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更新: 2016 年 7 月
 
 

ゾーンクラスタにファイルシステムを追加する

ファイルシステムをゾーンクラスタに追加し、オンラインにしたら、ファイルシステムはそのゾーンクラスタ内からの使用を承認されます。使用するファイルシステムをマウントするには、SUNW.HAStoragePlus または SUNW.ScalMountPoint といったクラスタリソースを使用することでファイルシステムを構成します。


注 -  使用を単一のゾーンクラスタノードに制限するファイルシステムを追加するには、代わりに 特定のゾーンクラスタノードにローカルファイルシステムを追加するを参照してください。

このセクションでは、ゾーンクラスタで使用するファイルシステムを追加するための次の手順について説明します。

Oracle Solaris Cluster Manager を使用して、ゾーンクラスタにファイルシステムを追加することもできます。ブラウザインタフェースのログイン手順については、Oracle Solaris Cluster 4.3 システム管理 の Oracle Solaris Cluster Manager にアクセスする方法を参照してください。

高可用性ローカルファイルシステムをゾーンクラスタに追加する方法 (clsetup)

この手順を実行して、グローバルクラスタで高可用性ローカルファイルシステムをゾーンクラスタによって使用されるように構成します。ファイルシステムがゾーンクラスタに追加され、HAStoragePlus リソースを使用してローカルファイルシステムの可用性が高くなるように構成されます。


注 -  別の方法として、コマンド行または Oracle Solaris Cluster Manager のどちらかを使用してこのタスクを実行することもできます。

コマンド行を使用してこのタスクを実行するには、高可用性ローカルファイルシステムをゾーンクラスタに追加する方法 (CLI)を参照してください。

Oracle Solaris Cluster Manager ブラウザインタフェースを使用してこのタスクを実行するには、「ゾーンクラスタ」をクリックし、ゾーンクラスタ名をクリックしてそのページに移動し、「Solaris リソース」タブをクリックしてから、「ファイルシステム」セクションで「追加」をクリックしてファイルシステムウィザードを起動します。Oracle Solaris Cluster Manager ログイン手順については、Oracle Solaris Cluster 4.3 システム管理 の Oracle Solaris Cluster Manager にアクセスする方法を参照してください。


この手順のすべてのステップは、グローバルクラスタの 1 つのノードから実行します。

  1. そのゾーンクラスタをホストしているグローバルクラスタのノードで、root 役割になります。
  2. グローバルクラスタ上で、ゾーンクラスタで使用するファイルシステムを作成します。

    ファイルシステムが共有ディスクに作成されていることを確認します。

  3. clsetup ユーティリティーを起動します。
    phys-schost# clsetup

    メインメニューが表示されます。


    ヒント  -  前の画面に戻るには、< キーを押して Return キーを押します。
  4. 「ゾーンクラスタ」メニュー項目を選択します。

    ゾーンクラスタタスクメニューが表示されます。

  5. 「ゾーンクラスタにファイルシステム/ストレージデバイスを追加」メニュー項目を選択します。

    「ゾーンクラスタの選択」メニューが表示されます。

  6. ファイルシステムを追加するゾーンクラスタを選択します。

    「ストレージの種類の選択」メニューが表示されます。

  7. 「ファイルシステム」メニュー項目を選択します。

    「ゾーンクラスタに対するファイルシステムの選択」メニューが表示されます。

  8. ゾーンクラスタに追加するファイルシステムを選択します。

    リストにあるファイルシステムは、共有ディスク上に構成されるファイルシステムであり、ゾーンクラスタが構成されているノードからアクセスできます。e を入力して、ファイルシステムのすべてのプロパティーを手動で指定することもできます。

    「マウントの種類の選択」メニューが表示されます。

  9. ループバックマウントタイプを選択します。

    「ゾーンクラスタに対するファイルシステムのプロパティー」メニューが表示されます。

  10. 追加しているファイルシステムで変更が許可されているプロパティーを変更します。

    注 -  UFS ファイルシステムの場合は、ロギングを有効にします。

    完了したら、d と入力し、Return キーを押します。

  11. c を入力して、構成の変更を保存します。

    構成の変更の結果が表示されます。

  12. 完了後 clsetup ユーティリティーを終了します。
  13. ファイルシステムが追加されたことを確認します。
    phys-schost# clzonecluster show -v zone-cluster-name

