グローバルクラスタにノードを追加したら、共有ディスク、NAS デバイス、定足数サーバー、またはこれらの組み合わせのどれを使用しているかに関わらず、定足数デバイスの構成情報を更新する必要があります。これを行うには、定足数デバイスをすべて削除して、グローバルデバイスの名前空間を更新します。必要に応じて、使用を継続する定足数デバイスを再構成することもできます。この更新により、それぞれの定足数デバイスに新しいノードが登録され、クラスタ内の新しいノード数に基づいて、定足数デバイスの投票数が再計算されます。
新しく構成された SCSI 定足数デバイスは、SCSI-3 予約に設定されます。
始める前に
追加されたノードへの Oracle Solaris Cluster ソフトウェアのインストールが完了したことを確認します。
phys-schost# cluster status -t node
コマンド出力にそれぞれの定足数デバイスとノードの一覧が表示されます。次の出力例は、現在の SCSI 定足数デバイス d3 を示しています。
phys-schost# clquorum list d3 …
構成する定足数デバイスごとにこの手順を実行します。
phys-schost# clquorum remove device-name
定足数デバイスの名前を指定します。
定足数デバイスの削除が成功した場合、定足数デバイスの一覧は表示されません。
phys-schost# clquorum status
phys-schost# cldevice populate
cldevice populate コマンドは、1 つのノードからのみ発行されても、リモートからすべてのノードで実行されます。cldevice populate コマンドが処理を終了したかどうかを確認するには、クラスタの各ノードで次のコマンドを実行します。
phys-schost# ps -ef | grep scgdevs
もともと定足数デバイスとして構成されていたデバイスと同じデバイスを構成するか、構成する新しい共有デバイスを選択することができます。
phys-schost# cldevice list -v
出力は次のようになります。
DID Device Full Device Path ---------- ---------------- d1 phys-schost-1:/dev/rdsk/c0t0d0 d2 phys-schost-1:/dev/rdsk/c0t6d0 d3 phys-schost-2:/dev/rdsk/c1t1d0 d3 phys-schost-1:/dev/rdsk/c1t1d0 …
phys-schost# clquorum add -t type device-name
定足数デバイスの種類を指定します。このオプションを指定しない場合、デフォルトの種類である shared_disk が使用されます。
phys-schost# clquorum list
出力には、それぞれの定足数デバイスとノードの一覧が表示されるはずです。
次の例では、元の SCSI 定足数デバイス d2 を特定し、この定足数デバイスを削除し、使用できる共有デバイスの一覧を表示し、グローバルデバイスの名前空間を更新し、d3 を新しい SCSI 定足数デバイスとして構成して、新しいデバイスを検証します。
phys-schost# clquorum list d2 phys-schost-1 phys-schost-2 phys-schost# clquorum remove d2 phys-schost# clquorum status … --- Quorum Votes by Device --- Device Name Present Possible Status ----------- ------- -------- ------ phys-schost# cldevice list -v DID Device Full Device Path ---------- ---------------- … d3 phys-schost-2:/dev/rdsk/c1t1d0 d3 phys-schost-1:/dev/rdsk/c1t1d0 … phys-schost# cldevice populate phys-schost# ps -ef - grep scgdevs phys-schost# clquorum add d3 phys-schost# clquorum list d3 phys-schost-1 phys-schost-2
次のステップ
定足数構成とインストールモードを確認する方法に進みます。