XML クラスタ構成ファイルを使用して新規グローバルクラスタノードを構成するには、以下の手順を実行します。新しいノードは、Oracle Solaris Cluster 4.2 ソフトウェアを実行する既存のクラスタノードから複製できます。
この手順では、次のクラスタコンポーネントを構成します。
クラスタノードのメンバーシップ
クラスタインターコネクト
グローバルデバイス
始める前に
次のタスクを実行します。
Oracle Solaris Cluster ソフトウェアをサポートするように Oracle Solaris OS がインストールされているか確認します。
Oracle Solaris ソフトウェアがすでにノード上にインストールされている場合は、Oracle Solaris のインストールが Oracle Solaris Cluster ソフトウェアの必要条件、およびそのクラスタにインストールする予定のほかのソフトウェアの必要条件を満たしていることを確認してください。Oracle Solaris Cluster ソフトウェアの要件を満たすように Oracle Solaris ソフトウェアをインストールする方法の詳細については、Oracle Solaris ソフトウェアをインストールする方法を参照してください。
NWAM が無効になっていることを確認します。手順については、Oracle Solaris Clusterソフトウェアパッケージをインストールする方法を参照してください。
SPARC: Oracle VM Server for SPARC の I/O ドメイン、またはゲストドメインをクラスタノードとして構成する場合、各物理マシン上に Oracle VM Server for SPARC ソフトウェアがインストールされていることと、ドメインが Oracle Solaris Cluster の要件を満たしていることを確認します。Oracle VM Server for SPARC ソフトウェアをインストールし、ドメインを作成する方法を参照してください。
Oracle Solaris Cluster ソフトウェアパッケージと必要な更新がノードにインストールされていることを確認します。Oracle Solaris Clusterソフトウェアパッケージをインストールする方法を参照してください。
クラスタが新しいノードの追加用に準備されていることを確認します。追加のグローバルクラスタノード用にクラスタを準備する方法を参照してください。
phys-schost-new# /usr/sbin/clinfo -n
Oracle Solaris Cluster ソフトウェアは、ノードでまだ構成されていません。クラスタにノードを追加できます。
別のクラスタにノードを追加する前に、既存のクラスタ構成情報を削除する必要があります。
ok boot -x
GRUB ベースのブートの詳細は、Oracle Solaris 11.2 システムのブートとシャットダウン のシステムのブートを参照してください。
画面には編集されたコマンドが表示されます。
phys-schost-new# /usr/cluster/bin/clnode remove
phys-schost# clnode export -o clconfigfile
出力先を指定します。
クラスタ構成 XML ファイルの名前。指定するファイル名は、既存のファイルまたはコマンドで作成される新規ファイルになります。
詳細は、clnode(1CL) のマニュアルページを参照してください。
Oracle Solaris の RPC 用 TCP ラッパー機能は、クラスタの構成に必要なノード間通信を妨げます。
次のコマンド出力例に示すように、config/enable_tcpwrappers が true に設定されている場合、TCP ラッパーが有効になっています。
# svccfg -s rpc/bind listprop config/enable_tcpwrappers config/enable_tcpwrappers boolean true
# svccfg -s rpc/bind setprop config/enable_tcpwrappers = false # svcadm refresh rpc/bind # svcadm restart rpc/bind
既存のノードを複製する場合、clnode export コマンドで作成したファイルを開きます。
既存のノードを複製しない場合は、新しいファイルを作成します。
clconfiguration(5CL)のマニュアルページに示した要素の階層に基づいてファイルを作成してください。このファイルは任意のディレクトリに格納できます。
XML 要素の値を作成するノード構成を反映するように変更します。
クラスタ構成 XML ファイルの構造と内容の詳細については、clconfiguration(5CL)のマニュアルページを参照してください。
phys-schost-new# xmllint --valid --noout clconfigfile
phys-schost-new# clnode add -n sponsor-node -i clconfigfile
既存のクラスタメンバーの名前を新しいノードのスポンサーの役割を果たすように指定します。
入力ソースとして使用するクラスタ構成 XML ファイルの名前を指定します。
/etc/hosts.allow ファイルへのこの追加を行わなかった場合、TCP ラッパーは、クラスタ管理ユーティリティーの RPC 経由でのノード間通信を妨げます。
# /usr/sbin/ipadm show-addr ADDROBJ TYPE STATE ADDR clprivnet0/N static ok ip-address/netmask-length …
phys-schost# clnode set -p reboot_on_path_failure=enabled
設定するプロパティーを指定します。
モニターされる共有ディスクパスすべてに障害が発生する場合、自動ノードリブートを有効化します。
phys-schost# clnode show === Cluster Nodes === Node Name: node … reboot_on_path_failure: enabled …
トラブルシューティング
構成の失敗 – 1 つ以上のノードがクラスタに参加できない場合、または間違った構成情報が指定された場合は、まずこの手順の再実行を試みます。それでも問題が修正されない場合は、誤った構成の各ノードで インストールの問題を修正する方法ために Oracle Solaris Cluster ソフトウェアを構成解除する方法 の手順を実行して、クラスタ構成からそのノードを削除します。Oracle Solaris Cluster ソフトウェアパッケージをアンインストールする必要はありません。次に、この手順を再度実行します。
次のステップ
定足数デバイスを使用する既存のクラスタに新しいノードを追加した場合は、グローバルクラスタへのノード追加後に定足数デバイスを更新する方法に進みます。
それ以外の場合は、定足数構成とインストールモードを確認する方法に進みます。