次のステップ

HAStoragePlus リソースを使用して、ファイルシステムの可用性が高くなるように構成します。HAStoragePlus リソースは、ファイルシステムを使用するよう構成されているアプリケーションを現在ホストするゾーンクラスタノードへのファイルシステムのマウントを管理します。 Oracle Solaris Cluster 4.3 データサービス計画および管理ガイド の 高可用性ローカルファイルシステムの有効化を参照してください。

高可用性ローカルファイルシステムをゾーンクラスタに追加する方法 (CLI)

グローバルクラスタ上で、ゾーンクラスタで使用するための高可用性ローカルファイルシステムを追加するには、この手順を実行します。


注 -  別の方法として、clsetup ユーティリティーを使用してこのタスクを実行することもできます。高可用性ローカルファイルシステムをゾーンクラスタに追加する方法 (clsetup)を参照してください。

ゾーンクラスタに ZFS プールを追加するには、代わりに ZFS ストレージプールをゾーンクラスタに追加する方法 (clsetup)の手順を実行します。または、ゾーンクラスタで ZFS ストレージプールを高可用性になるように構成するには、Oracle Solaris Cluster 4.3 データサービス計画および管理ガイド の ローカル ZFS ファイルシステムを高可用性にするように HAStoragePlus リソースタイプを設定する方法を参照してください。


  1. そのゾーンクラスタをホストしているグローバルクラスタのノードで、root 役割になります。

    この手順のすべてのステップは、グローバルクラスタの 1 つのノードから実行します。

  2. グローバルクラスタ上で、ゾーンクラスタで使用するファイルシステムを作成します。

    ファイルシステムが共有ディスクに作成されていることを確認します。

  3. ファイルシステムをゾーンクラスタ構成に追加します。
    phys-schost# clzonecluster configure zone-cluster-name
    clzc:zone-cluster-name> add fs
    clzc:zone-cluster-name:fs> set dir=mount-point
    clzc:zone-cluster-name:fs> set special=disk-device-name
    clzc:zone-cluster-name:fs> set raw=raw-disk-device-name
    clzc:zone-cluster-name:fs> set type=FS-type
    clzc:zone-cluster-name:fs> end
    clzc:zone-cluster-name> verify
    clzc:zone-cluster-name> commit
    clzc:zone-cluster-name> exit
    dir=mount-point

    ファイルシステムのマウントポイントを指定する

    special=disk-device-name

    ディスクデバイスの名前を指定する

    raw=raw-disk-device-name

    raw ディスクデバイスの名前を指定する

    type=FS-type

    ファイルシステムの種類を指定する


    注 -  UFS ファイルシステムのロギングを有効にします。
  4. ファイルシステムが追加されたことを確認します。
    phys-schost# clzonecluster show -v zone-cluster-name
使用例 14  高可用性ローカルファイルシステムをゾーンクラスタに追加する (CLI)

この例では、sczone ゾーンクラスタで使用するためのローカルのファイルシステム /global/oracle/d1 を追加します。

phys-schost-1# clzonecluster configure sczone
clzc:sczone> add fs
clzc:sczone:fs> set dir=/global/oracle/d1
clzc:sczone:fs> set special=/dev/md/oracle/dsk/d1
clzc:sczone:fs> set raw=/dev/md/oracle/rdsk/d1
clzc:sczone:fs> set type=ufs
clzc:sczone:fs> add options [logging]
clzc:sczone:fs> end
clzc:sczone> verify
clzc:sczone> commit
clzc:sczone> exit

phys-schost-1# clzonecluster show -v sczone
…
Resource Name:                            fs
dir:                                       /global/oracle/d1
special:                                   /dev/md/oracle/dsk/d1
raw:                                       /dev/md/oracle/rdsk/d1
type:                                      ufs
options:                                   [logging]
cluster-control:                           [true]
…

次のステップ

HAStoragePlus リソースを使用して、ファイルシステムの可用性が高くなるように構成します。HAStoragePlus リソースは、ファイルシステムを使用するよう構成されているアプリケーションを現在ホストするゾーンクラスタノードへのファイルシステムのマウントを管理します。 Oracle Solaris Cluster 4.3 データサービス計画および管理ガイド の 高可用性ローカルファイルシステムの有効化を参照してください。

ZFS ストレージプールをゾーンクラスタに追加する方法 (clsetup)

