Oracle ZFS Storage Appliance ラック搭載システム ZS5-2 は、基本キャビネット内に 2 台のクラスタ化 ZS5-2 コントローラおよび最大 8 台の DE3-24C ディスクシェルフが含まれる事前ラック搭載済みおよび事前配線済みシステムです。基本キャビネットには、最大 8 台の DE3-24C ディスクシェルフを含む拡張キャビネットを 1 台接続でき、合計 16 台のディスクシェルフを使用できます。
構成は次のように、2 台のディスクシェルフの倍数とハーフラック拡張を使って提供されます。1 ディスクシェルフ (最小)、2、4、6、8、10、12、13 (ハーフラック)、14、および 16 (最大)。各 ZS5-2 コントローラは 1 基または 2 基の SAS HBA カードをサポートしています。ただし、拡張キャビネット内のディスクシェルフをサポートするには、2 基の SAS HBA カードを各 ZS5-2 コントローラに取り付ける必要があります。
クラスタ化 ZS5-2 コントローラのそれぞれに 2 基の SAS HBA が含まれている場合、次の要素から成る高可用性構成がサポートされます。
ディスクチェーンあたりのディスクシェルフ数 4 台の、基本キャビネット内の 2 つのチェーン (合計 8 台のディスクシェルフ) および
ディスクチェーンあたりの最大ディスクシェルフ数 4 台のチェーンを 2 つサポートする 1 つの拡張キャビネット (合計 8 台のディスクシェルフ)。
基本キャビネットは、自己完結型であり、必要な配線方法に従って事前配線されています。セクション「配線の表および図」では、事前ラック搭載済みシステムを配線する方法、および将来システムを拡張する方法について説明します。
各キャビネットには 42 台のラックユニット (RU) が含まれ、いちばん下が RU01 です。各 ZS5-2 コントローラは 2 ラックユニットを占め、その場所はいちばん下のラックユニット番号によって参照されます。いちばん上のコントローラはコントローラ 1 と呼ばれ、基本キャビネット内の RU20 にあり、いちばん下のコントローラは RU17 にあるコントローラ 0 です。ZS5-2 コントローラは 2 ラックユニットを占有し、基本キャビネットでは各コントローラの上にフィラーパネルが含まれるため、キャビネットのレイアウトは、3 ラックユニットのコントローラを含むほかの Oracle ラック搭載システムに似たものとなります。次の図に、各 HBA カードのスロット番号、および各カードのポート番号を示します。
図 538 ZS5-2 のバックパネルと HBA スロット番号
各 DE3-24C ディスクシェルフは 4 ラックユニットを占め、通常は安定性のためキャビネットの下部から設置されます。より高いパフォーマンスを実現するため、ディスクチェーンは基本キャビネットの下部から上部へと交互に設置され、各チェーンには 4 台のディスクシェルフが含められ、コンポーネント間にはギャップが設けられます。したがって、最初のディスクシェルフは RU01 に、2 番目は RU05 に、3 番目は RU23 に、4 番目は RU27 に、5 番目は RU09 に、といった具合に交互に配置されます。次の図に示すように、DE3-24C ディスクシェルフには 2 つの I/O モジュール (IOM) があり、それぞれ 4 つのポートがあります。どの配線構成でも、ポート 1 とポート 3 は決して使用されません。
図 539 ストレージドライブエンクロージャー DE3-24C のバックパネルと HBA 接続