システムの特定の構成に SR-IOV 対応デバイスが含まれる場合、起動時に X11 Xorg グラフィカルユーザーインタフェース (GUI) が開始されないという問題が発生することがあります。インストール済みの Oracle Solaris 11 11/11 オペレーティングシステムソフトウェアが稼働するシステムでは、この問題の回避方法がすでに含まれています。ただし、Oracle Solaris 11 11/11 配布メディアを使用して新規インストールを実行し、X11 GUI の起動に失敗する場合は、次の回避方法を実行する必要があります。
影響を受けるソフトウェア:
Oracle Solaris 11 11/11
リリース 1.0、1.1、1.2、1.3、1.4.4、および 1.5
回避方法:
Oracle Solaris 11 11/11 を GUI ベースでインストールする場合は、次の手順 1 - 3 を実行して、GUI によるインストールを開始可能にし、インストール後の初回ブート時にすべての手順 (手順 1 - 4) を実行します。
グラフィカルコンソールを使用せずに (テキストまたはシリアルコンソール、あるいは Ethernet ログインを使用して) システムにログインする場合は、インストール後の初回ブート時に手順 4 を実行します。
ブート時に表示される GRUB 行を編集して、デフォルトのグラフィックスコンソールを、好みに応じて ttya (シリアルコンソールの場合) または text (VGA テキストの場合) に変更します。カーネルフラグとして -kd も追加します。次に例を示します。
kernel /platform/i86pc/kernel/amd64/unix
これは次のようになります。
kernel /platform/i86pc/kernel/amd64/unix -kd -Bconsole=text
または
kernel /platform/i86pc/kernel/amd64/unix -kd -Bconsole=ttya
GRUB 行を編集するには、次の手順を実行します。
「e」キーを押して GRUB エントリを編集します。
「e」キーを押して選択した行を編集します。
変更を入力します。
<esc> キーを押して終了します。
「b」キーを押してブートします。
Solaris OS でデバッガが表示されたら、次の内容を入力して pcie'_init にブレークポイントを設定します。
[0]> ::bp pcie'_init
:c
Oracle Solaris OS がブレークポイントに達したら、次の内容を入力して変数 0> pcie_br_flags/W 0 を設定します。
pcie'pcie_br_flags: 0x1 = 0x0
[0]>:c
システムがブートしていてログインできるなら、次の行を追加することで、デバッガを使用して変数を設定する必要性を回避できます。
set pcie:pcie_br_flags=0 を /etc/system に追加します。
#echo 'set pcie:pcie_br_flags=0' >> /etc/system