ゾーンクラスタに ZFS ストレージプールを追加するには、この手順を実行してください。プールは、単一のゾーンクラスタノードに対してローカルにすることも、HAStoragePlus を使用して、可用性が高くなるように構成することもできます。

clsetup ユーティリティーは、選択されたゾーンクラスタが構成されているノードからアクセスできる共有ディスク上で構成されているすべての ZFS プールを検出して表示します。clsetup ユーティリティーを使用してクラスタスコープ内の ZFS ストレージプールを既存のゾーンクラスタに追加したら、clzonecluster コマンドを使用して、構成を変更したりノードスコープ内の ZFS ストレージプールを追加したりできます。


注 -  別の方法として、コマンド行または Oracle Solaris Cluster Manager のどちらかを使用してこのタスクを実行することもできます。

コマンド行を使用してこのタスクを実行するには、ZFS ストレージプールをゾーンクラスタに追加する方法 (CLI)を参照してください。

Oracle Solaris Cluster Manager ブラウザインタフェースを使用してこのタスクを実行するには、「ゾーンクラスタ」をクリックし、ゾーンクラスタ名をクリックしてそのページに移動し、「Solaris リソース」タブをクリックしてから、「ZFS ストレージプールのデータセット」セクションで「追加」をクリックします。Oracle Solaris Cluster Manager ログイン手順については、Oracle Solaris Cluster 4.3 システム管理 の Oracle Solaris Cluster Manager にアクセスする方法を参照してください。


始める前に

ゾーンクラスタのすべてのノードに接続されている共有ディスク上で、この ZFS プールが接続されていることを確認します。ZFS プールを作成する手順については、Oracle Solaris 11.3 での ZFS ファイルシステムの管理を参照してください。

  1. そのゾーンクラスタをホストしているグローバルクラスタのノードで、root 役割になります。

    この手順のすべてのステップは、グローバルクラスタの 1 つのノードから実行します。

  2. clsetup ユーティリティーを起動します。
    phys-schost# clsetup

    メインメニューが表示されます。


    ヒント  -  前の画面に戻るには、< キーを押して Return キーを押します。
  3. 「ゾーンクラスタ」メニュー項目を選択します。

    ゾーンクラスタタスクメニューが表示されます。

  4. 「ゾーンクラスタにファイルシステム/ストレージデバイスを追加」メニュー項目を選択します。

    「ゾーンクラスタの選択」メニューが表示されます。

  5. ZFS ストレージプールを追加するゾーンクラスタを選択します。

    「ストレージの種類の選択」メニューが表示されます。

  6. 「ZFS」メニュー項目を選択します。

    「ゾーンクラスタに対する ZFS プールの選択」メニューが表示されます。

  7. ゾーンクラスタに追加する ZFS プールを選択します。

    リストにある ZFS プールは、共有ディスク上に構成されているもので、ゾーンクラスタが構成されているノードからアクセスできます。e を入力して、ZFS プールのプロパティーを手動で指定することもできます。

    「ゾーンクラスタに対する ZFS プールデータセットのプロパティー」メニューが表示されます。選択された ZFS プールは、name プロパティーに割り当てられます。

  8. d と入力し、Return キーを押します。

    「ゾーンクラスタに対するファイルシステム/ストレージデバイスの確認」メニューが表示されます。

  9. c を入力して、構成の変更を保存します。

    構成の変更の結果が表示されます。例:

     >>> Result of Configuration Change to the Zone Cluster(sczone) <<<
    
    Adding file systems or storage devices to sczone zone cluster...
    
    The zone cluster is being created with the following configuration
    
    /usr/cluster/bin/clzonecluster configure sczone
    add dataset
    set name=myzpool5
    end
    
    Configuration change to sczone zone cluster succeeded.
  10. 完了後 clsetup ユーティリティーを終了します。
  11. ファイルシステムが追加されたことを確認します。
    phys-schost# clzonecluster show -v zoneclustername
  12. ZFS ストレージプールを高可用性にするには、HAStoragePlus リソースを使用してプールを構成します。

    HAStoragePlus リソースは、ファイルシステムを使用するよう構成されているアプリケーションを現在ホストするゾーンクラスタノードへのプール内のファイルシステムのマウントを管理します。Oracle Solaris Cluster 4.3 データサービス計画および管理ガイド の 高可用性ローカルファイルシステムの有効化を参照してください。

ZFS ストレージプールをゾーンクラスタに追加する方法 (CLI)

