GRUB メニューを保守するには、bootadm コマンドの set-menu サブコマンドを使用します。たとえば、このコマンドを使用して、メニューのタイムアウトや GRUB メニューのデフォルトのブートエントリを変更できます。
Oracle Solaris 11.3 でのユーザーとプロセスのセキュリティー保護 の 割り当てられている管理権利の使用を参照してください。
# bootadm list-menu
# bootadm set-menu [-P pool] [-R altroot [-p platform]] key=value
set-menu サブコマンドを使用して指定できる各値の詳細については、bootadm(1M)のマニュアルページを参照してください。set-menu サブコマンドを使用できる一般的な方法の例では、この手順に従います。
# bootadm list-menu
GRUB メニューでデフォルトのエントリ番号 (0、1、2 など) を設定するには、適切な key=value オプションを付けて bootadm set-menu コマンドを使用します。この番号は、タイマーの期限が切れたときにブートされるオペレーティングシステムを指定します。
次の例では、デフォルトのブートエントリを 2 (Oracle Solaris 11.3) に設定します。
# bootadm set-menu default=1 # bootadm list-menu The location of the boot loader configuration file is /rpool/boot/grub default 1 console graphics timeout 30 0 Oracle Solaris 11/11 1 Oracle Solaris 11.3 2 Oracle Solaris 11_test
この例では、デフォルトのメニューエントリが現在 1 になっています。システムはリブートすると、デフォルトのタイマーの期限が切れたあとに、新しい Oracle Solaris エントリを自動的にブートします。
change-entry サブコマンドを使用して、GRUB メニューにデフォルトのエントリを設定することもできます。GRUB メニューの指定したブートエントリの属性を設定する方法を参照してください。
使用例 4 GRUB メニューのメニュータイムアウト値を変更するメニュータイムアウト値を設定するには、適切な key=value オプションを付けて bootadm set-menu コマンドを使用します。
次の例では、bootadm list-menu コマンドの出力で、45 秒に変更された 30 秒のデフォルトのタイムアウト値を示しています。変更は、次回にシステムをブートしたときに有効になります。
# bootadm list-menu The location of the boot loader configuration file is /rpool/boot/grub default 2 console graphics timeout 30 0 Oracle Solaris 11/11 1 Oracle Solaris 11.3 2 Oracle Solaris 11_test # bootadm set-menu timeout=45 # bootadm list-menu The location of the boot loader configuration file is /rpool/boot/grub default 2 console graphics timeout 45 0 Oracle Solaris 11/11 1 Oracle Solaris 11.3 2 Oracle Solaris 11_test使用例 5 GRUB コンソールタイプを設定する
bootadm コマンドの set-menu サブコマンドを使用して設定できる 1 つの値は、コンソールタイプです。この方法でのコンソールタイプの変更は、システムのリブートをまたがって維持されます。
たとえば、次のように、grub.cfg ファイルで、コンソールタイプを serial に設定します。
# bootadm set-menu console=serial
標準テキストコンソールの場合、コンソールタイプを text に設定することもできます。BIOS シリアルリダイレクトを使用している場合、このオプションを選択します。またはコンソールタイプを graphics に設定できます。このオプションは追加のグラフィカルメニューを提供し、背景画像が使われます。
コンソールタイプを serial に設定すると、ブート時のシリアルポートの初期化時に GRUB 2 が使用するシリアルパラメータを構成できます。serial_params 値を指定しないと、デフォルトは、シリアルポート 0 (COM1/ttya) を使用し、速度を指定しません。速度を指定しないで、ポートのみを指定した場合 (serial_params=0 など)、使われる速度は不定で、GRUB が実行される前にシリアルポートが初期化された速度になります。特定の速度が使われるようにする場合は、serial_params で明示的に設定する必要があります。
次のように、serial_params キー値を bootadm コマンド行に追加します。
ポート番号です。ポート ttya から ttyd または COM1 から COM4 をそれぞれ指定するには、0 から 3 の任意の数を使用できます (通常、ttya または COM1 には 0 が使われます)。
シリアルポートで使用する速度です。この値を省略した場合、GRUB 2 はシリアルポートで使用するように初期化された速度を使用します。シリアルポートが初期化されていない場合は、速度を指定しないと、予測できない出力になることがあります。シリアルポートが初期化されているかどうかわからない場合、また BIOS コンソールリダイレクトを使用しない場合は、速度値を指定することをお勧めします。
7 または 8 の値で指定します。
e、o、 n (even、odd、none) としてそれぞれ指定します。
0 または 1 の値で指定します。
port パラメータを除くすべてのシリアルパラメータはオプションです。