Oracle® Solaris Cluster ソフトウェアのインストール

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更新: 2014 年 9 月
 
 

md.tab ファイルを作成する方法

クラスタ内の各ノードごとに /etc/lvm/md.tab ファイルを作成します。md.tab ファイルを使用して、作成したディスクセットの Solaris Volume Manager ボリュームを定義します。


注 -  ローカルボリュームを使用している場合は、ローカルボリューム名がディスクセットを構成するために使用されているデバイス ID と異なることを確認してください。たとえば、ディスクセットで /dev/did/dsk/d3 というデバイス ID が使用されている場合は、ローカルボリュームに /dev/md/dsk/d3 という名前は使用しないでください。この要件は、命名規則 /dev/md/setname/{r}dsk/d# を使用する共有ボリュームには適用されません。
  1. root 役割になります。
  2. md.tab ファイルを作成するときの参照用として、DID マッピングの一覧を表示します。

    md.tab ファイル内では、下位デバイス名 (cNtXdY) の代わりに完全な DID デバイス名を使用してください。DID デバイス名は、/dev/did/rdsk/dN の形式を取ります。

    phys-schost# cldevice show | grep Device
    === DID Device Instances ===
    DID Device Name:                                /dev/did/rdsk/d1
    Full Device Path:                               phys-schost-1:/dev/rdsk/c0t0d0
    DID Device Name:                                /dev/did/rdsk/d2
    Full Device Path:                               phys-schost-1:/dev/rdsk/c0t6d0
    DID Device Name:                                /dev/did/rdsk/d3
    Full Device Path:                               phys-schost-1:/dev/rdsk/c1t1d0
    Full Device Path:                               phys-schost-2:/dev/rdsk/c1t1d0
    …
  3. 作成されたディスクセットのボリューム定義を含む /etc/lvm/md.tab ファイルを作成します。

    サンプルの Example 4–4 ファイルについては、Example 4–4 を参照してください。


    注 -  サブミラーに使用するドライブにデータがすでに存在している場合は、ボリュームを設定する前にデータのバックアップを作成する必要があります。その後、データをミラーに復元します。

    クラスタ環境内のさまざまなノード上のローカルボリューム間での混乱を避けるため、クラスタ全体で各ローカルボリューム名が固有となるような命名規則を使用してください。たとえば、ノード 1 については、d100 から d199 の間で名前を選択します。ノード 2 では、d200 から d299 を使用します。

    md.tab ファイルを作成する方法の詳細については、Solaris Volume Manager のドキュメントおよび md.tab(4) のマニュアルページを参照してください。

使用例 4-4  md.tab のサンプルファイル

次の md.tab のサンプルファイルでは、dg-schost-1 という名前でディスクセットを定義しています。md.tab ファイル内の行の順序は重要ではありません。

dg-schost-1/d0 -m dg-schost-1/d10 dg-schost-1/d20
dg-schost-1/d10 1 1 /dev/did/rdsk/d1s0
dg-schost-1/d20 1 1 /dev/did/rdsk/d2s0

サンプル md.tab ファイルは、次のように構築されています。

  1. 先頭行では、デバイス d0 をボリューム d10d20 のミラーとして定義しています。–m は、このデバイスがミラーデバイスであることを示します。

    dg-schost-1/d0 -m dg-schost-1/d0 dg-schost-1/d20
  2. 2 行目では、d0 の最初のサブミラーであるボリューム d10 を一方向のストライプとして定義しています。

    dg-schost-1/d10 1 1 /dev/did/rdsk/d1s0
  3. 3 行目では、d0 の 2 番目のサブミラーであるボリューム d20 を一方向のストライプとして定義しています。

    dg-schost-1/d20 1 1 /dev/did/rdsk/d2s0

次のステップ

md.tab ファイルで定義したボリュームを起動します。ボリュームを起動する方法に進みます。