ゾーンクラスタに ZFS ストレージプールを追加するには、この手順を実行してください。


注 -  別の方法として、clsetup ユーティリティーを使用してこのタスクを実行することもできます。ZFS ストレージプールをゾーンクラスタに追加する方法 (clsetup)を参照してください。

ゾーンクラスタで ZFS ストレージプールを高可用性になるように構成するには、Oracle Solaris Cluster 4.3 データサービス計画および管理ガイド の ローカル ZFS ファイルシステムを高可用性にするように HAStoragePlus リソースタイプを設定する方法を参照してください。


  1. そのゾーンクラスタをホストしているグローバルクラスタのノードで、root 役割になります。

    この手順のすべてのステップは、大域ゾーンの 1 つのノードから実行します。

  2. グローバルクラスタ上で、ZFS ストレージプールを作成します。

    ゾーンクラスタのすべてのノードに接続されている共用ディスク上で、プールが接続されている必要があります。

    ZFS プールを作成する手順については、Oracle Solaris 11.3 での ZFS ファイルシステムの管理を参照してください。

  3. プールをゾーンクラスタ構成に追加します。
    phys-schost# clzonecluster configure zone-cluster-name
    clzc:zone-cluster-name> add dataset
    clzc:zone-cluster-name:dataset> set name=ZFSpoolname
    clzc:zone-cluster-name:dataset> end
    clzc:zone-cluster-name> verify
    clzc:zone-cluster-name> commit
    clzc:zone-cluster-name> exit
  4. ファイルシステムが追加されたことを確認します。
    phys-schost# clzonecluster show -v zone-cluster-name
使用例 15  ZFS ストレージプールをゾーンクラスタに追加する (CLI)

次に、ゾーンクラスタ sczone に追加された ZFS ストレージプール zpool1 の例を示します。

phys-schost-1# clzonecluster configure sczone
clzc:sczone> add dataset
clzc:sczone:dataset> set name=zpool1
clzc:sczone:dataset> end
clzc:sczone> verify
clzc:sczone> commit
clzc:sczone> exit

phys-schost-1# clzonecluster show -v sczone
…
Resource Name:                                dataset
name:                                          zpool1
…

次のステップ

HAStoragePlus リソースを使用して、高可用性の ZFS ストレージプールを構成します。HAStoragePlus リソースは、ファイルシステムを使用するよう構成されているアプリケーションを現在ホストするゾーンクラスタノードへのプール内のファイルシステムのマウントを管理します。Oracle Solaris Cluster 4.3 データサービス計画および管理ガイド の 高可用性ローカルファイルシステムの有効化を参照してください。

クラスタファイルシステムをゾーンクラスタに追加する方法 (clsetup)

clsetup ユーティリティーは、選択されたゾーンクラスタが構成されているクラスタノードで構成されている使用可能なファイルシステムを検出して表示します。clsetup ユーティリティーを使用してファイルシステムを追加するときは、ファイルシステムはクラスタスコープで追加されます。

ゾーンクラスタに追加できるクラスタファイルシステムのタイプは次のとおりです。

  • UFS クラスタファイルシステム - /etc/vfstab ファイルで、global マウントオプションを使用して、ファイルシステムのタイプを指定します。このファイルシステムは、共有ディスク上または Solaris Volume Manager デバイス上に置くことができます。

  • StorageTek QFS 共有ファイルシステム - shared マウントオプションを使用して、/etc/vfstab ファイルにファイルシステムタイプを指定します。

  • ACFS - 指定した ORACLE_HOME パスに基づいて自動的に検出されます。


注 -  別の方法として、コマンド行または Oracle Solaris Cluster Manager のどちらかを使用してこのタスクを実行することもできます。

コマンド行を使用してこのタスクを実行するには、次のいずれかの手順を参照してください。

Oracle Solaris Cluster Manager ブラウザインタフェースを使用してこのタスクを実行するには、「ゾーンクラスタ」をクリックし、ゾーンクラスタ名をクリックしてそのページに移動し、「Solaris リソース」タブをクリックしてから、「ファイルシステム」セクションで「追加」をクリックしてファイルシステムウィザードを起動します。Oracle Solaris Cluster Manager ログイン手順については、Oracle Solaris Cluster 4.3 システム管理 の Oracle Solaris Cluster Manager にアクセスする方法を参照してください。


始める前に

ゾーンクラスタに追加するクラスタファイルシステムが構成されていることを確認します。クラスタファイルシステムの計画およびクラスタファイルシステムの作成を参照してください。

