eeprom コマンドを使用して、EEPROM のパラメータの値を表示し、変更できます。EEPROM パラメータを表示するために、特別な権限は必要ありません。ただし、これらのパラメータを変更するには、root 役割になる必要があります。
x86 プラットフォームで EEPROM プロパティーを設定し、保存する方法についての次の追加情報を参照してください。
X86 プラットフォームでは、EEPROM プロパティーの設定を次のようにしてシミュレートします。
Oracle Solaris 固有のプロパティーを /boot/solaris/bootenv.rc ファイルに格納します。
GRUB メニューを操作して、特定の EEPROM プロパティーを設定した場合の効果をシミュレートします。
UEFI 環境に固有の変数の NVRAM ストレージを実装します。
boot-args または boot-file プロパティーを設定して、特殊な GRUB メニューエントリを作成し、操作します。これは x86 プラットフォームで影響をシミュレートする唯一の方法です。特殊な GRUB メニューエントリのタイトルは、Solaris bootenv rc です。この特殊なエントリは、作成時に、デフォルトのエントリとしてマークされます。
eeprom コマンドを使用して設定されたプロパティーは、たとえば、ブート時に GRUB メニューを編集するなど、カーネルコマンド行でそれらのプロパティー名を別の値に設定することによってオーバーライドできます。たとえば、eeprom コマンドを使用し、次にブート時にカーネルコマンド行に B console=text を追加して、コンソールプロパティーを graphics に設定します。この場合、bootenv.rc ファイルで graphics の値を指定していても、コンソールタイプは text に設定されます。
詳細は、eeprom(1M)のマニュアルページを参照してください。
UEFI 対応システムの場合、パラメータは 2 つの場所に格納されます。Oracle Solaris 固有の変数は bootenv.rc ファイルに格納されます。UEFI 固有の変数は NVRAM ストアに設定されます。OBP を搭載した SPARC と異なり、Oracle Solaris 変数は UEFI ファームウェアで使用されません。UEFI 固有の変数を使用可能にするには、–u オプションを指定して eeprom コマンドを使用します。
ほとんどの UEFI 変数はバイナリ形式であり、人間が判読可能な形式に変換されます。変換が可能でない場合、hexdump が出力されます。
EEPROM パラメータはプラットフォームによって異なります。たとえば、boot-device は SPARC プラットフォームのパラメータですが、x86 プラットフォームのパラメータではありません。使用しているシステムタイプで使用可能な EEPROM パラメータを表示するには、eeprom コマンドを引数なしで使用します。
使用例 20 すべての EEPROM パラメータの表示次の例は、x86 ベースのシステムでの eeprom コマンドの出力です。
$ eeprom keyboard-layout=Unknown ata-dma-enabled=1 atapi-cd-dma-enabled=1 ttyb-rts-dtr-off=false ttyb-ignore-cd=true ttya-rts-dtr-off=false ttya-ignore-cd=true ttyb-mode=9600,8,n,1,- ttya-mode=9600,8,n,1,- lba-access-ok=1 console=ttya使用例 21 特定の EEPROM パラメータの表示
特定の EEPROM パラメータの値を表示するには、次のように eeprom コマンドにパラメータの名前を追加します。
$ /usr/sbin/eeprom console console=ttya使用例 22 すべての UEFI EEPROM パラメータの表示
次の例では、UEFI モードのシステムで、すべての UEFI パラメータを表示する方法を示します。このコマンドを使用するには、root 役割になる必要があります。
# eeprom -u MonotonicCounter=0x1f2 OsaBootOptNum=0xffff ConOut=/PciRoot(0x0)/Pci(0x1c,0x7)/Pci(0x0,0x0)/Pci(0x0,0x0)/AcpiAdr(2147549440) /PciRoot(0x0)/Pci(0x1f,0x0)/Serial(0x0)/Uart(115200,8,N,1)/UartFlowCtrl(None)/VenPcAnsi() ConIn=/PciRoot(0x0)/Pci(0x1f,0x0)/Serial(0x0)/Uart(115200,8,N,1)/UartFlowCtrl(None)/VenPcAnsi() /PciRoot(0x0)/Pci(0x1d,0x0)/USB(0x1,0x0)/USB(0x8,0x0) BootOrder=Boot0000 Boot0001 Boot0002 Boot0003 Boot0004 Boot0005 Boot0006 Lang=eng PlatformLang=en-US Timeout=0x1 Boot0001=description:string=[UEFI]USB:USBIN:USB USB Hard Drive , flags:int=1, device_path: \ string=/PciRoot(0x0)/Pci(0x1a,0x0)/USB(0x1,0x0)/USB(0x2,0x0)/HD(1,MBR,0x004D5353,0x800,0x3b5800), \ optional_data:string=AMBO Boot0002=description:string=[UEFI]PXE:NET0:Intel(R) Ethernet Controller 10 Gigabit X540-AT2, \ flags:int=1, device_path:string=/PciRoot(0x0)/Pci(0x2,0x0)/Pci(0x0,0x0)/MAC(002128e77478), \ optional_data:string=AMBO Boot0003=description:string=[UEFI]PXE:NET1:Intel(R) Ethernet Controller 10 Gigabit X540-AT2, \ flags:int=1, device_path:string=/PciRoot(0x0)/Pci(0x2,0x0)/Pci(0x0,0x1)/MAC(002128e77479), \ optional_data:string=AMBO Boot0004=description:string=[UEFI]PXE:NET2:Intel(R) Ethernet Controller 10 Gigabit X540-AT2, \ flags:int=1, device_path:string=/PciRoot(0x1)/Pci(0x1,0x0)/Pci(0x0,0x0)/MAC(002128e7747a), \ optional_data:string=AMBO Boot0005=description:string=[UEFI]PXE:NET3:Intel(R) Ethernet Controller 10 Gigabit X540-AT2, \ flags:int=1, device_path:string=/PciRoot(0x1)/Pci(0x1,0x0)/Pci(0x0,0x1)/MAC(002128e7747b), \ optional_data:string=AMBO Boot0006=description:string=[UEFI]SAS:PCIE3:ATA HITACHI HDS7225SA81A, flags:int=1, \ device_path:string=/PciRoot(0x0)/Pci(0x3,0x0)/Pci(0x0,0x0) \ /MessagingPath(10,2c00b .... 12010100) \ /HD(1,GPT,BCB01265-4665-F1CA-8BF5-9C4FB95962FA,0x100,0x80000), optional_data:string=AMBO Boot0000=description:string=Oracle Solaris s12_13, flags:int=1, device_path: \ string=HD(1,GPT,C7398875-60D2-A9E0-83EE-94DAA21B0383,0x100,0x80000), file_path:string=/EFI/Oracle/grubx64.efi USB_POINT=5139417f00000000 ConOutDev=/PciRoot(0x0)/Pci(0x1c,0x7)/Pci(0x0,0x0)/Pci(0x0,0x0)/AcpiAdr(2147549440) /PciRoot(0x0)/Pci(0x1f,0x0)/Serial(0x0)/Uart(115200,8,N,1)/UartFlowCtrl(None)/VenPcAnsi() ConInDev=/PciRoot(0x0)/Pci(0x1f,0x0)/Serial(0x0)/Uart(115200,8,N,1)/UartFlowCtrl(None)/VenPcAnsi() /PciRoot(0x0)/Pci(0x1d,0x0)/USB(0x1,0x0)/USB(0x8,0x0) BootOptionSupport=0x1 ErrOutDev=/PciRoot(0x0)/Pci(0x1c,0x7)/Pci(0x0,0x0)/Pci(0x0,0x0)/AcpiAdr(2147549440) /PciRoot(0x0)/Pci(0x1f,0x0)/Serial(0x0)/Uart(115200,8,N,1)/UartFlowCtrl(None)/VenPcAnsi() ErrOut=/PciRoot(0x0)/Pci(0x1c,0x7)/Pci(0x0,0x0)/Pci(0x0,0x0)/AcpiAdr(2147549440) /PciRoot(0x0)/Pci(0x1f,0x0)/Serial(0x0)/Uart(115200,8,N,1)/UartFlowCtrl(None)/VenPcAnsi() PlatformLangCodes=en-US S3PerfAdd=hexdump:989fd6aa00000000 LangCodes=eng BootCurrent=Boot0000使用例 23 特定の UEFI パラメータの表示
# eeprom -u Boot0000 Boot0000=description:string=Oracle Solaris s12_13, flags:int=1, device_path: \ string=HD(1,GPT,C7398875-60D2-A9E0-83EE-94DAA21B0383,0x100,0x80000), \ file_path:string=/EFI/Oracle/grubx64.efi
次の手順では、SPARC ベースのシステムでデフォルトのブートデバイスを設定する方法について説明します。X86 プラットフォームでは、UEFI Boot Manager などのファームウェアのタイプに対応するセットアップユーティリティーによってブートデバイスを設定します。
Oracle Solaris 11.3 でのユーザーとプロセスのセキュリティー保護 の 割り当てられている管理権利の使用を参照してください。
# eeprom attribute=value
# eeprom attribute
この出力には、変更された属性の新しい eeprom 値が表示されます。
auto_boot パラメータを false に設定するには、root 役割を使用して次のコマンドを入力します。
# eeprom auto-boot?=false使用例 25 カーネルブート引数の設定
boot-args パラメータに値を指定して、カーネルブート引数を設定できます。たとえば、次のコマンドを入力して、システムがカーネルデバッガをブートすることを指定します。
# eeprom boot-args=-k使用例 26 コンソールデバイスのパラメータの設定
Oracle Solaris コンソール設定をグラフィックモードに切り替えるには、次のコマンドを使用します。
# eeprom console=graphics使用例 27 UEFI 対応システムのパラメータの設定
次の例では、UEFI 対応システムでブート順序を変更する方法を示します。
# eeprom -u BootOrder="Boot0005 Boot0001 Boot0002 Boot0003 Boot0004 Boot0000"
Oracle Solaris 11.3 でのユーザーとプロセスのセキュリティー保護 の 割り当てられている管理権利の使用を参照してください。
この例では、attribute という名前のカスタムパラメータが削除されます。
# eeprom -u -d attribute
# eeprom -u attribute eeprom: read: attribute doesn't exist