GRUB Legacy ブート環境のあるシステムで、GRUB 2 ブート環境をアクティブ化できますが、GRUB Legacy ブート環境が GRUB 2 対応である場合のみに限ります。さらに、GRUB 2 ブート環境から GRUB Legacy ブート環境をアクティブ化できます。GRUB Legacy ブート環境のあるシステムで GRUB 2 ブート環境をアクティブ化する場合の注意の 1 つとして、pkg update コマンドを呼び出して GRUB 2 をサポートする Oracle Solaris リリースをインストールする前に、現在のブート環境に GRUB 2 の前提条件のパッケージをインストールしておく必要があります。GRUB Legacy システムを GRUB 2 をサポートするリリースにアップグレードする方法を参照してください。
ブート環境は、beadm コマンドによって管理します。beadm(1M)を参照してください。beadm create コマンドを使用して、新しいブート環境を作成すると、そのブート環境のメニューエントリも自動的に作成されます。beadm list コマンドを使用して、システム上にあるすべてのブート環境を表示できます。
$ beadm list BE Active Mountpoint Space Policy Created -- ------ ---------- ----- ------ ------- oracle-solaris11-backup - - 64.0K static 2014-03-29 11:41 oracle-solaris2 - - 64.0K static 2014-03-29 11:41 solaris11.3 NR / 3.35G static 2015-05-17 13:22
beadm コマンドは GRUB 2 構成と GRUB Legacy 構成の両方で機能します。ブート環境のリストに GRUB 2 ブート環境が存在する場合、GRUB 2 がデフォルトのブートローダーとして維持されます。Oracle Solaris は、GRUB Legacy ブート環境がアクティブ化されても、GRUB Legacy をデフォルトのブートローダーとして再インストールしようとしません。最後の GRUB 2 ブート環境をシステムから削除した場合、GRUB Legacy をシステムブートローダーとして手動でインストールする必要があります。システムに GRUB 2 の前提条件のパッケージが含まれている場合、bootadm install-bootloader –f コマンドを使用して、ブートローダーを手動でインストールできます。bootadm install-bootloader コマンドを使用して GRUB 2 をインストールするを参照してください。それ以外の場合は、installgrub コマンドを使用できます。installgrub(1M) を参照してください。
bootadm install-bootloader –f コマンドを使用して、GRUB Legacy をデフォルトのブートローダーとして手動で再インストールすると、GRUB Legacy がシステムブートローダーとして強制的にインストールされます。すべてのブート環境をブート可能のままにするため、このコマンドは、最新の GRUB Legacy ブートローダーバージョンを格納するブート環境から実行する必要があります。さらに、GRUB Legacy を再インストールする前に、beadm コマンドを使用して、すべての GRUB 2 ブート環境をシステムから削除してください。GRUB 2 がインストールされているシステムに GRUB Legacy をインストールする方法を参照してください。
この状況が発生した場合、別のブート環境からブートするか、回復メディアからブートして、プールバージョンに一致するブートローダーバージョンをインストールすることによって、新しいブートローダーをインストールする必要があります。メディアからブートして、システムのブートを妨げている GRUB 構成の問題を解決する方法を参照してください。