Oracle® Solaris 11.2 でのデバイスの管理

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更新: 2014 年 7 月
 
 

IB デバイス情報の表示

IB デバイスの情報を表示するには、次のコマンド構文を使用します。

# cfgadm -[a]l

ここで、–a オプションを指定すると、–l オプションのみを使用した場合よりも多くの情報が表示されます。

次の出力例では、関連する IB 情報のみが表示されるように情報が切り捨てられています。

# cfgadm -al
Ap_Id                       Type         Receptacle     Occupant     Condition
ib                          IB-Fabric    connected      configured   ok
hca:21280001A0A478          IB-HCA       connected      configured   ok
ib::21280001A0A47A,0,ipib   IB-PORT      connected      configured   ok
ib::21280001A0A479,0,ipib   IB-PORT      connected      configured   ok
ib::1730000008070,0,hnfs    IB-HCA_SVC   connected      configured   ok
ib::daplt,0                 IB-PSEUDO    connected      configured   ok
ib::iser,0                  IB-PSEUDO    connected      configured   ok
ib::rdsib,0                 IB-PSEUDO    connected      configured   ok
ib::rdsv3,0                 IB-PSEUDO    connected      configured   ok
ib::rpcib,0                 IB-PSEUDO    connected      configured   ok
ib::sdpib,0                 IB-PSEUDO    connected      configured   ok
ib::sol_umad,0              IB-PSEUDO    connected      configured   ok
ib::sol_uverbs,0            IB-PSEUDO    connected      configured   ok

cfgadm コマンドは接続点についての情報を表示します。「接続点」とは、DR 操作を行うことができるシステム内の特定の場所のことです。

接続点の詳細は、接続点を参照してください。cfgadm コマンドでサポートされる接続点については、cfgadm_ib(1M) のマニュアルページを参照してください。

接続点は、受容体と占有装置で構成されます。次の表は、対応する受容体、占有装置、および状態の組み合わせの状態に応じたデバイスの状態を示しています。

受容体/占有装置/状態の組み合わせの状態
説明
connected/configured/ok
デバイスは接続されており利用可能です。devinfo ノードが存在します。
connected/unconfigured/unknown
デバイスは利用不可で、このデバイスの devinfo ノードやデバイスドライバは存在しません。あるいは、このデバイスは ib 連結ドライバで使用できるように構成されませんでした。IB デバイスマネージャーではこのデバイスが認識されている可能性もあります。

デバイスは接続点 ID (Ap_Id) でリストされます。IB の Ap_Id は、すべて connected と表示されます。次のリストは、出力例の特定の Ap_Id の情報を示しています。

ib::21280001A0A47A,0,ipib

ポート GUID に接続され、ipib サービスにバインドされている IB ポートデバイスを識別しています。

ib::sdpib,0

擬似デバイスを識別しています。

hca:21280001A0A478

HCA デバイスを識別しています。

ib::1730000008070,0,hnfs

hnfs サービスにバインドされている IB HCA_SVC デバイスを識別しています。

ib::ibgen,0

擬似デバイスを識別しています。

cfgadm コマンドのほかのオプションを使用すると、表示される情報をさらにカスタマイズできます。次の例は、いくつかのオプションの使用方法を示しています。

使用例 3-1  ポートデバイスに関する情報の表示

次の例は、ポートデバイス ib::21280001A0A47A,0,ipib に関する情報を表示しています。

# cfgadm -al -s "cols=ap_id:info" ib::21280001A0A47A,0,ipib
Ap_Id                          Information
ib::21280001A0A47A,0,ipib      ipib
使用例 3-2  HCA デバイスのポートおよび GUID 情報の表示

この例は、HCA デバイス hca::1730000008070 のポートの数、およびそれぞれのポートの GUID を示しています。

# cfgadm -al -s "cols=ap_id:info" hca::1730000008070
Ap_Id                          Information
hca::1730000008070             VID: 0x15b3, PID: 0x5a44, #ports: 0x2,
port1 GUID: 0x1730000008071, port2 GUID: 0x1730000008072
使用例 3-3  HCA デバイスのカーネルクライアントの表示

この例は、HCA hca:173000007F50 のカーネルクライアントを表示しています。

$ cfgadm -x list_clients hca:173000007F50
Ap_Id                       IB Client         Alternate HCA
ib::1730000007F51D0            ibgen              no
ib::1730000007F51D1            ibgen              no
ib::1730000007F51,0,ipib       ibd                no
ib::ibgen,0                    ibgen              no
-                              ibdm               no
-                              ibmf               no
-                              nfs/ib             no

この出力例で、カーネル IB クライアントが hca:173000007F50 以外の HCA を使用している場合は、列 Alternate HCA のエントリに yes が示されます。この HCA を使用しない IB マネージャーおよびカーネルクライアントの場合、Ap_Id は表示されません。また、EoIB は Solaris IB フレームワークを使用していますが、このコマンドは EoIB をカーネル IB クライアントとしてリストしません。

使用例 3-4  サポートされる通信サービスの表示

次の例は、IBTF (InfiniBand Transport Framework) によって現在使用されている IB 通信サービスをリストしています。

# cfgadm -x list_services ib
Port communication services:
srp
VPPA communication services:
ibd
HCA_SVC communication services:
hnfs

prtconf コマンドの使用方法

prtconf コマンドを使用して IB デバイスの一般的な情報を表示することもできます。次の例では、pci15b3,673c は IB HCA を示しています。

$ prtconf
.
.
.
ib, instance #0
rpcib, instance #0
rdsib, instance #0
daplt, instance #0
rdsv3, instance #0
sdpib, instance #0
sol_umad, instance #0
sol_uverbs, instance #0
iser, instance #0
.
.
.
pci15b3,673c, instance #0
ibport, instance #0
ibport, instance #1