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Oracle® Solaris 11.3 システムのブートとシャットダウン

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更新: 2016 年 11 月
 
 

x86: システムをネットワークからブートするための要件

    ネットワークから x86 ベースのシステムをブートするときは、次の情報に注意してください。

  • Oracle Solaris で使用されるネットワーク構成ブート方法は動的ホスト構成プロトコル (DHCP) です。

  • Oracle Solaris のネットワークブートでは、データストレージデバイス (ハードディスクなど) やインストールされているオペレーティングシステムに関係なく、ネットワーク経由でブートプログラムをロードするメカニズムを提供する PXE ファームウェアインタフェースを使用します。このファームウェアは、BIOS ファームウェアを搭載するシステムの場合に pxegrub2 および 64 ビット UEFI ファームウェアを搭載するシステムの場合に grub2netx86.efi という名前の特別に構築された GRUB 2 イメージであるブートプログラムのロードを担当します。これらのファイルには、ネットワークでパケットを転送するために、Trivial File Transfer Protocol (TFTP)、DHCP、User Datagram Protocol (UDP)、インターネットプロトコル (IP)、および Universal Network Device Interface (UNDI) ファームウェアインタフェース (BIOS システムの場合) または Simple Network Protocol (SNP) インタフェース (UEFI システムの場合) のいずれかを使用するミニドライバの基本実装が含まれます。

  • GRUB 2 は、GRUB Legacy の PXE ベースのネットワークブートと同様のメカニズムを使用します。GRUB 2 の PXE ブートイメージには、GRUB を初期化するために必要なコードとモジュール、ZFS からブートするために必要なファイルシステムモジュール、および多くの有益な GRUB コマンドが含まれています。ネットワーク経由でモジュールをロードすると、ネットワークリソースに不必要な負荷がかかり、必須のコマンドを使用できないような障害に PXE ブートプロセスがさらされることがあるため、GRUB コマンドを実装するモジュールが、TFTP サーバー上に残される代わりに、GRUB 2 PXE イメージに組み込まれています。

  • GRUB 2 ブートイメージには、GRUB Legacy に存在するのと同じ検索アルゴリズムを実装する、埋め込みの grub.cfg ファイルが含まれています。このアルゴリズムは、TFTP サーバー上のいくつかの場所で、オペレーティングシステムのブートに使用する grub.cfg ファイルを検索します。

  • GRUB Legacy と同様に、GRUB 2 の PXE ブートイメージは、TFTP サーバーのルートディレクトリにインストールされます。PXE ブートイメージの名前は、自動インストーラ (AI) の構成方法によって異なります。AI ドキュメントに従って、該当する DHCP BootFile マクロには、PXE ブートイメージの名前が含まれます。

  • installadm コマンドは、無条件に BIOS および UEFI PXE イメージを TFTP サーバー上の適切な場所にコピーするように変更されました。さらに、DHCP サーバーは、UEFI ファームウェアを実行しているシステムに、PXE ブート時に正しい GRUB 2 (UEFI) BootFile オプションが与えられるように、ブートクライアントによって適切なシステムアーキテクチャータグが送られた場合に、適切な BootFile マクロを返すことができる必要もあります。この情報は、DHCP サーバーが DHCPOFFER を送信した場合に提供されます。

    インストールされた Oracle Solaris インスタンスで、PXE ブートイメージは /boot/grub/pxegrub2 ファイル (BIOS 対応のイメージの場合) および /boot/grub/grub2netx64.efi ファイル (64 ビット UEFI 対応のイメージの場合) に保存されます。

    AI を使用して Oracle Solaris をインストールするためにネットワークからシステムをブートする場合、詳細については、Oracle Solaris 11.3 システムのインストールを参照してください。

    DHCP サーバーは、DHCP クラス PXEClient に次の情報で応答できる必要があります。

  • ファイルサーバーの IP アドレス

  • ブートファイルの名前。これは BIOS ファームウェアを搭載するシステムの場合 pxegrub2 で、UEFI ファームウェアを搭載するシステムの場合 grub2netx64.efiです。

    ネットワークから PXE ブートを実行するシーケンスは次のようになります。

  1. ファームウェアが、ネットワークインタフェースからブートするように構成されます。

  2. ファームウェアが DHCP リクエストを送信します。

  3. DHCP サーバーが、サーバーのアドレスとブートファイルの名前を返します。

  4. ファームウェアは、TFTP を使用して、pxegrub2 (または grub2netx64.efi) をダウンロードし、次に GRUB 2 イメージを実行します。

  5. TFTP を使用して GRUB 構成ファイルがダウンロードされます。

    このファイルによって、利用可能なブートメニューエントリが表示されます。

  6. メニューエントリを選択すると、システムは Oracle Solaris の読み込みを開始します。