  1. そのゾーンクラスタをホストしているグローバルクラスタのノードで、root 役割になります。

    この手順のすべてのステップは、グローバルクラスタの 1 つのノードから実行します。

  2. ゾーンクラスタノードをホストするグローバルクラスタの各ノード上で、ゾーンクラスタにマウントするファイルシステムの /etc/vfstab ファイルにエントリを追加してください。
    phys-schost# vi /etc/vfstab
    • UFS エントリの場合は、次の例のように global マウントオプションを含めます。
      /dev/md/datadg/dsk/d0 /dev/md/datadg/rdsk/d0 /global/fs ufs 2 no global, logging
    • 共有 QFS エントリの場合は、次の例のように shared マウントオプションを含めます。
      Data-cz1    -    /db_qfs/Data1 samfs - no shared,notrace
  3. グローバルクラスタで、clsetup ユーティリティーを起動します。
    phys-schost# clsetup

    メインメニューが表示されます。


    ヒント  -  前の画面に戻るには、< キーを押して Return キーを押します。
  4. 「ゾーンクラスタ」メニュー項目を選択します。

    ゾーンクラスタタスクメニューが表示されます。

  5. 「ゾーンクラスタにファイルシステム/ストレージデバイスを追加」メニュー項目を選択します。

    「ゾーンクラスタの選択」メニューが表示されます。

  6. ファイルシステムを追加するゾーンクラスタを選択します。

    「ストレージの種類の選択」メニューが表示されます。

  7. 「ファイルシステム」メニュー項目を選択します。

    「ゾーンクラスタに対するファイルシステムの選択」メニューが表示されます。

  8. リストからファイルシステムを選択します。

    e を入力して、ファイルシステムのすべてのプロパティーを手動で指定することもできます。ACFS ファイルシステムを使用している場合は、Discover ACFS を選択してから、ORACLE_HOME ディレクトリを指定します。

    「マウントの種類の選択」メニューが表示されます。

  9. ゾーンクラスタにループバックファイルシステムマウントタイプを選択します。

    Step 7 で ACFS を選択した場合、ACFS では直接マウントの種類しかサポートされていないため、clsetup ユーティリティーはこの手順をスキップします。

    ループバックファイルシステムの作成の詳細は、Oracle Solaris 11.3 でのファイルシステムの管理 の LOFS ファイルシステムを作成およびマウントする方法を参照してください。

    「ゾーンクラスタに対するファイルシステムのプロパティー」メニューが表示されます。

  10. マウントポイントのディレクトリを指定します。

    dir プロパティーに番号を入力し、Return キーを押します。次に、LOFS のマウントポイントのディレクトリ名を「新しい値」フィールドに入力し、Return キーを押します。

    完了したら、d と入力し、Return キーを押します。「ゾーンクラスタに対するファイルシステム/ストレージデバイスの確認」メニューが表示されます。

  11. c を入力して、構成の変更を保存します。

    構成の変更の結果が表示されます。例:

      >>> Result of Configuration Change to the Zone Cluster(sczone) <<<
    
    Adding file systems or storage devices to sczone zone cluster...
    
    The zone cluster is being created with the following configuration
    
    /usr/cluster/bin/clzonecluster configure sczone
    add fs
    set dir=/zones/sczone/dsk/d0
    set special=/global/fs
    set type=lofs
    end
    
    Configuration change to sczone zone cluster succeeded.
  12. 完了後 clsetup ユーティリティーを終了します。
  13. LOFS ファイルシステムが追加されたことを確認します。
    phys-schost# clzonecluster show -v zone-cluster-name

次のステップ

(オプション) HAStoragePlus リソースによって管理されるようにクラスタファイルシステムを構成します。HAStoragePlus リソースは、グローバルクラスタ内でのファイルシステムのマウントを管理し、あとで、そのファイルシステムを使用するように構成されたアプリケーションを現在ホストしているゾーンクラスタノードに対してループバックマウントを実行します。詳細は、Oracle Solaris Cluster 4.3 データサービス計画および管理ガイド の クラスタファイルシステムの HAStoragePlus リソースの構成を参照してください。

UFS クラスタファイルシステムをゾーンクラスタに追加する方法 (CLI)

ゾーンクラスタで使用するための UFS クラスタファイルシステムを追加するには、この手順を実行します。


注 -  別の方法として、clsetup ユーティリティーを使用してこのタスクを実行することもできます。クラスタファイルシステムをゾーンクラスタに追加する方法 (clsetup)を参照してください。
  1. そのゾーンクラスタをホストしているグローバルクラスタの投票ノードで、root 役割になります。

