1 Oracle ZFS Storage Appliance の概要
プロジェクトレベルのレプリケーションとシェアレベルのレプリケーションの比較
レプリケーションを逆向きにする - 障害からの回復のシミュレート
ZFSSA はスナップショットをレプリケートし、各スナップショットはターゲットで原子的に受信されるため、ターゲット上のシェアのレプリカの内容は、スナップショットが作成された時点におけるソース上のシェアの内容と常に一致します。特定のグループで送信されるすべてのシェアのスナップショットは同時に作成されるため (上記を参照)、レプリケーション更新が正常に完了したあとは、パッケージの内容全体が、ソース上でスナップショットが作成された時点 (レプリケーション更新の開始時) のグループの内容と厳密に一致します。
ただし、各シェアのスナップショットは個別に (および順次に) レプリケートされるため、パッケージ内の一部のシェアが、同じパッケージ内のほかのシェアよりも新しいスナップショットで更新されていることはありえます。このようになるのは、レプリケーション更新の進行中 (一部のシェアは更新済みだが、ほかのシェアはまだ更新されていない)、およびレプリケーション更新の失敗後 (一部のシェアは更新済みだが、ほかのシェアは更新されていない可能性がある) です。
まとめると、次のようになります。
各シェアには、ターゲット上で常にポイントインタイムの整合性があります (自己整合性)。
前回のレプリケーション更新が成功した場合で、レプリケーション更新が進行中でないときは、パッケージの各シェア相互にもポイントインタイムの整合性があります (パッケージ整合性)。
レプリケーション更新が進行中の場合、または前回の更新が失敗した場合、パッケージのシェア相互には整合性がない可能性がありますが、それぞれの自己整合性は保たれます。パッケージの整合性がアプライアンスに重要となる場合は、レプリケーションパッケージのクローンを作成する必要があります。これにより、各シェアのもっとも新しく正常に受信されたスナップショットのクローンが常に作成されます。