Oracle® Solaris 11.2 でのデバイスの管理

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更新: 2014 年 7 月
 
 

USB デバイスの機能および互換性の問題

USB デバイスの速度を識別するには、/var/adm/messages ファイルで次のようなメッセージを確認します。

Dec 13 17:05:57 mysystem usba: [ID 912658 kern.info] USB 2.0 device
(usb50d,249) operating at hi speed (USB 2.x) on USB 2.0 external hub:
storage@4, scsa2usb0 at bus address 4

特に記載がない場合、Oracle Solaris は SPARC および x86 ベースのシステムの両方で USB デバイスをサポートします。それ以外のストレージデバイスでも、scsa2usb.conf ファイルを変更すれば使用できることがあります。詳細は、scsa2usb(7D) のマニュアルページを参照してください。

次のセクションでは、特定の USB デバイスに関するその他の情報を提供します。

バス電源供給方式のデバイス

USB ハブは自己電源供給方式ではありません。USB ハブは、接続している USB バスから供給された電力をハブに接続されているデバイスに提供します。その結果、および電源管理のために、これらのダウンストリームデバイスへの電力は制限されています。このため、これらのハブに負荷をかけ過ぎないでください。特に次の制限事項に注意してください。

  • 2 つのバス電源供給方式のハブを多段接続することはできません。

  • バス電源供給方式のハブの各ポートの最大消費電力は 100mA に制限されます。

  • バス電源供給方式のハブに接続できるのは、自己電源供給方式のデバイスまたは低電力のバス電源供給方式のデバイスのみであり、高電力のバス電源供給方式のデバイスは接続できません。

  • 一部のハブまたはデバイスでは、電源に問題があると報告されることがあります。そのようなハブでは、接続は予測不能である場合があります。

USB キーボードとマウス

SPARC ベースのシステムでは、システムのリブート時または ok プロンプトの状態で、キーボードおよびマウスを取り外さないでください。ブートプロセス中は、OpenBoot PROM (OBP) の制限により、キーボードおよびマウスデバイスはマザーボードのルートハブのポートにしか接続できません。システムのリブート後、いつでもキーボードおよびマウスを別のハブに移動できます。これらのデバイスは、ポートに接続すると完全に機能します。

SPARC ベースのシステムでは、これらのデバイスに関する次の問題に注意してください。

  • 電源キーの動作は、USB キーボードとタイプ 5 キーボードで異なります。USB キーボードでは、SUSPEND/SHUTDOWN キーを押すと、システムが中断またはシャットダウンされます。ただし、このキーではシステムの電源を投入できません。

  • 旧バージョンの SPARC ベースのシステムでは、USB キーボードおよびマウスデバイスは、タイプ 3、4、または 5 のキーボードと同時には動作しません。

複数のキーボードおよびマウスデバイスのサポートについては、virtualkm(7D) のマニュアルページを参照してください。

USB ハブとホストコントローラ

USB ホストコントローラには、システムのバックパネルにポートがあるルートハブと呼ばれる組み込みハブがあります。

USB ハブを使用する場合は、次のことを避けてください。

  • SPARC ベースのシステムまたは x86 ベースのシステムでの 4 段を超えるハブの多段接続。SPARC システムでは、OpenBootPROM (OBP) は 4 段を超えるデバイスを正確に認識できません。

  • バス電源供給方式のハブの多段接続。バス電源供給方式のハブは独自の電源を持っていません。

  • バス電源供給方式のハブへの、大量の電力を必要とするデバイス (ほかのデバイスのためのハブの電力を枯渇させる可能性がある USB フロッピーディスクドライブなど) の接続。バス電源供給方式のハブは、これらのデバイスへの接続を拒否する場合があります。


注 -  USB 3.0 ホストコントローラは、制御、一括、および割り込みの転送タイプをサポートします。ただし、以前の USB バージョンとは異なり、アイソクロナス転送タイプをサポートしていません。