    この手順のすべてのステップは、グローバルクラスタの 1 つの投票ノードから実行します。

  2. グローバルクラスタ上で、ゾーンクラスタで使用するクラスタファイルシステムを構成します。
  3. ゾーンクラスタノードをホストするグローバルクラスタの各ノード上で、ゾーンクラスタにマウントするファイルシステムの /etc/vfstab ファイルにエントリを追加してください。
    phys-schost# vi /etc/vfstab
    …
    /dev/global/dsk/d12s0 /dev/global/rdsk/d12s0/ /global/fs ufs 2 no global, logging
  4. クラスタファイルシステムをゾーンクラスタのループバックファイルシステムとして構成します。
    phys-schost# clzonecluster configure zone-cluster-name
    clzc:zone-cluster-name> add fs
    clzc:zone-cluster-name:fs> set dir=zone-cluster-lofs-mountpoint
    clzc:zone-cluster-name:fs> set special=global-cluster-mount-point
    clzc:zone-cluster-name:fs> set type=lofs
    clzc:zone-cluster-name:fs> end
    clzc:zone-cluster-name> verify
    clzc:zone-cluster-name> commit
    clzc:zone-cluster-name> exit
    dir=zone-cluster-lofs-mount-point

    ゾーンクラスタでクラスタファイルシステムを使用できるように、LOFS のファイルシステムマウントポイントを指定します。

    special=global-cluster-mount-point

    グローバルクラスタの元のクラスタファイルシステムのファイルシステムマウントポイントを指定します。

    ループバックファイルシステムの作成の詳細は、Oracle Solaris 11.3 でのファイルシステムの管理 の LOFS ファイルシステムを作成およびマウントする方法を参照してください。

  5. LOFS ファイルシステムが追加されたことを確認します。
    phys-schost# clzonecluster show -v zone-cluster-name
使用例 16  UFS クラスタファイルシステムをゾーンクラスタに追加する (CLI)

次に、マウントポイント /global/apache を持つクラスタファイルシステムをゾーンクラスタに追加する例を示します。 このファイルシステムは、マウントポイント /zone/apache でループバックマウントメカニズムを使用してゾーンクラスタに対して使用できます。

phys-schost-1# vi /etc/vfstab
#device     device    mount   FS      fsck    mount     mount
#to mount   to fsck   point   type    pass    at boot   options
#
/dev/md/oracle/dsk/d1 /dev/md/oracle/rdsk/d1 /global/apache ufs 2 yes global, logging

phys-schost-1# clzonecluster configure zone-cluster-name
clzc:zone-cluster-name> add fs
clzc:zone-cluster-name:fs> set dir=/zone/apache
clzc:zone-cluster-name:fs> set special=/global/apache
clzc:zone-cluster-name:fs> set type=lofs
clzc:zone-cluster-name:fs> end
clzc:zone-cluster-name> verify
clzc:zone-cluster-name> commit
clzc:zone-cluster-name> exit

phys-schost-1# clzonecluster show -v sczone
…
Resource Name:                            fs
dir:                                       /zone/apache
special:                                   /global/apache
raw:
type:                                      lofs
options:                                   []
cluster-control:                           true
…

次のステップ

HAStoragePlus リソースを使用して、ゾーンクラスタで使用できるようにクラスタファイルシステムを構成します。 HAStoragePlus リソースは、グローバルクラスタ内でのファイルシステムのマウントを管理し、あとで、そのファイルシステムを使用するように構成されたアプリケーションを現在ホストしているゾーンクラスタノードに対してループバックマウントを実行します。詳細は、Oracle Solaris Cluster 4.3 データサービス計画および管理ガイド の クラスタファイルシステムの HAStoragePlus リソースの構成を参照してください。

StorageTek QFS 共有ファイルシステムをゾーンクラスタに追加する方法 (CLI)

ゾーンクラスタで使用するための StorageTek QFS 共有ファイルシステムを追加するには、このタスクを実行します。


注 -  別の方法として、clsetup ユーティリティーを使用してこのタスクを実行することもできます。クラスタファイルシステムをゾーンクラスタに追加する方法 (clsetup)を参照してください。

