1 Oracle ZFS Storage Appliance の概要
プロジェクトレベルのレプリケーションとシェアレベルのレプリケーションの比較
レプリケーションを逆向きにする - 障害からの回復のシミュレート
任意の ZFS Storage Appliance から別の任意の ZFS Storage Appliance に対してレプリケーションを構成できます。これは、それぞれがクラスタに属しているかどうか、また、ZFSSA のクラスタピアにいずれかの方向のレプリケーションが構成されているかどうかには依存しませんが、次の制約があります。
クラスタの両方のピアから同じレプリケーションターゲットへのレプリケーションを構成することはできません。ただし、同じターゲット ZFSSA に 2 つの異なる IP アドレスを使用することで、そのような構成を実現できます。管理者はターゲット ZFSSA の複数の IP アドレスを使用することで、各クラスタヘッドに 1 つのレプリケーションターゲットを作成し、そのヘッドで使用できます。
クラスタピア間のレプリケーションを構成するときは、両方のコントローラを CLUSTERED 状態にしてレプリケーションを構成してください。プライベートネットワークアドレスは使用せず、各コントローラのプールに個別のレプリケーションターゲットを使用してください。
クラスタ構成でのレプリケーションの動作は、次の規則に従います。
プロジェクトとシェアのレプリケーション更新は、それを格納しているストレージプールをインポートしたいずれかのクラスタピアから送信されます。
レプリケーション更新は、ソース上のレプリケーションアクションに構成されている IP アドレスをインポートしたいずれかのピアによって受信されます。管理者は必ず、この IP アドレスを使用しているヘッドが、インポートされたレプリカを格納するストレージプールを持つようにしてください。クラスタを構成する際にプールおよび IP アドレスのリソースを同じヘッドに割り当てることで、この条件が保証されます。
ZFSSA が (テイクオーバーまたはフェイルバックの一部として) 対応するストレージプールまたは IP アドレスをエクスポートしたときに進行中のレプリケーション更新 (ZFSSA へと、ZFSSA からの両方) は失敗します。テイクオーバーまたはフェイルバック操作の影響を受けないストレージプールおよび IP アドレスを使用しているレプリケーション更新は、その操作の影響を受けません。
クラスタ化およびクラスタの用語の詳細は、Chapter 10, クラスタ構成を参照してください。