を押して続行します。
  • 詳細は、Oracle ILOMのSPイベント・ログを確認してください。


注意 - これらのタイプのエラー・メッセージは、BIOSがPOSTでIDE/ATAPIデバイスを構成しようとしているときに表示されます。


Timer Error
8254タイム・エラー
  • [F1]を押して続行します。
  • 詳細は、Oracle ILOMのSPイベント・ログを確認してください。


注意 - このタイプのエラーは通常、8254タイマーのチャネル2のカウント・レジスタのプログラミング中のエラーを示します。これは、システム・ハードウェアに問題があることを示している可能性があります。


RAM R/W test failed
メモリー・テストの失敗
  • [F1]を押して続行します。
  • 詳細は、Oracle ILOMのSPイベント・ログを確認してください。


注意 - このタイプのエラーは通常、RAMの読取り/書込みテストが失敗したことを示します。


KBC BAT Test failed
キーボード・コントローラ基本保証テスト・エラー
  • [F1]を押して続行します。
  • 詳細は、Oracle ILOMのSPイベント・ログを確認してください。


注意 - キーボード・コントローラBATテストが失敗しました。このエラーは、キーボード・コントローラの初期化の問題を示している可能性があります。


Display memory test failed
ビデオ・ディスプレイ・エラー
  • [F1]を押して続行します。
  • 詳細は、Oracle ILOMのSPイベント・ログを確認してください。

CMOS Battery Low
CMOSバッテリ・エラー
  • [F2]を押して、BIOS設定ユーティリティに入り、システムのデフォルト値をロードします。
  • 詳細は、Oracle ILOMのSPイベント・ログを確認してください。

  • 必要な場合、CMOSバッテリを交換します。

  • CMOS Checksum Bad
  • CMOS Date/Time Not Set

CMOSエラー
  • [F2]を押して、BIOS設定ユーティリティに入り、システムのデフォルト値をロードします。
  • 詳細は、Oracle ILOMのSPイベント・ログを確認してください。

Password check failed
パスワード・チェック・エラー
  • [F1]を押して続行します。
  • 詳細は、Oracle ILOMのSPイベント・ログを確認してください。


注意 - このタイプのエラーは、入力したパスワードがBIOS設定ユーティリティで指定されたパスワードと一致しないことを示します。この状態は、スーパーバイザとユーザーの両方のパスワード検証に対して発生する可能性があります。


Keyboard/Interface Error
キーボード・コントローラ・エラー
  • [F1]を押して続行します。
  • 詳細は、Oracle ILOMのSPイベント・ログを確認してください。


注意 - このタイプのエラーは、キーボード・コントローラの障害を示します。このエラーは、システム・ハードウェアの問題を示している可能性があります。


S.M.A.R.T error on the drive
S.M.A.R.Tデバイス・エラー
  • [F1]を押して続行します。
  • 詳細は、Oracle ILOMのSPイベント・ログを確認してください。


注意 - 自己監視、分析およびレポート作成テクノロジ(S.M.A.R.T.)の障害メッセージは、ストレージ・デバイス交換の必要性を示している可能性があります。


BIOS POSTメモリー・テストの機能

BIOS POSTメモリー・テストは次のように機能します。

  1. DRAMの最初のメガバイトがBIOSによってテストされてから、BIOSコードがROMからDRAMにコピーされます。

  2. DRAMから出た後、BIOSでは簡単なメモリー・テストが実行されます(パターン55aa55aaですべての位置の書込み/読取りが実行されます)。


    注意 - 簡単なメモリー・テストは、「Boot Settings Configuration」画面からクイック起動ができない場合にのみ実行されます。クイック起動を有効にすると、BIOSではメモリー・テストが省略されます。


  3. BIOSにより、修正可能および修正不可能の両方のエラーについてメモリー・コントローラに対してポーリングが行われ、それらのエラーがSPに記録されます。