この時点では、StorageTek QFS 共有ファイルシステムは、Oracle RAC で構成されたクラスタでの使用のみがサポートされています。Oracle RAC で構成されていないクラスタでは、高可用性ローカルファイルシステムとして構成された単一マシン StorageTek QFS ファイルシステムを使用できます。

  1. そのゾーンクラスタをホストしているグローバルクラスタのノードで、root 役割になります。

    この手順のすべてのステップは、グローバルクラスタの 1 つのノードから実行します。

  2. グローバルクラスタ上で、ゾーンクラスタで使用する StorageTek QFS 共有ファイルシステムを構成します。

    StorageTek QFS ドキュメントの共有ファイルシステムに関する手順に従います。

  3. ゾーンクラスタノードをホストするグローバルクラスタの各ノード上で、ゾーンクラスタにマウントするファイルシステムの /etc/vfstab ファイルにエントリを追加してください。
  4. ゾーンクラスタ構成にファイルシステムを追加します。
    phys-schost# clzonecluster configure zone-cluster-name
    clzc:zone-cluster-name> add fs
    clzc:zone-cluster-name:fs> set dir=mount-point
    clzc:zone-cluster-name:fs> set special=QFS-file-system-name
    clzc:zone-cluster-name:fs> set type=samfs
    clzc:zone-cluster-name:fs> end
    clzc:zone-cluster-name> verify
    clzc:zone-cluster-name> commit
    clzc:zone-cluster-name> exit
  5. ファイルシステムが追加されたことを確認します。
    phys-schost# clzonecluster show -v zone-cluster-name
使用例 17  ゾーンクラスタに StorageTek QFS 共有ファイルシステムを直接マウントとして追加する (CLI)

次に、ゾーンクラスタ sczone に追加された StorageTek QFS 共有ファイルシステム Data-cz1 の例を示します。グローバルクラスタからは、ファイルシステムのマウントポイントは /zones/sczone/root/db_qfs/Data1 です。ここで、/zones/sczone/root/ はゾーンのルートパスです。ゾーンクラスタノードからは、ファイルシステムのマウントポイントは /db_qfs/Data1 です。

phys-schost-1# vi /etc/vfstab
#device     device    mount   FS      fsck    mount     mount
#to mount   to fsck   point   type    pass    at boot   options
#
Data-cz1    -    /zones/sczone/root/db_qfs/Data1 samfs - no shared,notrace

phys-schost-1# clzonecluster configure sczone
clzc:sczone> add fs
clzc:sczone:fs> set dir=/db_qfs/Data1
clzc:sczone:fs> set special=Data-cz1
clzc:sczone:fs> set type=samfs
clzc:sczone:fs> end
clzc:sczone> verify
clzc:sczone> commit
clzc:sczone> exit

phys-schost-1# clzonecluster show -v sczone
…
Resource Name:                            fs
dir:                                       /db_qfs/Data1
special:                                   Data-cz1
raw:
type:                                      samfs
options:                                   []
…

Oracle ACFS ファイルシステムをゾーンクラスタに追加する方法 (CLI)

ゾーンクラスタで使用するための Oracle ACFS ファイルシステムを追加するには、この手順を実行します。


注 -  別の方法として、clsetup ユーティリティーを使用してこのタスクを実行することもできます。クラスタファイルシステムをゾーンクラスタに追加する方法 (clsetup)を参照してください。

始める前に

Oracle ACFS ファイルシステムが作成され、ゾーンクラスタで使用できる状態であることを確認します。Oracle ACFS ファイルシステムを作成する方法を参照してください。

  1. root 役割になるか、solaris.cluster.admin および solaris.cluster.modify 承認を提供する管理者になります。
  2. ゾーンクラスタに Oracle ACFS ファイルシステムを追加します。

    この手順は、大域ゾーンの 1 つのノードから実行します。

    # clzonecluster configure zonecluster
    clzc:zonecluster> add fs
    clzc:zonecluster:fs> set dir=mountpoint
    clzc:zonecluster:fs> set special=/dev/asm/volume-dev-path
    clzc:zonecluster:fs> set type=acfs
    clzc:zonecluster:fs> end
    clzc:zonecluster> exit
  3. そのファイルシステムがゾーンクラスタに追加されたことを確認します。
    # clzonecluster show zonecluster
    …
    Resource Name:                fs
    dir:                          mountpoint
    special                       /dev/asm/volume-dev-path
    raw:
    type:                         acfs
    options:                      []
    cluster-control:              true
    …